コロナとACP
コロナウイルスの中等症に
なった患者さんで
遺書を書く人が少なくない
そうです。
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コロナ中等症
よくコロナウイルスは
インフルエンザみたいな
ものだろう、
怖がり過ぎだという
意見を言う人がいます。
恐らくコロナウイルスの
患者さんを診たことのない、
医療者ではない方の
意見だと思います。
コロナウイルスを
知らない人たちは
ネットにある
死亡率や死亡数を
もとに、
コロナは風邪と言います。
しかし、実際に
40~50代では
17%程度と
少なくない確率で
デルタ株は中等症以上に
なります。
高熱と倦怠感、
水を飲むのもやっと、
咳が苦しく
酸素の数字も下がって来た
そういった患者さんを
診察するようになり、
中等症の患者さんは
多かれ少なかれ
死を意識するだろうと
私は感じています。
ACPとは?
ACPはアドバンス・ケア・
プランニングの略です。
ACPは
延命する、しないを
決めることだと
誤解している人が
医療者にもいますが、
実際には
いのちに関することを
自由に話すことです。
遺書や
エンディング・ノートも
良いですし必要です。
でも、それらは一方通行です。
ACPは、家族と話すこと。
何かを決めても良いし
決めなくても良い、
決めることよりも
話し合いを重視するのが
ACPです。
いつか「何か」があって
私が意思を伝えられなく
なった時、
家族みんなの中に
私がいる。
それがACPの目的です。
ACPのポスター
この記事のトップ画像は
2019年につくられた
人生会議のポスターです。
人生会議は、
ACPの愛称です。
このポスターは、
吉本興業が製作を任され、
お笑い芸人の
小籔千豊さんが起用されました。
このポスターは、炎上して
結局お蔵入りになって
しまいました。
このポスターは
健康な若い人に
ACPを伝えるには
良かったと思うのですが
病気で闘病している人には
明らかに死を連想し
つらい想いをさせてしまう
ポスターであったため
使用を反対する意見が
多く集まったのです。
ACPのような話し合いは、
病気になってからでは
難しいことが色々あります。
身体的な苦痛や
精神的な不安で
ゆっくり考えることが
出来なくなってしまい
縁起でもないと
病気と向き合えなくなって
しまう人も多いのです。
ですので、元気な時に
少なくとも一度は
ACPのようなことを
しておくと
何かあった時に
自分の希望を伝えたり
家族の精神的な負担を
少なくすることが
出来ると思うのです。
今はACPを始めやすい時
今、コロナウイルスの感染が
重症化しやすい
40~50代の方は
お子さんが10~20代の方も
多いのではないかと
思います。
40~50と言うと
普段は「死」なんて
考えたことがない、
という人も
結構いるのではないですか?
今、このタイミングでは、
お母さん(お父さん)が
コロナになったら…と
お子さんにお話出来る
チャンスではないかと
思うのです。
大事にしていることを、
お子さんに言いたいことを
お話出来る機会になれば
良いと思います。
まとめ
この仕事をしていると、
そしてコロナウイルスに
感染した人の診療に
当たっていると
元気なこと
生きていることは
当たり前ではないと
つくづく感じます。
病気はある日当然の
ことも多いです。
みんな
まさか自分がと
おっしゃいます。
話合いは病気になってから、
でも出来るかもしれませんが、
元気な時にしか
出来ない話も
きっとあると思います。
ACPという言葉に
興味を持って頂けたら
嬉しく思います。
こちらもよろしければ😊
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