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ストラーダの夜
吉祥寺のMANDA-LA2にストラーダの今年、最初で最後のライブを聴きに行きました。
ストラーダは中尾勘二さん(sax cl) 関島岳郎さん(tuba) 桜井芳樹さん(g) 久下恵生さん(ds)のバンドです。
結成した頃から聴いているので、もう20年以上聴いているのかなぁ。もっとかなぁ。
久々のストラーダは年を経たことでより深度が増したような。とても良かった。
身近に思ってましたが、こういうバンドは他にないのではないのかと改めて思いました。
どこの国の音楽でもないような気もするし、ここでしか存在しないような気もする音楽でした。良い音ほど境界線がなくなる、ジャンル分けが無意味になると思いました。
中尾勘ニさんのソプラノサックスが光のようでした。光がパーっと差し込んでくるのと同じ感じ。
昔、心が止まっていた時期があって、一切の音楽を受け付けなくなったことがあったのですが、ただ一曲だけ聴けたのがストラーダのタブレットというアルバムに入っていた「Dimineta Inspre Ziua」という曲(ルーマニア民謡だったかな?)で、それを朝から晩まで延々と繰り返し繰り返し聴いていました。
中尾さんの長いソロからこの曲が始まった時は音が滝みたいに流れこんできて、少し泣きそうになってしまいました。
ストラーダのファンの方が客席に多かったと思いますが、どこかでこういう音を聴いて、ライブに来たら私のように救われる人がいるかもしれません。
これからも長く続けていただいて、どんなふうにまた変わっていくのか聴いてみたいなと思いました。
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