他力(ときどき自力も)で楽しむ読書#67
「風にのってきたメアリー・ポピンズ」P・L・トラヴァース(岩波書店)
小学生の頃、唐突に家にやってきた「学研 少年少女世界文学全集」。愛読していたけれども、兄弟共用だったのと、子どもなので興味のあるジャンルしか読まなかったので、全24巻あったにもかかわらず、未読の巻があり、いつの間にか紛失もしたので読まないままお別れした作品もあった。
願わくばいつの日か電子書籍で復刻されないかを切に思う。(紙で復刊された場合、収納するスペースがないもんで…)
今回は文学全集の17巻に収録されていて、後に全作読みたいがために岩波少年文庫版も買った「メアリー・ポピンズ」シリーズの第1作目。世間的には「メリー・ポピンズ」の方がポピュラーなんでしょうけれど、学研も岩波も「メアリー」表記だったので「メリー」だといまだにしっくりこない。なにせ、第1作どころか最後まで読んでもメアリーの正体は不明なところが子ども心には解せなかった。
好きなエピソードは笑いガスで浮いたおじさんと、バンクス家の双子の赤ちゃんの特殊能力。あとはお菓子の描写がおいしそうで謎のシロップや木いちごジャムのケーキは、いい年になったいまでも食べてみたかったりする。映画は未見だけれども、吹奏楽部時代「スーパーカリフラジリッスティックエクスピアリドーシャス」は演奏したので(もちろんタイトルの文字起こしは歌いながらデス)知っていたりするから、一度見ないとなとは思っている今日この頃なのである。