5分間のあれをもっと有効に行うには
ぜひ前回の投稿を見てからこちらを見てみてください。
今回は「5分間の親切」を行う上で注意すべきことを述べていきたいと思います。
・見返りを求めない
親切に見返りを求めるのはあまりよくありません。ただひたすら相手のためを思って行動すること…というと安っぽく聞こえますが、見返りを求めないで行った行為は、後に見返りを求めた行為以上のものをもたらしてくれます。
それでは結局見返りを求めているじゃないか、という反論はごもっともです。大事なことは、見返りが返ってこなくても別にいいと思うことです。
例えばこんな実験があります。一つのチョコを2人で分けるときに、Aグループはチョコを半分に分け、Bグループは片方の人がチョコを譲ります。Bグループではチョコをあげた人が損をしているようにみえるでしょうか。
実際には多くの人がチョコをすんなりとは受け取りません。「いやいや、あなたこそ食べてください」と譲り合いが始まりそうになるくらいです。ここでBグループのチョコを上げる人はこう言います。「それではチョコを半分にしませんか」と。
このようにすると、Bグループでは結局半分以上の人たちがチョコを半分に分けました。AグループもBグループも、その半数以上は一つのチョコを半分にするという見た目の結果は変わらないにもかかわらず、Bグループではチョコをあげると言った人の好感度がもちろん上がっています。
Bグループの一部の人はチョコを食べられませんでしたが、それでもいいかなと見返りを求めない心をもつことで、得られるものがあるわけです。
・相手中心で考える
だからといって何でもかんでも親切にすればいいというわけではありません。相手が求めていないことをやっても、それはただのエゴであり、それは相手のためになっていません。親切をすることが目的なのではなく、相手が何かを得ることが目的なのです。
・嫌いな人にこそ親切に
そういう意味では、人を選んで親切にするのはあまりよくありません。自分の好きな相手にだけ親切にするのでは、とても相手中心とは言えません。見返りを求めない…という部分を徹底する意味でも、嫌いな人にこそ親切に、です。
また、親切をしていくうちに、嫌いな人のことも次第に悪くないなと思うようになるものです。これは前回も少し話しましたが、人間の一貫性によるものです。また、親切にすれば相手も多少親切を返そうという気持ちになるので、お互いに親切をして関係も良好なものになります。
・自己犠牲ではない
誰にでも親切にという点でいうと、自分にも親切にしなければなりません。自分を犠牲にする親切は、自分への親切心を欠いています。結局は遠回しでも自分のために「5分間の親切」を行うのですから、それで不幸になっては本末転倒です。
5分間というのはこの自己犠牲の観点からも納得のいく数字です。例えば仕事でいうと、5分間ならほとんど仕事に影響はないでしょうし、それどころかその親切のメリットによって、より仕事が効率的にこなせるようになります。
5分間の親切はやり方を間違えると全く効果のないものになるどころか、かえって悪い影響を及ぼします。特に自己犠牲からなる親切は例えば仕事で成功しにくくなるという研究もあります。
今回の4つのポイントに気を付けながら、ぜひ「5分間の親切」を実践してみてください。
参考文献:GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (アダム グラント)
ps
最近はゲームをあまりしなくなり、ゲームのモニターと化していたテレビが、もはや置物になっています。