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ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン | アーティゾン美術館

アーティゾン美術館(旧・ブリヂストン美術館)で会期中の「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」を見に行きました。

《東京圖1・0・4輪之段》

独特な画風の山口晃さんの企画展で、いつのもの洛中洛外図のような俯瞰タッチで各地を描いた作品のほか、東京オリンピックでの作画ポスターや、漫画などが展示されていて、なかなかおもしろい内容でした。

とくに興味深かったのが、
ポール・セザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」を、山口晃さんがいろいろと分析して、自ら描いてみた作品。その作品だけでなく、分析内容もこの企画展では公開されていて、プロセスを垣間見ることができます。

ポール・セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》を
山口晃さんが再現すると・・・

山口晃さんが、この作品をどんな感じに再現したかは、ぜひ会場でお確かめください。


それ以外にも
作品を制作するときの、前段階での整理ノート的なものも公開されています。いきなり、あの独特な俯瞰図を描くのではなく、かなり緻密に計画した上で描くということがわかりました。


また、この企画展では、人間の視覚・錯覚を利用した仕掛け作品もあり、それも面白い。ネタバレになるので、詳しくは述べませんが、会場入り口近くにあるものは、なかなかものです。

《モスキートルーム》全体を白く塗った空間でのインスタレーション

ふと思い立って、その日に行ってみた企画展でしたが、
なかなかユニークで、またじっくりを見ていても飽きない内容で、面白かったです。