2024/9/15 橋の下音楽祭へ
9/14〜9/15、橋の下音楽祭に遊びに行った2日間の日記。
9/14、朝は4時頃に起床。寝たのは3時前だったので1時間ちょいしか寝れていない。が、まぁまぁ元気。起きたというより、ちょっと仮眠とったぐらいの感じ。
荷物をまとめてすぐぐらいに石川君がやってきて、近くの駐車場に車を取りに行った。そこそこ元気な僕が運転して出発。
向かうは愛知県の豊田というところ、僕は初めて遊びに行く「橋の下音楽祭」というイベントを目指した。
行きしなに葉月ちゃんをピックアップし、4人で車で豊田を目指した。
下道で向かっていたのだが、途中で僕が間違って高速道路に入ってしまい、「やっぱり出たいです」と高速道路のスタッフを呼び出したものの「次のとこで降りてもらうしかないですね」と言われたので、結局そのまま高速で豊田まで突入した。
僕らが泊まるホテルに着いたのは9時過ぎ、荷物と車を宿に預けた。外はめちゃくちゃ暑くて、降りてちょっとしたら汗が吹き出してきてきつかった。
宿からは会場まではタクシーで行こうという話になったのだが、タクシーがなかなか捕まらなかったので、会場までとりあえず歩いて向かうことに。
荷物もそこそこ、死ぬほど暑い。ちょっと田舎町をひぃひぃ言いながら歩いた。「夜は涼しいから帰りは楽かもね」とかなんとか言いながら歩いたが、帰りは帰りで疲れてるので別にそんなに楽じゃなかった。
歩いている途中、葉月ちゃんが「タクシー見つかった!」と言ってくれたので、その場で止まってタクシーを待った。まぁまぁまだ距離があったのでめちゃくちゃ助かった。多分15分ぐらいショートカットできた。
タクシーに乗って5分ほど、無事会場に到着。入り口はイカしたゲート、抜けた瞬間に見たこともない村が広がっていた。
早い時間だったのでまだ空いていない店がちらほら、その状態ですら何店舗あるのか数えきれないほどの出店が立ち並んでいた。種類豊富な飲食店はもちろんのこと、古着屋や雑貨屋等も多数。レコ屋、マッサージ屋、似顔絵屋、鍛冶屋、雀荘、農場、瞑想所、etc…。マジでやばかった。
なにより、一つ一つの店の作り込みが凄まじい。普段は何もないこの公園に、めちゃくちゃかっこいい小屋がたくさんあった。このためだけに建てられた小屋一つ一つに、愛と熱意をひしひしと感じた。
ライブに関しては、まず最初にちゃんと観たのはあふりらんぽのオニさん。めちゃくちゃかっこよかった。そもそも会場そのものに呆気に取られてる状態で、この鋭い歌を聴いたらほんとに面食らった感じだった。
音楽は、パンクやフォーク、民族音楽等。「民謡を伝える会」みたいな感じの人たちもたくさん出ていて、ずっと優しい空気が漂っていた。
この日、僕は別に「この人を観に来た」みたいなのがほとんどなかったので、フラフラと会場を練り歩いては気になった場所で止まって音楽を聴いていた。そして、そういう風に歩いている人がほとんどのように見えた。
音楽を聴く準備が全体に漂いすぎているというか、もちろんなんでも良いってわけじゃなく、大量の屋台群の中に自然に音楽がある感じ。普通のお祭りの形で、その上であまりに音楽の質が良いという感じ。
ずっと幸せで、ずっと楽しくて、こんな夢見たいな場所がこの世にあるのか……と思った。
じゃがばた、焼き魚丼、ジャークチキン。色々食べすぎているので全然思い出せないが、かき氷は3回食べた。
たまたまフラッと観たとあるバンドがやばすぎてぶち上がった。下ネタをテーマにした曲がほとんど、コミックバンドではあるのだが、演奏と熱量、ステージワークの作り込みのエネルギーがあまりに凄まじすぎてびっくりした。ダンサーや謎のふんどしおじさん、MCの人、全部含めたら20人ぐらいいた。
後半に「戦争反対、みんなで遊ぼうぜ」的な感じのMCがめちゃくちゃ熱かった。ふざけてるようで本気がひしめくライブ、痺れた。
大はしゃぎをしつつも、途中、全然寝てなかったツケが回ってきたので、草むらの上で寝落ちした。「布団よりすやすや寝てた」とまつりちゃんと石川君に言われたが、眠すぎて深く落ちたというのと、風と音楽が気持ちよかったというのとがあると思う。多分。
