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ウルル(エアーズロック)旅行記

※2024年10月14日編集

こんにちは、セカイを旅しているkotaと申します。

僕が旅を始めようと思ったきっかけを、こちらにまとめているので興味のある方は見てみてください。

1.はじめに

今回は、オーストラリアの先住民であるアボリジナル・アナング族の聖地、ウルル(エアーズロック)に、2024年7月31日から8月2日までの3日間行ってきました。

ウルルは世界最大級(世界第2位)の一枚岩として知られており、毎年世界中から多くの観光客が訪れる場所です。

地理的にはオーストラリアのノーザンテリトリー準州に属しており、オーストラリアのほぼ中央に位置しています。砂漠性気候のため、夜間の寒暖差が20度程度と激しいのが特徴です。

「ウルル」という名前は、古代からこの地に住んでいた先住民であるアナング族による呼び方です。一方、「エアーズロック」という名称は、後からオーストラリアに入植した西洋人によって名付けられたものです。(近年は「ウルル」という名称が一般的に使われることが多いので、本文でも「ウルル」に統一して記載します。)

今回は、ウルルへの旅の様子を、この旅で得た気づきや学びとともに書いていきたいと思います。

2.旅の概要

7月31日

ウルルへは、ヴァージンオーストラリア航空を使い、ブリスベンから飛行機で約3時間かけてエアーズロック空港まで行きました。ブリスベン空港を午後12:15に出発し、午後3:40に到着しました。

日本からエアーズロック空港までの直行便はない(2024年9月現在)ため飛行機で行くことを考えるとオーストラリア国内の主要都市(シドニー・メルボルン・ブリスベン)などを経由する必要があります。

行く途中の機内では、ほとんど人の住んでいないオーストラリアの中心部を眺めることができました。それは、まるで違う惑星に来たかのような感覚でした。

また、ウルルの近くまで来ると、アボリジナルアートによくみられる褐色に斑点模様の景色が広がり、いよいよアボリジナルの聖地に足を踏み入れる時が来たのだなと、胸が高鳴ったのを覚えています。

機内の窓から見えた景色
機内の窓から見えた景色

エアーズロック空港に到着すると、バスが待機しており、運転手のガイドと共にウルルからエアーズロックリゾートまで送ってもらいました。エアーズロックリゾートは、ウルル周辺で唯一の宿泊施設やレストランが集まる場所です。今回の旅では、「The Lost Camel」というホテルに宿泊しました。

外観
外観
内観
内観

リゾート内には、スーパーマーケットが一店舗のみあります。今回の旅では、食費をできるだけ抑えたかったため、レストランは一度だけ利用し、それ以外の食事はスーパーマーケットで購入したもので済ませました。

唯一のスパーマーケット「IGA」
唯一のスパーマーケット「IGA」

8月1日

この日は、朝日を見に行くために朝5時頃に起床し眠い目を擦りながらバス乗り場まで行きました。前述した通り、ウルル周辺は砂漠性気候で、昼夜の寒暖差が大きく、この日は0度近くまで気温が下がりとても寒かったです。事前に予約したHOP ON HOP OFF バスと呼ばれるバスでリゾートからウルル周辺まで行きます。

HOP ON HOP OFF バス
HOP ON HOP OFF バス

乗車してから30分後、朝日を見るためのスポットに到着しました。駐車場から5分程度歩いたところに展望台があり、多くの人が朝日が来るのを待ち構えていました。

僕は、地平線が徐々にオレンジ色に変わっていくのを見ながらとてもワクワクしていました。

朝日を待つ人々
朝日を待つ人々

ついに朝日が登ってきた時、とても感動しました。何も遮るものがない砂漠と太陽、そして、青、緑、オレンジのグラデーションはまさに神秘的な光景でした。

朝日
朝日

朝日と反対方向には、ウルルとカタジュタを見ることができました。ほとんど何もない砂漠の真ん中にこのような存在感の放った岩々があることに僕は神聖なものを感じました。

ウルル・カタジュタ
ウルル・カタジュタ

さて、朝日を見た後はウルルの近くまで行きます。

間近で見るととても大きく迫力を感じました。ウルルは、高さ約350mと東京タワーよりも高く、周囲9.4kmという世界で2番目に大きい一枚岩です。行く前に写真でも見ていましたが、実際に目の前にすると想像以上に大きかったです。

