ソルヴェイグ
母の肩揉み、腰揉みをかなりさせられた幼少期の延長なのか、、
いつしか東洋医学への憧憬が止まず、
『ツボ』とか『マッサージ』とか『指圧』とかいう類の本を買っては、
中国古典の五行とか漢字の多い文章についていけなくて投げ出す、というのを、
学生の頃から繰り返していた。
当時自分なりに、横たわる人の体内の邪気を感じ、また自分が風邪を引いたら体内の邪気と元気を動かしたりして謎を深めていってたのだけど、
そんな試行錯誤からいきなり答え合わせの回答集をもらったような出会い。
りょうきゅうさんの講談社アルファ文庫を手に取った時はそんな感覚だったと思う。
タオ療法の勉強を始めてまもなく…
丸14年も経つ。
仕事の休み取得がうまくいかなくて、
なかなかクラスに参加出来ていないし、
物事は年数じゃないというのもよくわかる程の、我が「わかってなさ」だけど、
とにかくこの学びがなかったら
本当に
今の私はないから。
もっとつらくて苦しいまま暮らしていただろう。
世界を怖い、厄介なところだと思って生きていたことだろう。
自分の心を観る。
無意識を意識化する。
そして一瞬一瞬ネガティブな部分をポジティブに転換し続ける。
転識、てんしき。
仏教の修行の大事なところを、
ご存知ない、落語「転失気(てんしき)」の和尚さん、ヤバいぞ、と密かに思う。
これ、修行サボってるお坊さんをからかってる落語だとしたら、かなり辛辣。
寄席と仏教は本当に親戚のようだ。
前座、下座、高座、皆仏教用語だし。
さて、
浄土宗僧侶で、
タオ療法の師、
ミュージシャン、
平和活動家、
ゲーム発明家、ほか
八面六臂のりょうきゅうさんこと、
遠藤喨及師の「運気向上プライム法話」。
毎日更新してくださっている。
7月1日のところは
「祈り」になる人生。
まずはその法話を聞いて頂きたいけど
https://endo-ryokyu.com/2022/07/01/人生が祈りになる%EF%BC%8Fyour-life-will-be-expression-of-prayer/
これを聞いて思い浮かんだのが、、、
春風亭愛橋師匠と3年前から取り組んできた、
音曲落語『ぺーる・ぎゅんと』に出てくる
「ソルヴェイグ」という女性。
原作はイプセンの戯曲『ペール・ギュント 』。
またはグリーク作曲の組曲「ペール・ギュント 」でもお馴染みのところです。
ペール、っていうのは
ソルヴェイグを口説いてほったらかして
世界を飛び歩いて
年老いて死ぬ間際にソルヴェイグのところに帰ってくるという、、
『夜桜お七』でいうなら、
「いつまで経っても来ぬ人と死んだ人とは同じこと」っていうような男性、
とつい思ってしまいたくなりますが、
かたやソルヴェイグは
恨むどころか
ペールの幸せと無事を祈り続けられた、
ゆえに自分は常に神のそばにあった、
と
感謝して生きてきた、神な女性。
生き神か。。
しかし。
かみさまほとけさま、は
わたしたちを、時にソルヴェイグのように、
なんとか幸せに健やかにと
いつも祈り、守り、期待して下さると
思うから。
それが、かみさまでなくて、
そんな「女性」がいる(物語の中だけど)
っていうのが、
戯曲『ペール・ギュント』の
ものすごく驚きで、心強いし、憧れるところ。
人の一生を俯瞰して見たような物語ですね。
ペールはどんなにソルヴェイグが幸せを祈ってくれているか、知りもしないで
数々の冒険?というか、、挑戦をする。
そのさまざまな模様を表す組曲「ペール・ギュント」。
ペールが人間で、ソルヴェイグがかみさま
というたとえ。
そんなふう
人生いろいろあるけども
あたかも
かみさまほとけさまは
自分を慈しみ応援してくださっている
と思って
グリーク作曲、組曲「ペール・ギュント」の
「ソルヴェイグのうた」
を聴くとまた
自らの至らなさを申し訳なく思いつつ
よし!諦めずに修行しよう、
と思えます。
一瞬一瞬、
心を見つめて
ネガティブをポジティブに
祈りの言葉と共に転換して
祈り続ける。
それを
習慣にする
自分がどれほど
ネガティブなものをこころに潜ませているか、
知らない、、気がつかない、のは、、
つまらない。
もったいない。
そして恥ずかしい。
ために、
修行する。
祈る。