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菅総理が実現しようとしている「行政の縦割り打破」と「デジタル庁設立」の目的とは

菅官房長官が次期総理として本日選出された。

最近は海外からも「令和おじさん」として知られているそうだ。

菅総理の生い立ちはイチゴ農家の長男として生まれたそうだ。

高校時代に工場や居酒屋で掛け持ちのバイトをして学費が安いという理由で法政大学に入学。

政治家を志して法政大学就職課に相談して法政OBの政治家の秘書からスタートし、横浜市議、衆議院議員、官房長官とコネ無し、親も政治家ではなく、実力だけで登り詰めてきた人だ。

まるで、豊臣秀吉やキングダム信のような伸し上がり方だ。

無派閥派非世襲叩き上げというような、

今までの政界の常識を覆す選出で何かやらかしてくれるのではという期待が高まる。
(地味に出身大学が一緒という点も個人的に親近感が湧く。法政大学からは初の首相らしい。まさか私の出身大学から首相が出る日が来るとは。。)

さて、そんな菅さんが打ち出している「行政の縦割り打破」「デジタル庁設立」の目的をテーマについて今回は考えたい。

早速、私なりに調べた

結論は

【行政縦割り打破の目的】
・現在の新たな政策を打ち立てて実行していくのに縦割り行政によって政策を実行に移せない状況を変える

【デジタル庁設立の目的】
・コロナや働き方改革などの煽りを受けて、行政の業務でデジタル化しなければならない点が多いため、本格的に行政のIT化を進める

という点だ。

具体的には

まず、縦割り組織による弊害は近年の複雑化して部署を超えた連携が必要な社会課題に対して、部署毎に縦割りになっており、利害関係が一致しないため政策が進まないということだ。

例えば、ある民間事業者が公園の森林を植える活動を
行政の企画課に提案して、行政の企画課が賛同したとしても、公園を管轄している別の部署の公園課などが反対をして進まないケースなどがある。

つまり縦割り行政なので、本来なら他部署と連携して進めないといけない民間の依頼も、他部署間で情報共有がされていないため、結局企画フェーズまでは協力的だったので実行フェーズになり、管轄が変わったとたん
できなくなるということが発生する。

あくまで、上記は市役所や一つの町の一例だが、
菅首相も国の政策を進める上で、複数の官公庁が関わることで双方の利害関係が一致せず政策が頓挫している現状を打開したいと考えている可能性が高い。

要は、政策を机上の空論で終わらせるのではなく、ボトルネックを無くして素早く政策を実行して改革をする仕事をしてまで政治家の仕事だと言わんばかりの指針だ。

実力と成果で叩き上げで伸し上がってきた政治家らしい方向性がうかがえる。

では、縦割り組織におけるメリットは何かというと双方の部署で利害関係が違うが故に双方のやろうとしている内容のチェック機能が働く点がある。

また、部署をまたぐ必要がある複合的な課題ではなく、部署をまたぐ必要がない単発的な課題であれば縦割り型の機能別組織の方が効率的に対処できるという良さはあるそうだ。

しかし、昨今の新たな社会課題は部署間を超えた連携が必要になってきている

今回デジタル庁という具体的な例で、行政のIT化が進んでいないという複合的な課題に関して、横串の組織を組成したという流れだ。

今回デジタル庁はコロナの影響で行政が電子化していないことやIT化が上手くできていないため、手続きに時間がかかったり職員の工数が増えたりということがあったので、電子化やIT化を進めることで働き方改革や行政窓口の効率化を進めていきたいそうだ。

専門家たちは組織を組成しただけでは機能しないので、
組織に権限を持たせて、その分野に詳しい適任者をアサインし、政策を実行するにあたっては法律を作るなり、ある程度の強制力を持たないと進んでいかないそうだ。

最後に

ジャーナリストの佐々木俊尚氏が話していた内容なのだが、経産省の課長は小さなITベンチャーに実証実験を依頼したところ、ある新聞社の記者に“あそこから金をもらっているのか。”などと批判されたそうだ。

そういったことがあるからこそ、確定申告のためにe-Taxという仕組みを作っても、“Internet Explorerにしか対応していません”というようなことがあるそうだ。

要するに、行政の仕事は大手とやるのが当たり前で、どこの馬の骨かわからないベンチャーに金を出すのはけしからん、というような世論を作るメディアの見方も時代に合ったIT化阻害しているそうなのだ。

行政のIT化と単純に言っても、現在使っている人が少ないIEしか対応していないなど国民にとって使いにくい行政システムだったら意味がないように思える。

私はIT化をするのみならず、国民向けのシステム(コロナの一次給付金のシステムなどもそうだが)に関しては特に民間で大手、ベンチャー問わず新しい技術や現在の国民のIT利用に詳しいIT技術者や専門家の意見を入れて時代に合ったシステムにしないと使われないのではと考えている。

そう考えると、時代に合ったIT化を行政で実現するということは一筋縄ではいかない課題なのだと感じた。




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