「名もなき歌」とか「愛のくだらない」とか
最近note更新が重荷になってきました。w
だがこれは書いておきたいので。
昔拙作の制作を手伝ってくれた人が今配給の仕事をしています。元々「南米映画を配給したい」という夢を持っていたのですが、私が「配給やるにしても制作を知っていた方がいい」と誘って色々お願いしていたのです。
その彼が夢を叶えて配給したのが、「名もなき歌」なのです。まずは念願成就におめでとうと言いたいです。
画角サイズ4:3モノクロで、赤ちゃん人身売買の話。拙作でも人身売買モノをやってたし、リアリティの差はありながらもショッキングな映画をもってくるスタンスは「おっ」と微妙な共通項を感じて懐かしく嬉しくなりました。w
作品は、画面の四隅に影をうっすらと入れており、「それあざとすぎない?」とは思ったものの、わりと突き放した描写で、新人監督がやりたくなる、主人公に寄り添いすぎるのがなくて好感触。画も時おり今村昌平監督の初期映画のようなショットがあったりしてわくわくします。
ちょっと出産場所の紹介が雑かな、とか難点はなくはないですが。w だって事件現場ですからね。
ドアの音が効果的に使われており、個人的な解釈としてはこのドアの音が運命を変えた「名もなき歌」なんだと思いました。
そんでもって、昨日、中村監督と前田監督と「愛のくだらない」鑑賞。
三人で待ち合わせしているのに並んで見ることなく、完全に離れた席にそれぞれ予約して見ました。仲悪いんかいw
こちらは、自分の経験もあるためか、主人公寄り添いまくり。w シナリオ上、この要素要らなくない?と思うところも多々。
だけど、そこが若さであり、ジェラシーも感じてしまいます。そんな風に見ているといきなり「伏線だったのね」的な猫パンチを放ってきたりみたいな作品でした。
個人的にはやはり「収録できるか」というところがサスペンスだとすれば、そこの解決の仕方はちょっと整理されていないなとは感じます。(これもったいない)
とはいえ、監督が経験してきたという要素を散りばめて、コミュニケーションや隠された背景から人を描き出す点において、いくつもの「気づき」を与えてくれる映画でした。
両作とも話したくなる映画。見て。
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