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12月3日 カレンダーの日
小人のカレンダー
子どものころ、
年末になると父が会社から持ち帰る、
来年のカレンダーが待ち遠しかった。
それは小人の世界のカレンダー。
小人たちの四季折々の暮らしが12枚。
生きたジオラマの世界の1枚を、
1か月毎日眺め、12か月12種類を毎年。
小人たちと、
春には、桜を、
夏には、海へ、
秋には、落ち葉と、
冬には、雪に。
カレンダーの四角い窓の世界は、
もうひとつの暮らしの景
12月31日 大晦日
大掃除。
本日、庭・玄関・納屋、外周りの掃除。
張り切るぜ!と始めてから4時間。
迫り来る雨の予報。
どんどん出てくる不用品。
まだまだ終わり見えない午後2時。
じんじんしてきた軍手の手のひら。
だんだんなくなる夫婦の会話。
物は増やすまいと誓う平成の暮れ。
12月30日 大掃除の日
ミノムシの年末年始 2018年12月12日
大掃除の計画中。
家の外壁をケルヒャーで
CMみたいにビャービャーゴーゴー掃除してみたかったが、
ミノムシが3匹(3袋?)ほど
外壁に住んでいらっしゃるため諦める。
ミノムシに年末年始は関係ない。
ミノムシにはミノムシの季節がある。
私も私の季節を生きたい。
12月3日 みかんの日
流れ星
家族みんなが、
風邪をひかず冬を越えられるようにと、
毎朝のための、みかんを買いに行った夜。
流れ星が、シュッ。
あっ!と、
脳裏にみかんだらけのまま、
流れ星を見送った。
みかんのことしか、考えてなかったよ…
みかん→風邪ひかない
流れ星が想いを汲んで、
願いをが叶えてくれますように。
12月16日 「オセロの日」
16.12.16
もともと 好きだった誰かを
また少し深く知り
もっと好きになれた
しあわせな日
まれに逆パターンに
出くわす日もあるけれど
オセロのように
真っ黒に染まっても
今日みたいな日を重ねて
なるべく
白 多めでいたい
心のオセロ
12月19日 「日本初飛行の日」
【12.19 日本初飛行の日】16.12.18
川沿い
季節外れのたんぽぽの綿毛
冷たい風にひとつまたひとつ
なぜこんな寒い季節に
飛び立つ日を選んだのか
きっと
この日
この時
じゃなきゃ
そんな何かがあったから
大地を蹴るのはそんな風が
吹いたとき
12月18日 「東京駅の日」
【12.18 東京駅完成記念の日】16.12.16
小学校6年生の時、
家出をしたことがある。
初めて、たった一人で、
東京駅から新幹線に乗り、
静岡に住む祖母の家へ。
理由は大したことではない。
ただ、一人で、
行ってみたかったのだ。
12月21日 「回文の日」
【12.21 回文の日】
誰が詠んだか
「世界を崩したいなら
泣いた雫を活かせ」
せかいをくずしたいなら
ないたしずくをいかせ
前から読んでも
後ろから読んでも
同じ景色が廻る言葉
前も後もない
表も裏もない
上も下もない
涙に映るような
まあるい世界が
見たい
12月24日 「クリスマスイブ」
【12.24 クリスマスイブ】16.12.23
きっと人生で初めての
「ああ、知ってしまった」
はサンタクロースの正体
「いつか君も知ってしまう」
を今夜
「いつか」まで
あとどれくらい
心に赤い服を着て
もうすこしだけ
心に赤鼻トナカイを
もうすこしだけ
サンタクロースに願うイブ
12月25日 「クリスマス」
【12.25クリスマス】
片想いをしていた
女友達との
クリスマスパーティー
ハタチそこそこの
華やかなとき
心に咲いた
一輪の花のような恋を
ひっそり抱えて
騒ぎ疲れ家に帰ると
一輪の花から贈りもの
想いは熱く
花咲く雪国へ
春には溶けて
なくなる
恋とは知らずに
12月26日 トナカイの日
【12.26 大鹿の角落ちる】
トナカイが
大仕事を終え
やっと
散髪にゆける日
七十二候 「沢鹿落」(第65候)
12月27日 「ピーターパンの日」
【12.27 ピーターパンの日】
なんだ!?世界が広い!
一瞬、足がすくんだ。
ああ眼鏡を忘れた。
何かに似てる。
一度だけ潜ろうとした、海の深さだ。
眼鏡がなくて、
見えづらいはずの世界に
フレームのない空が、
深く広がっている。
空を飛べなくて、よかった
どこまでも続く、
果てある道をゆく。
12月28日 「身体検査の日」
【12.28 身体検査の日】
今季、一番の寒さらしい
電化製品、一気に使いすぎて
ブレーカーが落ちる
足場があっても
なかなか届かないブレーカーに
息子がちょいと手を伸ばして
温かさを取り戻した夜
私の小さな世界を
寒い冬ごと
追い越してゆけ