他力(ときどき自力も)で楽しむ読書#25
「おとぼけ課長」植田まさし(芳文社)
子どもの頃、自分の意志で雑誌を買うということは小学生の頃の「りぼん」まではなく、家にある漫画雑誌も親が読むもので性的シーンがないものだと「まんがタイム」が愛読書になっていた。
そして今回取り上げる「おとぼけ課長」は言わずと知れた「まんがタイム」の看板作品である。現在のいわゆる「萌え系」やストーリー系4コマが
主流になってしまったときに、そうした「日常ほのぼの系」や「シュール系」4コマが姿を消しても、残ったこの作品は「まんがタイム」最後の良心だと個人的には思っていて、最終回になったというニュースを知ったときは動揺してしまったぐらいだった。(ま、翌月何事もなかったように出世して「おとぼけ部長代理」にリニューアルされたのだが)
先日、Kindleでの「芳文社70周年記念セール」があり、そこで「おとぼけ課長」も全巻対象となっていたのでいい機会とばかりに衝動買いして、初めて出会ってから30以上たってきちんと向き合ったのであった。
感想としては、当時は変だと思わなかったのだが、「昭和後期の作品なのに意外と奥さんが自分の意見を言う」のが新鮮だった。
連載後期になると珍しくもなんともないことだけれど、夫は家事はしないけれど買い物は頼むと行ってくれたり(何せ奥さんのパンツだって買う!)案外いい亭主なのではと思う。ハマちゃんとクッキングパパと野原ひろしと並べてみるとやっぱり弱いかな?
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