「素」と向き合う : 敬意のデザイン
私の仕事と人生の指針は「素と向き合う」ことです。デザインの世界では、紙やペン、写真やパソコンなど、さまざまな素材と向き合い、それらの力を引き出して新たな創造をします。これらの素材は、目に見える形状や色彩、機能だけではありません。それぞれの背後には制作者が長い時間を費やし、労力、愛情、思考、感情を込めて作り上げたストーリーがあります。
たとえば、美しい写真やフォントがあるとき、対象物そのものだけではなく、それらの背後に潜む制作者の想いや物語に思いを馳せ、敬意を持って丁寧に配すると、優れたデザインは自然と生まれます。この考えは私自身の人生にも反映されています。世界でただ一人の「素」である自分自身の道を歩むこと。それは他人の期待や価値観と時折摩擦を起こしながらも、自分がどういう人間かを再確認する旅です。
私の「素」は、自身の深層から湧き上がる美しいものを創り出すことへの熱望です。これは他人の創造性に対する敬意と同時に存在します。私の創作が誰かを静かに勇気づけ、その人の生き方を肯定する力となれたら、それが私の最大の喜びとなります。
そんな想いを胸に、先月から新たな仕事に取り組んでいます。私が新たに参加した会社は、データエンジニアリング領域を専門とする「primeNumber」です。「primeNumber」は、「私たちは、一人ひとりが異なる存在。圧倒的な個の力を強く結合させながら、まだどこにもない、新しい価値を創る。」という価値観「Coprime」を掲げています。これは私の「素への敬意」という考え方と深く共鳴しています。
同社では、各企業が自身のデータを最大限にビジネスに活用できるよう、データガバナンスとデータ統合のシステムの構築に取り組んでいます。私はこの仕事を通じて新たな視点を生み出し、社内外にインスピレーションを提供することを目指しています。自分自身を一つの要素として位置づけ、他者の創造性を刺激し、新しい価値を生み出すきっかけを作ることが私の目標です。
今後も、私自身や仕事が他者の創造性の触媒となるよう、日々自己研鑽を続けます。