読書ときどき音楽も#135

「シルバー湖のほとりで」ローラ・インガルス・ワイルダー/こだまともこ、渡辺南都子:訳(講談社)

 「大草原の小さな家」シリーズ第4弾。ここからは未読なので、ひたすら読み進める。今までの3作は1年単位の生活をじっくり描写している感じがしたけれど、冒頭から病によりインガルス家が悲惨な目に合うところ(おそらく姉妹で一番美しかったメアリーの不幸がとにかく気の毒)から始まり、また前作から数年経過していることもありローラが一気に大人になってしまっていてほのぼのしたおとぎ話のような生活はなくなり、一気に現実味を増していると思った。
 また、完璧な存在であったはずの父さんが自給自足生活ではさすがに限界が出てしまい働きに出て現金を求めなくてはいけないところも読んでいてつらくなる。鉄道の出現といった文明の進化もあり、当時の開拓民がどうやって移動していたかが興味深い。でも、治安の悪さは子ども向けだからソフトにしていてもやっぱりあったんだろうなと見える部分もあり、最後の方でちらっと重要人物が登場しているのがこの先を読むにあたって、講談社のシリーズ通りに読むか、時系列順で「長い冬」を読むかまだまだ迷っている。

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