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知ってる?ママン No.23"意識の差"

前回はこちら↓

みきさんが電話に出ると・・・受話器を看護師の友人が取り上げた。

「もしもし?こんばんは。さとしくんの友人で看護師をしているものです。初めましてなのにいきなり、こんな電話でごめんね。息子君の話を聞いたら居ても立っても居られず・・・熱が下がった後が大事なのは知っている?」

「はい、下がってぶり返す時に痙攣することがうちの子の場合多くて・・・だから目が離せなくて・・・」

「そうだよね、もしなにかあったら一人で頑張らず救急車を呼ぶんだよ。そしてここの連絡先伝えるね。明日の朝一番で帰らせるから」

「そんなことしたらさとしくんがかわいそうだから・・・」

「何言ってんの?この人にちゃんとお父さん役やらせないとだめだよ、いつもでも一人気分持たせてちゃだめだからね。一人で頑張らないの。」

そう言ったところで電話のお金が切れた・・・。

友人は振り返ると・・・「ってことだからさとしくん・・・明日、朝一で帰りなさいよ。」とドスの利いた声で告げられた・・・。

翌朝、本当に朝一番の電車に乗せられ帰宅。昼頃には自宅に戻れた。

玄関を開け「ただいま~」と入っていく。いつもならすぐに「おかえりなさい」と飛び出してくるはずのみきさん。おかしいなぁ?と思いながら部屋へ向かう。扉を開けると・・・

ベッドの上で長男君を抱っこしたまま眠っているみきさん・・・。

起こさないようにそっと長男君を抱っこしようとしたら・・・

「う?う~ん・・・おかえり・・・」しまった(-_-;)起こしてしまった・・・。

「ごめんね、起こしちゃったね」

「大丈夫、15分くらいは眠れたから・・・。」

「えっ?15分?」

「そう、ずっと調子が悪いからグズグズで・・・なかなか眠れなくて。でも、ここのところ毎日そんな感じだから大丈夫。小刻み睡眠プロな感じ。」

知らなかった・・・そんな大変な暮らしになっていたなんて・・・・。

「ごめん、昨日、仲間に散々叱られて。ぜんぜんダメじゃん・・・って気が付いた。お風呂入れているけどそれ以外何してるって言われたら答えられなくて・・・。」

「少しずつ出来てきているよ。今日だって帰ってきてくれたじゃん。」

「僕が長男君みているから少し休んでほしい。お願い・・・。」

「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらって・・・少し寝かさせてもらうね。」

下の部屋に長男君と降りて抱っこをしたままお茶を飲もうとするも・・・コップに注げず・・・そこで長男君をそっと座布団の上に置こうとすると・・・あっという間に目が開き泣き出した・・・しまった・・・。置くんじゃなかった。

急いで抱きかかえ、あやす。・・・泣き止まず。おむつを替えてみる・・・泣き止まず・・・。ミルクをあげてみる・・・少し落ち着いた。そのまま眠らず・・・抱っこのまま・・・。お茶のみたい・・・。

1時間くらいたったのかな?2階からみきさんが降りてきた。

「ありがとう。久しぶりにこんなに眠れた。」

「こっちこそ、こんなに大変なこと毎日しているの?」

「みんなしていることだよ。この時間が永遠に続くわけじゃないしね。」

僕が仕事仕事と言っているうちにみきさんはちゃんとママになっていた・・・。僕はどんどん開いていく差に困惑しているのだった・・・。

次につづく・・・

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