中国電力レッドレグリオンズ|合宿スタート、開幕に向けて競争激化へ
中国電力レッドレグリオンズは28日、坂グラウンドでプレシーズン2度目の合宿をスタートさせた。
初日は午前にフォワード(FW)とバックス(BK)に分かれてトレーニングを行い、午後に全体練習を実施。その後は、個人練習の時間を設けて、選手たちはそれぞれが考えたメニューで課題に取り組んだ。
「ラグビーに没頭できる環境を作ってもらえたことがまずありがたいです」と共同キャプテンの西川太郎は話す。普段は仕事を終えた後に集まって19時から練習開始だが、合宿中は会社の協力もあって朝から夜までラグビーに取り組む日々。「練習ごとにしっかりチームの意識やフォーカスポイントを合わせて入れるのはやっぱり大きい」と、より集中したトレーニングができているようだ。
午後の全体練習前には合宿最初のミーティングを行い、そこで西川はチームメイトに向けてまずは「個へのフォーカス」を強調したという。
「プレシーズンの試合では前半と後半のメンバーでクオリティが少し落ちるところがあった。シーズン中は絶対に怪我人が出てくるので、そういう時にメンバーに入った選手たちがどれだけクオリティを落とさずにやれるか。やっぱりチーム力を上げないと、シーズンを戦い抜くことは難しいと思う。それぞれが自分の足りてないところにフォーカスを向けて修正していく。そうしてチーム力を上げていこうという話をしました」
「せっかく時間があるので、アフターの個人練習を習慣付けていきたい。みんなもともとやっているけど、もっと上に行こうと思ったら、もっと自分にベクトルを向けてやらないといけないし、それを普段の合宿じゃない時も継続してやっていかないといけない」
岩戸博和ヘッドコーチ(HC)も、「本来であれば個人練習の時間は設けなくてもやらないといけないこと。合宿じゃない平日は練習が遅くから始まるので、なかなか自分の時間を作るのは難しいけど、やっているやつはやっている。今回は、自分たちで考えてやる時間をあえて作って、それをチームのカルチャーにしていこうと。そこは選手たちがしっかり考えながらやってくれているし、今季のスローガンの『Execute(実行)』にもつながってくると思う」と話した。
合宿後の11月2日には、開幕戦の相手であるマツダスカイアクティブズ広島(SA広島)とテストマッチを行う。さらに、11月には関東でプレシーズン最後の2試合、狭山セコムラガッツ戦(16日)とクリタウォーターガッシュ昭島戦(30日)に臨む。
岩戸HCは、「次のマツダ(SA広島)戦がメンバーの最終選考的なところになってくるかなと思う。もう残り2試合は遠征なので、シーズンに入るためのメンバーを組んでいきたいと思っている。またみんなにチャンスを与えるので、しっかり競争してほしい」と明言した。この合宿とSA広島とのテストマッチがまずは大きなアピールチャンス。12月21日の開幕に向けて、メンバー争いは激しくなりそうだ。
西川は11月の3試合に向けて、「プレシーズンだけど、勝つことも癖付けていかないといけない。今までやってきたこと出せれば勝てるとは思っているので、それを前半と後半でメンバーを変えても高いレベルでやっていければ結果はついてくると思う。今は勝ててないけど、やってきたことは間違っていないと思うので、信じてやっていきたい」と力強く語った。
取材・文・写真=湊昂大
2024.10.28 @中国電力坂グラウンド