パッと起きたら18時半ぐらい。多分1時間半〜2時間ぐらい寝てた。ブルーハーブが観れなかったのはちょっと残念。
起き上がってフラッと歩くと、会場の色がすっかり様変わり。夜の村になっていた。あまりにカッコ良すぎて1人でニヤニヤしながら歩いてた。
フラフラと屋台やステージを見回り、たまにフロアに良さげなフロアに紛れ込んでは汗ばむ。涼しくなってきたのにずっと服は汗でびちょびちょだった。
本丸ステージでやってたタートルアイランド、知らなかったけどこのイベントの主催のバンドだった。民族音楽をパンキッシュにアレンジしてはガン叫びするバンド。
始まって少ししたら自然に最前まで身体が進み、到達した瞬間ぐらい、このイベントに来て初めてのぐちゃぐちゃのモッシュを体感した。溜まってたボルテージが爆発する瞬間、めちゃくちゃ気持ちよかった。
主催の方がMCで感極まってるとこでちょっともらい泣きした。この凄まじいイベントの主催となると、すごいのはもちろんのこと、しんどいことの量はやばいだろうし、このライブしてる瞬間にほぼ全部帰ってくるんだろうな〜〜と思うとめちゃくちゃグッと来た。ほんとにカッコよかった。
タートルアイランドが終わったら、拠点に溜めてる荷物をまとめて帰る準備を始めた。しかしその瞬間、土砂降りの雨が始まった。
タクシーはもちろん捕まらずなので、しぶしぶ大雨の中を歩いて帰り始めた。会場の入り口の階段が川になっててすごかった。
やばいな〜〜と思いながら歩いていたが、会場を出てすぐに雨はやんだ。暑かったのでびしょびしょになってむしろちょっと涼しかった。宿までは歩いて35分ぐらい、暑さはだいぶマシだが、身体はだいぶしんどかった。荷物持って35分歩くのは普通にしんどい。
宿に着いたら服を着替え、宿に併設されている中華料理屋へ。僕は腹が減っているのか減ってないのか分からないままに定食を頼んだ。もちろんアホほど多かった。
そしてそれとは別に、食べている最中に突如エグい腹痛に襲われた。めちゃくちゃ下していた。
トイレと行き来しながらご飯を食べるという、かなり行儀の悪い状態になった。かなり嫌だったがもうどうしようもなかった。
中華料理屋を出たら、すぐ近くにあるスーパー銭湯に向かった。このたった3分の移動時間、とある事件は起こる(かなり汚いので、ご飯中の方は次の写真まで読み飛ばしてください↓)
宿でトイレに行き、引き続きお腹が痛い状態でスーパー銭湯に向かったのだが、このほんの数メートルの間にトイレに行きたくなった。もちろん覚悟はしていたが、スーパー銭湯が目の前なので大丈夫だとタカを括っていた。
残念ながら途中で限界を迎え、少し漏らした。自分でもびっくりした。そしてテンパって頭が真っ白になった状態で、近くにあった川のある茂みに駆け込んで放出しようとしたのだが、茂みの床が斜めになっていて川の方に滑り落ちた。
川にギリギリ身体は入らなかったものの、下痢はぶちまけた。転がりながら下痢をぶちまける、これは人生初の体験だった。転がり側にズボンもパンツも脱いでいたものの、なかなか絶望的な状態。
不幸中の幸いは、あまりに下痢が水なのでその場に何も残っていなかったことぐらいだった。
そんなこんなでスーパー銭湯に到着。まずは障がい者用のトイレに駆け込んでパンツとズボンを洗い、ようやく風呂にありついた。
石川君とダラダラと話しながら温冷浴。ぬるい水風呂や寝湯、外ベンチが多く、いわゆる"整い場"が増えていて、サウナブームをありありと感じた。整い場が多いのは僕も嬉しいのでありがたかった、人が多くても座れる。
結局宿に帰ったのは1時半ぐらい。布団に入ったら一瞬で寝落ちした。
翌日9/15、朝は9時ごろに起床。ホテルにタクシーを予約してくれるサービスがあったので、9時半に到着していたタクシーに乗り込んだ。
会場まで悠々とタクシーで行き、10時前には橋の下音楽祭に到着。僕らにとっては2日目だが、橋の下音楽祭としては3日目、そして千秋楽。
