【ビジネス】南西アジアでのデジタルマーケティング
今日はこれまでのデジタルマーケティングの取組について書こうと思います。
1. バングラデシュのSNS利用状況
バングラデシュのSNS利用は専らFacebookが主流で、Instagramはそこそこ、TikTokは最近出始めたがまだ企業がマーケティングに使うほどではない…という感覚です。
日本だとFacebookを(ビジネスのつながり創出でなく)個人の日記や情報発信的に使っている人は下火な気もしますが、自分の周りのバングラデシュの人は、20代・30代でも積極的に日常の投稿をしています。富裕な家の女性の知人も、着飾った写真は全部Facebookに載せていて、Instagramでおしゃれに見せる… というタイプの人はあまり見かけません。
Datereportal掲載のレポートを見ると、ソーシャルメディア・ユーザーは全人口の27%で4500万人、内4100万人のFacebookユーザーに対してInstagramが340万人ということで、Facebook市場ということが分かります。
2. これまで手掛けてきたデジタルマーケティング事例
上記のようなバングラデシュの特徴があるので、自分の会社でもFacebookを中心としたファン獲得・情報提供に今は一番力を入れています。基本的には
・ちゃんとデザインができる人材をチームに入れて、定期的に投稿
・Facebookの「ブースト」機能を上手く使ってターゲット層にリーチ (物販の場合はすぐに個別メッセージでフォロー)
・時折インフルエンサーとコラボして認知・エンゲージメント向上
を意識して、チームと頑張っています。バイクのアクセサリーを扱う頁は、ファン数が3万5千人程度まで増えました!他のブランド特化のページに比べ更新頻度も高く、商品の直接の紹介→販売、もしているので反応が良いです。
幾つか手ごたえのあった事例を紹介すると…
事例1:オムニチャネル
ディストリビューションしているブランドの一つにHJC Helmetというブランドがあり、最近バングラデシュでの売上に手ごたえを感じています。この間実施したのが、(そこそこ)有名なクリケット選手Mashrafe Bin Mortaza氏を起用したキャンペーン。本当はプレオーダーしてくれたお客さんに、自社店舗で「選手と握手!」イベントを予定していたのですが、コロナのおかげでオフライン・イベントはまだできておらず、いったんサインのギブアウェイをやりました。
バングラデシュだとやはり、クリケット人気はすさまじく、結構良い反応がありました。
単純にECとして取り扱いブランドの商品を売って終わり、ではなく、ショップ全体を好きになってもらうためにも、折角持っているリアル店舗でのイベントと組み合わせたマーケティングは今後も模索していきたいです。
事例2:インフルエンサーとのコラボレーション
こちらは、バングラデシュ初の国際的なレースで勝利を収めたレーシング・ドライバー、Avik Anwar氏のチャンネルとのコラボレーション。ドライバーのチャンネルなので、そもそもオーディエンスが自動車に興味のある人と絞れていること、知人の会社が彼のスポンサーをやっているご縁もあり実現しました。
一晩で10万再生なので、結構影響力のあるチャンネルです。こんな感じで、彼が延々とRange Roverについてレビューしている動画の一部に、取り扱っているPirelliタイヤのレビューを入れてもらいました。
事例3:手をかけたコンテンツ
1年以上前の話になりますが、二輪の新モデル(Ninja125)をローンチした際の話。バングラデシュで完全に新しいモデルの投入だったため、どのように需要創出をするかをすごく考えました。
その中で、一人のスタッフが企画してくれたコンテンツ。世界各国のNinja125ライダーをInstagramで見つけ→インタビュー実施→新商品がどうライフスタイルを変えるか?何が好きか?を熱く語った記事にし、Faceookに掲載。それまでにない試みでしたが、なかなか人気で、やはりきちんと労力をかけたオリジナル・コンテンツの投入は重要と感じました。
3. ゼロパーティデータ蓄積による精度向上
上記で紹介したように、四輪・二輪・アクセサリー・パーツの色々でFacebookを中心としたデジタルマーケティングを実施しています。各投稿へのLike、コメント・メッセージの有無は顧客ごとにZohoで全てブランドをまたがって一括管理していて、ユニーク顧客がどこでどのようなアクションをしたかのデータがずいぶん溜まってきました。
広告にどの程度個人データを使うか?の議論は色々あるかと思いますが、現時点でFacebookでは、相当細かく、個人レベルでのターゲティングが可能です。そのため、「バングラデシュの自動車業界」という枠の中で様々な切り口での顧客接点を持てていることは強みだと思っていて、デジタルマーケティングの精度をどんどん上げていきたいです。
4. おまけ:バングラデシュのインフルエンサー
先にクリケット選手を一人紹介しましたが、バングラデシュでの大スターはShakib Al Hasan選手とTamim Iqbal選手かと思います。私自身はクリケットは見ないですが、Shakib選手(Tamim選手?混同…)が自動車のショールームに現れたとき、オフィスがざわついていて面白かったです笑 Shakib選手のインスタフォロワーは230万人、Tamim選手が100万人くらいです。
その他、自動車、という点ではこのEmtiaz Vlogsというチャンネルが現地で見られていて、10万人くらい登録者がいます。なんと、14歳(!)の同国最年少の自動車関連Youtuberです。運転できないはずなのに、どうやってレビューしてるんでしょうか笑
それでは!