チームの機動力が約2倍に高まったポイントを振り返る
イントロダクション
こんにちは。「ストレッチクラウド」というプロダクトのデザイナーをしている亀山です。
最近チーム全員の努力もあり、3ヶ月間で要件定義〜リリースできた機能数が5つ(これまでの約2倍のスピード)に達しました。
この記事では、そんなチームの機動力に大切だったポイントを振り返ります。
1. 心理的安全性
多くの書籍でも語られていますが、心理的安全性が生産性に寄与していると思うシーンが多くありました。
SlackやGatherでエンジニアやPdMとタイムリーに何でも相談できる
スケジュールに遅延が発生しそうなときにアラートを上げやすい
期日が差し迫っていても、土壇場で「本当にこのクオリティでリリースして良いのか?」と問える
開発チームで、心理的安全性に寄与していることを挙げてみます。
お互いのキャラクターを知る場作り
チームのデイリーMTGで、メンバー持ち回りで小話をしています。
お金を気にしなくていいならどんな仕事をしたいか?
彼氏/彼女に作ってもらう最初の料理は何がいいか?
その人のキャラクターや意外な一面がわかるような質問を用意しています。どんどん仲良くなって会話の心理的ハードルが下がっていきます。
月間MVPの表彰
私たちの開発チームでは、毎月チームの全体会をしています。そのコンテンツの1つとして、その月に最もチームの行動指針を体現したメンバーを投票し、表彰しています。1票でも入れば表彰されるので、1人だけが目立つのでなく、多くのメンバーにスポットライトが当たり、日頃の感謝と賞賛を送り合うとても良い場になっています。
2. PdM、エンジニア、ビジネスサイドとのスムーズな連携
上述の心理的安全性のおかげもあり、PdMやエンジニアと高頻度でコミュニケーションが取れる環境を作ることができました。
要件定義は1.5~2.0hのMTGで一気に詰める
課題定義や要件定義は1人で考えていても後で引っくり返ることもあります。そこで、1.5~2.0hでガッツリ時間を取ってPdMやデザイナー、エンジニアで話し合いながら詰めた結果、手戻りも少なく進めることができました。
メンバーのスケジュール調整や他タスクへの影響が発生しますが、「検討する→PdMやエンジニアに持っていく→再検討する→…」を数日置きにやるよりも効率的だと思います。
デザインフェーズでは即質問&即回答できる環境を作る
チームメンバーはGatherに常駐しているので、デザインを進めながら聞きたいことは即質問し、即回答をもらえる環境でした。
また、Slackで途中のデザインでもいいから流してPdMやエンジニアから自由にコメントやFBをもらうようにもします。
これにより「デザインをじっくり考える→MTGで手戻りが発生する」可能性を減らしながら、スムーズにデザインを進められました。
ビジネスサイドとの連携は会議体設計がポイント
ストレッチクラウドは弊社の営業や納品コンサルタントも関わっているのですが、こういったビジネスサイドの方々と足並みを揃えるために次の会議体を設計しています。
短期(週1回):営業・納品・開発の進捗状況や情報共有をする
長期(Q1回):開発の全体方針や優先順位の擦り合わせ
そのため、個別の機能開発について議論する時も、「何のための機能で、なぜ今開発するのか」が揃った状態でMTGを開始できます。
比較的すんなりと意見が擦り合うことがよくありますし、MTGで意見が合わずに開発スケジュールが遅れる、ということもありませんでした。
3. メンバーの役割設計とタスクのカバー
各メンバーの役割を明確にすることは大前提必要です。
しかし、「自分の役割外のタスクはやらない」というスタンスではなく、必要に応じて他のメンバーのタスクもやるようにしています。
役割定義をして、役割外のタスクもやる
たとえば、PdMが複数の機能開発を抱えて要件定義に遅れが出そうなときにデザイナーの自分が要件定義をメインで進める。
PdM・デザイナーの稼働が上がり、PjM機能が働かなくなってきたらエンジニアが担う、という風にお互いのボールを拾いにいってました。
この動きが効果的で、実際に遅延していた開発もありましたが、巻き返して期日通りに何とかリリースできました。
更に、この動きをできたメンバーが月1の表彰で選ばれ、チームとして「こんな動きができてよかったね」と称賛することで、推奨アクションとしてチームに埋め込まれていきました。
最後に
私達のチームの機動力が上がった要因を振り返ってきましたが、まだまだ伸び代がたくさんあります。
機能リリースの手前で、価値や機能の仮説検証が安定的に行える仕組みの構築(プロダクトマネジメント)
価値を具体的な機能や画面への落とし込み(デザイン)
ユーザーの感情を動かせるような表層のデザインクオリティ(デザイン)
引き続き、世の中にとって本質的な価値をプロダクトに埋め込めるように個人もチームもレベルアップしていきます!