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中国電力レッドレグリオンズ|プレシーズンマッチvsLR福岡/「経験を積むことが大事」

 中国電力レッドレグリオンズ(中国RR)は10月20日、プレシーズンマッチでルリーロ福岡(LR福岡)と対戦した。

 プレシーズン3試合目の相手は、2022年創設のLR福岡。2024-25シーズンからリーグワンに参入し、中国RRと同じディビジョン3で戦う。福岡を拠点にしていたコカ・コーラレッドスパークス(2021年に活動終了)や宗像サニックスブルース(2022年に活動休止)に所属していた選手をはじめ、リーグワンのディビジョン上位チームでプレーしていた選手なども擁する新チームと初めての対決となった。

試合前に共同主将の西川太郎を中心に円陣

 強い風が吹く坂グラウンドで、試合は開始直後に動いた。風下の中国RRはキックオフのボールを畑中啓吾がつなぎ、走り込んでいた青木智成があっという間のトライ。青木は、「啓吾さんが走っていて落下地点に入っていたのも見えていたし、僕としてはもう『ここに走りなさい』っていう自分のランコースも見えていた。そこを走ったら、啓吾さんからいいパスが来て、トライを取るだけでした」と電光石火の先制点を解説した。

 幸先いいスタートを切った中国RRはその後も攻守に勝り、藤井健太郎と青木がそれぞれトライ。いずれもコンバージョンキックは決められず、前半終盤には相手に得点を許して15-7で試合を折り返した。

前半に2トライを決めた青木智成(右)

 岩戸博和ヘッドコーチ(HC)は、「前半は風下の中で我々がボールを動かして、いいアタックができてきた」と評価。2トライを決めた青木は、自身2トライ目について「僕らのディフェンスから始まり、マイボールにして敵陣に行って、つないだパスを最後に僕がもらってトライするだけだった。チームのトライだったし、ああいう形で敵陣に入ったらスコアをして帰りたかったので、いい形でスコアできたと思う」と胸を張った。

 メンバーを入れ替えて臨んだ後半はLR福岡の反撃を受け、立ち上がりに7点を返されて15-14。岩戸HCは、「後半は少し落ちる部分があったので、反省するところはたくさんあった。ディフェンスでは、相手に個が強い選手がいる中で、1対1でやられる部分はしっかりチームとして、組織として止めてないといけなかった」と振り返った。

セバスチャン・シアラウがトライ

 中国RRは直後に新戦力のセバスチャン・シアラウが加入後初トライを決めて再び点差を広げる。だが、LR福岡の勢いは止まらず、継続した攻撃に屈して7点を失い、20-21と逆転を許した。終盤は猛攻を仕掛ける中国RRとゴール前で粘り強さを見せるLR福岡の激しい攻防。得意のラインアウトモールで最後まで相手ゴールに迫ったが、LR福岡の意地のディフェンスを破れず、1点差のまま逆転負けを喫した。

 フル出場したエドワード・カークは、「前半は経験豊富な選手が多くていいプレーができていたし、後半は若い選手が試合経験を積めたから良かった。もう少し経験を積んで、お互いを信頼し合えば良くなるだろう。とにかく試合に出て経験を積むことが大事だ」と前向きに話し、「( LR福岡の)10番のケンタロウ(永富健太郎)は一緒にキヤノンでプレーしたし、フルバックのドガ(前田土芽)ともサンウルブズでプレーしたので、彼らと対戦できたのは良かった」と笑顔を見せた。

4年目のエドワード・カーク

 リーグワン開幕まではあと2カ月。中国RRは11月2日のマツダスカイアクティブズ広島戦など3試合のプレシーズンマッチが残っている。青木は、「逆にあと2カ月しかないし、チーム状況からしてもちょっと焦りはある」と危機感を口にし、「また合宿もあるし、チームの時間を増やして、いろんな人とコミュニケーションを取って突き詰めていきたい」と意気込んだ。

取材・文・写真=湊昂大


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