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日本人に刷り込まれた「生産性」の誤った考え方

「生産性」や「効率」と、「クリエイティビティ」や「クオリティ」は両立しえない……そう考えている方はいませんか?

「効率や生産性ばかり求めていたら、本当に良いものは作れないし、お客様のためにはならない」

そんな考え方を持っている人は結構多いのではと思います。

今回はそんな方に向けて

生産性―マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの(伊賀 泰代)

より、その生産性の考え方は誤りである、という話をしていきたいと思います。

生産性=コスト削減?

生産性を上げる方法は、今あげている成果をいかに少ないコストで生産するか……ということだと思ってはいませんか?

たしかにそれも方法の「一つ」ですが、それ以外にも方法はあります。

それは、「今のコストでより良い結果を得ること」です。

両者は一見同じことを言っているように思えるかもしれませんが、大きく違う部分があります。

より良い結果」がより多くの量を生産するという意味であれば、それは少ないコストで生産することと同義です。

しかし、もし「良い結果」が量でなく質であれば、コスト削減とは全く違った意味合いになります。

質を高めることができればより高い価格で販売することができたり、より多くの人に買ってもらうことができます。

つまり、生産性はコスト削減だけではなく、良い結果を得ることでも高めることができるのです。

生産性の定義

ここで改めて生産性の定義について考えていきます。生産性は以下の式により表されます。

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つまり、得られた結果が大きければ生産性があがり、投入した資源が少なくても生産性が上がるわけです。

この定義を考えれば、企業が生産性を求めない意味はありません。

なんとなく効率を求める姿勢には冷たさを感じてしまうのが日本人の感性なのかもしれませんが、質を高めることがお客様のためになることには納得いただけると思います。

成長と生産性

例えば、質とコストの問題を別で考えてしまっては、その二つの基準で判断が揺れてしまいますが、それを一つに合わせる「生産性」という基準を用意すれば、一つの基準で判断することができます。

そして成長とは生産性が高まること……と考えれば、その関係性は以下のように表現できます。

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業務改善や今の自分たちの状態を計るのにその基準がたくさんあっては何で比較したらよいか分からなくなってしまいますが、生産性という指標で考えればそれも解決です。

量から質へ

ということで、生産性とは本来どういう意味なのかということについて話してきましたが、生産性への間違った認識が多くの非効率的な仕事を生み出している現状はどうにかすべきだと私は思います。

例えば、同じ成果をだすのに、すぐに終わらせて定時で帰る人と、残業をしてなんとか終わらせる人とでは、生産性が全く違います。

それにもかかわらず、残業代によって多くの賃金をもらい、なおかつ努力しているとみられるのは、生産性が低く残業をしている者であることはよくあることです。

こういった評価基準が間違っていることはずっと指摘されていることですが、全体でその考え方を正すのはなかなか難しいのも事実。

少なくとも自分や自分の周りだけでも、生産性を軸に仕事ができるように、そして量だけでなく質を考えて行動できるようにしていきたいですね。

参考文献にあげた本は、生産性のあげ方や、その他働く者であれば知っておきたい知識がたくさん詰まっている本ですので、ご興味あれば読んでみてください。

参考文献

ps

自分が望む環境を手に入れる方法は、今の環境を変えるから、新しい環境に移るかの2択です。

今の環境を変えることができないのであれば、あとは新しい環境を探すしかないのです。

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