近くで見るウルル
近くで見るウルル

ちなみにウルルは現地のアボリジナル、アナング族の聖地なので、彼らにとって重要な場所は、撮影禁止とされていました。

例えば、普段メディアで取り上げられるウルルはいつも同じ方向から撮られたものですが、裏側はセンシティブサイトとなっており、撮影禁止です。つまり、メディアは報じることはできないので、現地に行くことでしか見れません。実際に見に行きましたが、想像以上に素晴らしい光景が待っていたので、もしウルルに行く機会があれば見に行ってみてください。

特定の場所では、撮影が禁止されています
特定の場所では、撮影が禁止されています

また、道が整備されており、見どころごとに説明書きが用意されていました。

下の写真は、Teaching caveという場所を説明している看板です。Caveという単語は、日本語で洞窟や洞穴を意味します。これは、現在の教室に相当する場所です。残念ながら、Teaching cave自体の写真は撮影禁止でしたが、内部には子供が座れるほどの小さな岩がいくつもあり、その岩肌には壁画が描かれていました。

Teaching caveの説明書
Teaching caveの説明書

看板にも書かれている通り、まるで学校の先生が黒板に書くように、アナング族の人々は岩肌に絵を描きながら、狩りの方法、水の見つけ方、食料となる動物の生息地など、生きていくために必要な知識を教えていました。

ウルル内には、このような洞穴が多数存在しており、それぞれの場所がキッチンや儀式を行うための場所といった違った用途で利用されていました。

こちらは、撮影可能な洞穴を撮ったものです。

ウルルの洞穴
ウルルの洞穴

ウルル周辺を歩いた感想としては、少し、古代に戻ったかのような感覚でした。この場所は人間が生活している場所から遠く離れており、ありのままの自然を体全体で感じることができました。人工的な音が一切聞こえず、そこにはただ壮大な一枚岩とそれを取り巻く自然と、不思議な静けさがありました。この体験から、この場所がアナング族が聖地とした理由が理解できた気がしました。

さて、ウルル周辺を見学した後は、ウルルから2km程度離れたところにあるカルチュラルセンターに歩いて向かいます。

道中はこのような道を歩きます。ハエが顔にまとわりついてくるので行く際は、ハエ除け用のネットを買っていくといいかもしれません。

ウルルからカルチュアルセンターまでの道
ウルルからカルチュアルセンターまでの道

また、アリ塚が多数確認できました。昼夜の寒暖差が激しいウルルでは、アリたちは蟻塚を作る必要があるそうです。

アリ塚は人間のように電気に頼ったりせず湿度と温度を一定に保つ空調機能を備えているそうで、それを参考にした建築物も建てられているほどです。

砂漠のような過酷な環境下では、どんな生物も知恵を絞って生きていかなければならないのだなと実感しました。

道中のアリ塚
道中のアリ塚

カルチュアルセンター館内は撮影禁止で写真は撮れませんでしたが、館内の様子だけでも伝えていきたいと思います。

まず中に入ると、すぐ現れるのが、アナング族の基盤となる信仰体系についての説明です。

メディア規約により多くのことを語ることはできませんが、これをもとに、館内の展示物も説明がされていました。

館内ではアナング族の食に関わるビデオも見ることができました。お土産屋さんや、アナング文化ついて学べるレッスンなどもあり、全体としては、古代から現在に至るまでのアナング族の歴史や価値観を学べる施設でした。

8月2日

最終日は、エアーズロックリゾート内を歩いてました。

GOCA(Gallery of Central Australia)
GOCA(Gallery of Central Australia)

こちらGOCAでは、アボリジナルアートの鑑賞と購入ができるようでした。館内では、アボリジナルの背景やアートの説明を無料で受けることができました。ウルル現地を訪れたことにより、今まで何を表しているかわからなかったアートの意味がより深く理解できるようになり、来てよかったなと心から感じました。

アボリジナルアートの見方
アボリジナルアートの見方

3日間歩いた靴は、このように褐色に染まりました。もしウルルに行こうと考えている人がいましたら、汚れても問題ない靴で来るといいかもしれません。

褐色に汚れた靴
褐色に汚れた靴

3.最後に

ウルルでの体験を通じて、アボリジナル文化やその歴史的背景について深く理解することができました。自然の美しさや壮大さ、先住民アナング族の文化に触れることは、僕にとって貴重な学びとなりました。また、ウルル現地では事前に見ていた写真や動画だけでは感じることのできなかった壮大さや不思議さを体験できたので個人的にとても刺激的な体験となりました。

最後に、アナング族の挨拶(helloからgood byeまで幅広く使える)で締めたいと思います。

Palya!(パリヤ!)

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