読書ときどき音楽も#157

「消費者金融ずるずる日記」加原井末路(三五館シンシャ)※電子版

 今年もだらだらと読書メモや音楽の感想をつぶやきます。さて、新年一発目にあまりふさわしくないジャンルで申し訳がないけれど、おなじみ「日記シリーズ」より。かつてはこうした消費者金融業界本と言ったら、女性社員の裏話的なものが流行った時代があったので何冊か発行当時に読んだけれど、さすがに女性は取り立てがないからあまり普通の仕事と変わらないなと思っていたが、こちらは男性ということもあって取り立てネタがメインなのでわくわくしながら読んだ。
 借金ものには必ず出てくるルーズな借り手や返済をめぐる悲劇もあまり肩入れしていない描写が重くなく読めて良かった。因果応報ではないけれど、著者の私生活についても貸す立場から借りる立場への描写もリアルで「自分だけはこうならない」と思っていても、不測の事態で転落してしまうこともありうるなと肝に銘じた方が良いな。とにかく私に金を借りる度胸のある奴はいないと思うけれど、なるべくなら借りるのも貸すのもしたくないなと感想を持つだけでも読んだかいはあるし、浪費もやめようと誓うのであった。

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