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それを不公平とは言わない
月末月初は仕事が立て込むことは分かっているのでいつも前もって準備をしようと思っているんですが、気が付くと月末になっていて結局何の準備も出来ておらず、月末さんにはもうちょいアピールして欲しいと思っています。
こんにちは、コッシーです。
さて、厚労省が介護職の人材確保へ向けて新たな施策を計画されております。
内容を簡潔に説明すると、介護の資格を持っていない無資格の方に対して、初任者研修など一定の研修を修了することを条件に、『就職支援金』として最大20万円を貸し付け、その後介護職員として2年間従事すれば返済を全額免除する考えとのことです。
個人的にはこの施策は非常に素晴らしい計画だと思っています。これまでも離職した介護職員に対して再就職準備金としての支援策などはありましたが、過去に1年以上実務経験のある方や資格要件が必要など利用条件が割と厳しいことや資金使途も再就職に関する事限定でしたので、なかなか利用が限られておりました。
しかし今回の施策は、無資格の方が対象であり、しかも何に支援金を使ったかは確認しない方針です。つまり条件は①資格を取得する②2年以上勤務するの2点のみ。シンプルイズベスト。簡潔で分かりやすいのが1番良いと思います。
「結局お金で釣るんでしょ」と思っている方がいたら大間違いで、この施策の本当の意味を理解できていないと思います。
今回の施策はお金あげるから介護職をやってー!ってことではなく、とりあえず入り口を広げてやるから、あとは2年間でお前らが介護の素晴らしさを伝えて継続させろよってことだと僕は思っています。
介護職というのはそのイメージから就職や転職などの際に最初から選択肢に入らない事が多いように感じます。確かに決して楽な仕事ではありませんが、とてもやりがいありますし、単純な肉体労働ではなく支援計画などは本当に論理的に考えられていますし、給料がべらぼうに高いわけではないけど安いわけでもないと思うのです。
何より、自身のキャリアマップを描きやすく、ある程度年齢を重ねてからでも充分ステップアップをすることが可能です。
うちの職員さんで50歳で初任者研修を取ってうちのデイサービスにパートで勤務をし、その後実務者研修を取り介護福祉士を取得して、57歳で正社員になった方がいます。処遇改善手当も含めると、「旦那の給料超えたわ(笑)」と言っていました。旦那さんすまん。
実際の介護職というのは、世間一般が抱いている介護職のイメージとは結構違っていると思いますし、現在介護職をされてる方の中で僕と同じ意見を持つ人もいるのではないでしょうか。
今回の施策は、介護職への第1歩を踏み出させる一つのきっかけになり得ますし、これを機に優秀な人材が介護業界に流れてきてくれるのではないかと僕は大いに期待しておりますので、今後の展開を注視していきたいと思います。
ただこういう新しい施策を行うと必ず反対意見が出ます。
今回だとおそらく既に介護職として働かれてる方のやっかみがあるのではないかと想定しています。
「私たちはもう2年以上勤務しているのに不公平だ!」と言う人が一定数出てくると思います。気持ちは分からないではないですが、全く見当違いの批判をしていると思います。
そもそも今回の施策は不足している介護職員の確保のために行います。将来的に介護職員が不足するのはもう分かっており、不足して1番困るのは現職の方です。自分たちの負担を減らすための施策にも関わらず、一つの事象しか見ていないため批判をしてしまい、実は自分で自分の首を絞めていることに気づいてはいないのです。
まぁそんな人は残念ながら、この先介護業界に進出してくる優秀な人材の前に敗れていくことでしょう。
僕が経営者ならば、文句ばかり言う現職よりも希望を持った新人を育てることを選択すると思います。
コロナウイルスの影響で不況が叫ばれている今、たとえこの施策が無かったとしても、介護業界へ新たな人材は流れてくると思います。
例えばIT関係に強い介護職や金融関係に精通している介護職はたまた年金相談などに乗れる介護職など、今までの介護職としての能力にプラスアルファされたニューヴァージョンの介護職がどんどんと生まれてくる可能性は高いと思っています。
現職の方々はその日をどう迎えるのかが重要だと思います。
何もせず迎えるのか、自分を磨いて迎えるか。
不公平だ!なんて言ってる暇はないと思います。
現場からは以上です。それではまた。
コッシー