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色気の正体

自分の人生・ものづくりの根幹の大切な一つにある「色気」

そもそも自分の考える好きな色気とは何か

尊敬する方とお話をし「色気」ついて考える機会をいただいたので、せっかくのこの機会に深堀したいと思う

~色気とは何か~

ひとえに色気といっても色んな種類があり、そして色んなものに宿る。
「色気がある」という表現もあるが、自分が好きなのは「色気が宿ったもの」

「ある」と「宿る」には大きいな違いを感じていて、個人的には色気は「宿る」ものだと思っている。

「色気がある」という表現をすると

・色気のあるもの
・色気のある音
・色気のある言葉
・色気のある所作
・色気のある時間
・色気のある空間
・色気のある手

「色気が宿る」で表現をすると

・色気が宿ったもの
・色気が宿った音
・色気が宿った言葉
・色気が宿った所作
・色気が宿った時間
・色気が宿った空間
・色気の宿った手

うん、個人的にはこっちの色気のがぐっときて、たまらなく好き。

日本庭園や苔、アンティークといわれる古いもの
おじいさんが離れたおばあさんのことを想い歌った歌
好きなことに没頭したり、好きな話をしている瞬間
大切な何かを思い浮かべている表情
ふとした瞬間の表情に纏う空気感
あの日、あの時へと想いを馳せた時間
熟練の作り手さんのその手や愛用している道具...

人が見ればただのもの・瞬間・表情でも、 自分には、時にそれがとてつもなく色っぽく見える瞬間がある。
(ぐっとくるんです。ぐっと。)

「わびさび」という大好きな表現があるけど、これも色気の宿った最骨頂のひとつだと感じる。
では、「何に自分はそんなに色気を感じているのか。」と問われると「血が通っているもの」だと思い浮かぶ。

では、血が通うとは何か。
なんでそう感じるのか。
そこも深堀したい。

<血が通うとは何か>

人間はいつでも常に無数の選択をしている。

「何かを見る」「手を動かす」「言葉や音を発する」
この全てに選択というものがある。

この選択の中に無数の「好き」が隠れている。
嫌々動くのではなく、「好き」を選択し動く。
意識的にも無意識でも。

この「無数の好き」が集い、宿ったものに少しずつ血が通い、 「色気」が宿るのではないか。
そして、そこから溢れた出た好きに、自分は「色気」を感じているのではないか。

誰から何を言われようと貫き通したその人の真っ直ぐな「好き」

でも、この好きを貫き通すには、きっと計り知れない苦悩や葛藤もあったかもしれない。

だって好きを貫き通すのは意外と簡単ではないから。
多くは語らずとも、その人にしかわからないものがきっとそこにあったりする。

そして文字通り、それが色の気配として宿り、滲み出ているのではないか。

色 → その人と好き
気 → その人の気配と熱量

自分は、それを垣間見た瞬間に色気を感じてる。

<好きのその先>

と、ここまで深堀しても、自分の好きな「色気」には、もう少し何かが足りない。

先日のnoteにも書き残したけど、ここにも 「自然体」いうのは、非常に重要なことな気がしている。

好きにも色々な種類があって「柔らかい好き」に「刺々しい好き」

前途の通り、好きを貫き通すのにはそれなりの覚悟と気力がいる。

時に、人は自分が好きなこと・正しいと思うと意識的にも無意識的にも攻撃的になってしまう時がある。 
もちろん、これの全てが悪いわけでも、これに色気を感じるないこともない。

ただ、自分が感じている大好きな色気かというと、このままだとちと違うのかもしれない。
世の中は一方では存在出来なくて、一方通行の好きは時に暴力であり、時にただの自慰。

そこには余計な力なんていらなくて、自然体からこそ生まれる奥行きもある。
貫き通すのは簡単ではないけれど、その先にある自然体での好きを通せた瞬間にその人・ものに奥行きが生まれ、とてつもない色気を宿し、、いや、纏う色気がある。
それを感じたらもう。。

故に全てを越えた先にある自然体に宿る魅力が大切になってくる。

先日、好きなアーティストのライブへ行った時にもそれを感じ、確信になった。
このライブでは色気が本当にすごくて終始心に響き、泣いてしまった。

今までのライブはずっと痛々しくて、率直でどかん!と来て、もちろん、それはそれで好きだった。
(好きだからこそ10年以上もLIVEへ行ってるんだけど。笑) 

何で今回のはこんなに違うんだ?と思ってたら、「肩肘の力が抜けた」とMCで言ってた。
(MCの内容はめっちゃ要約してます。)

あぁ、やっぱし、全てを越えてその先にある自然体なんだなと。

~ 結論 ~

「誰もいない森で木が倒れた時に音はするか」
「孔雀のダンスを誰が見た」 

哲学では色んな言い回しで、この手の話が繰り広げられる。
誰も証明出来ない問い。

面白い。
面白いね。

そして自分の考える「色気」にも共通することに気付いたから、自分が「色気とは何か」と質問をされたらこう答える。

「自然体の好きが宿り、成立した瞬間」 

だって、世の中は一人では成り立たないから。
誰かの「好きの集合」を誰かが認識することで、初めて「色気」が成立する。
そこに受取手が居てくれるから、初めて「色気」が成立する。

誰かにとっての真っ当な、至極真っ当な好きが
誰かにとっても好きになるのかもしれない。

誰かにとっての真っ当な、至極真っ当な好きが
誰かにとっての偏った愛なのかもしれない。

全ては受け止めてくれて成立してのこと。

そして、その至極真っ当な好きが、力の抜けた自然体の好きであればある程に色気を宿す。
何度も書くが、そこへ辿り着くには、本人にしかわからなくて、計り知れない苦悩や葛藤もきっとあったと思う。

全てを乗り越えた先にある「自然体の好き」が色気を宿し、纏い、ぐっと来るものになっている。

その人の人生を、その人の「好き」というフィルターを通して感じる。
全ては感じ方次第。

面白いね。

んでもって、詰まる所、自分は色気を宿したものづくり・人生にしたいってことなんだな。

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
そしてそんなあなたも私は好きで、愛しています。

令和5年もありがとうございました!
令和6年もそれぞれにとって幸多からんことを! 
佳いお年を。

【プロフィール】
拵(こしらえ)
小室 祐平

自らの手で染料から拵えた『黒鉄染め』を中心に侘び寂びを感じるものづくり。
伝統技術の応用し、調合・精製した天然染料と産地がわかる厳選した内地(国内)の原皮革で拵えてます。

E C :https://koshirae.official.ec
S N S :https://www.instagram.com/koshirae_com

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● 横浜髙島屋 6階 紳士
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