初めての上司の器のでかさ
当たり前のように定時を過ぎ上司と二人で仕事をやっていた。そんな時だ、上司がいきなり「この会社どう思う?」と僕に問いかけてきた。そんな問いに戸惑いながらも「普通じゃないですか?」と答えた。そんな答えに「なんか悩みがあるやろ」と矢継ぎ早に次の質問が来た。
産まれた時から素直な僕は、今の会社に対する不満、自分の憤り、何かに挑戦したいという気持ちを素直に全部伝えた。
僕の上司は今の会社に入る前個人事業主として一家の大黒柱として一生懸命に働いてきた人だった。人にも、自分にも厳しく妥協を許さない人だった。
そんな人に、自分はこうしたいと伝えるのにはかなりの勇気必要だった。どうせ「たるんでる」とか「ふざけるな」という罵声が飛んでくると覚悟を決めて身構えていたところだった。
ところが僕の予想に反しかえってきた言葉は「男がやるっていうんだったら止めたりしない」予想外の一言だった。多くの人に相談をしてきたが背中を押してくれたのは初めてだった。その後の会話も「頑張れ」やアドバイスをくれたり段々と目の奥が熱くなり気づいたら涙を流していた。社会人になり初めての上司がこの人で良かったと感じる日だった。
俺も器のでかい人になろう。尊敬される人間はどんな人間だろう、その会話で朝まで酒が進みそうだ。さて、明日も頑張るか乾杯。