到着したらまずタコライスを買った。ちょっと辛かったけどかなり美味しかった。
昨日と同じところ、草原ステージに拠点を作ろうと向かったら、前衛音楽に合わせてデカい生花をしてる最中だった。
昨日の夜にドシャドシャに雨が降ったため、会場の地面はぐちょぐちょになっていた。スリッパで泥沼を歩くと、かかとにスリッパがあたる時に泥が跳ねまくり、背中が泥まみれになった。泥跳ねるし歩きずらいしで、しばらく裸足で過ごした。
最初に観たライブは人形劇。獅子舞を動かし、ノンバーバルで可愛らしいストーリーを展開する人形劇だった。動かしてる人の顔がめちゃくちゃガチなのがカッコよかった。やっぱり顔って大事。
それから続けて観たのはGOFISHバンドセット。弾き語りは昔に観たことあったのだが、バンドセットは初めて。言葉が真っ直ぐに来る、その上で音像で情景を丁寧に表現するライブ。ヤバいぐらいカッコよかった、ロックスターだった
この日はちょっと眠くてしんどかったのだが、人形劇とGOFISHが楽しくて目が覚めて元気になった。2日目になると、遊びに来てるだけでもそこそこ疲れてた。まつりちゃんと石川君もちょっと寝てた。
僕は逆に2日目は一回も寝なかった。
次に観たのはアルカシルカ、沖縄から来たパンクバンド。アコーディオンが入っていて、スカやアイリッシュの要素がアレンジに散りばめられた感じのバンド。
楽曲のかっこよさはもちろんのこと、エネルギーがとにかく最高だった。音は比較的軽めなのにビシビシ来るパワーがあった。
昨日の家睦さんバンド、タートルアイランド、今日のGOFISH、アルカシルカ。全てのバンドがMCで「戦争反対」と言っていた。それから「次に繋いでいく、次はあなた方の番だ」みたいなこともみんな言っていた。
このアルカシルカが終わったところから、もう「楽しい!最高!」みたいに単純に思えなくなってきてしまった、普通に当てられてしまった。今まで自分は何してきたのか、これから何をするのか、グダグダ考えてしまった。
思想がある、というより、伝えたいことがしっかりある人たちはカッコいいな、と当たり前のことを強く思った。僕も伝えたいことを音楽に込めなきゃな、と思うと同時に、早くバンドやりたい〜と思った。
頭がぐるぐるなってるところでGEZANを観た。始まった瞬間からヤバかった。wasted youthすごかった。新曲もカッコよかったし、何より佇まいや言葉が重たかった。
GEZANもMCで「今からは俺たちの番、次は君たちの番。繋いでいかなきゃ」みたいなことを言っていた。このイベントは、音楽が鳴っていない場所ですらもナチュラルにそういうイベントだった。
次に観たのは切腹ピストルズ。人が多すぎてかなり後ろの方から観てたが、そのかなり後ろですらフロアは揺れていた。子供も大人も、色んな人が等しく音に揺られていた。
その後がラスト、主催のタートルアイランドがヤグラに登って生演奏盆踊り。初めの方こそみんな盆踊り係のお姉さんたちの真似をして盆踊りをしていたが、途中から全員ハイになり、叫びながら緩やかにサークルモッシュするという状態だった。
自然に涙が出てきた。ずっと奇跡みたいな場所だな〜と思った。
帰り道、歩く人々が口を揃えて「最高のイベントだな」と言いながら帰って行っていた。僕も同じことを思っていた。次元が違うかった。アートやら音楽、イベントに携わる人間として、この場所を経験しておいてよかったと思った。
ポイ捨ても少ない、治安もいい、タバコはどこかしこで吸っているけど吸い殻はほとんど落ちていない。みんなが知らない音楽に自然に揺られて自然に過ごす。これが13年続いているということは、それ自体が希望だなと思った。そしてちゃんと頑張らなきゃなと思った。
ヤバかった〜とかなんとか言いながら、4人で宿に向かって歩いて帰った。ドンキホーテで惣菜を買い、スーパー銭湯に入り、宿でご飯を食べてから寝た。
来年もまた絶対に来ようと思った……が、来年時点の自分の調子にもよりそう。あんまり上手く進めてなかったら行っても病むだけな気もする。来年楽しみに行けるように頑張ってかなきゃな、と思う。