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祖母のためにLINEのClova deskを導入してみる(テスト編)

【前記事】祖母のためにLINEのClova deskを導入してみる(調査編)

ネット環境のない祖母のために、ビデオ通話環境を整える。
前回、導入する機器として決めたLINEの「Clova desk」を購入したので、今回はそのテスト結果を報告。

結果から言えば、多くの不満が残った。
ネットのレビューが少ない事から、購入し自分でテストするに至ったわけだが、これが誰かの役に立ってくれれば幸いだ。

開封の儀や、同梱物、基本的な使用方法などは他レビューを読んでいただければわかると思うので、本記事では「高齢者が使いやすいかどうか」という目線からレビューする。



1.基本機能

画面:7 inch / 1024 x 600
サイズ:181.0 mm × 104.5 mm × 173.0 mm
ワイヤレス:Wi-Fi (a/b/g/n/ac), Bluetooth
スピーカー:20W (フルレンジ ×2)
その他:赤外線搭載、バッテリー搭載

他社のスマートディスプレイより勝っている点は2点。
・LINEが使える
・赤外線を搭載し、機器単独で家電操作が可能

他にはバッテリーを搭載しており持ち運びが可能なのだが、必要な場面があまり思い浮かばない。スマートディスプレイの運用として、持ち運びは考慮しなくていいと思うのだが…。リチウム電池が劣化する心配のほうが大きく、できれば搭載してほしくなかったのが、正直な所である。

前記事でも言ったが、スマートディスプレイとして見たときには、Amazon Echo showをおすすめする。完成度が段違いである。
あくまで「LINEが使える」の一点がClova deskの強みだと考える。


2.アカウントと設定

Clova deskを設定するにあたって、必要なものが下記。

LINEアカウント:Clova deskと紐づける
LINE Clovaアプリ:Clova deskの設定を行う

ここでまず厄介と感じたのが「LINE Clova」アプリだ。
「Clova desk」で使用する連絡先は、これで設定しなければならない。
LINEアカウントの連絡先がそのまま使用できるわけではないのだ。

1.登録したい「ともだち」を選択
2.「ともだち」の呼び出し名を決める

LINEのアカウント名は個人個人で好き勝手に決めているため、発音不可なものも多い。そこで紐づけ用に名前を決める必要があるわけだ。

つまり「Clova desk」だけで運用したい場合、連絡を取る相手すべてを登録しなおす必要がある。

うーん、面倒だ。
祖母用のアカウント取得後に、QRコードを親戚へ連絡すれば、あとは自動的に追加されていくものだと想定していたのだが、さらにひと手間増えてしまう。
同期や呼び方設定には「Clova desk」アプリの操作が必要なので、これもまたひと手間。

不満点1:本体だけで操作は完結させたい。


3.ホーム画面

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ホーム画面。これもなかなか不満点が多い。
特に大きな不満点として3つ。

1.電話アイコン
押したらどうなると思います?
連絡先リストが現れると思いません?
残念!!
音声コマンドが立ち上がり「どなたに連絡しますか」と言うだけ。
本機ではリストというものが存在しない。
電話は、リストを暗記し「音声のみ」で操作する必要があります。

2:新しいメッセージ
押したらどうなると思います?
なんと新着メッセージを読み上げてくれます!
……そして二度と聞くことはできません。
……そして文字でメッセージを見ることはできません。
メッセージ機能は「最新のメッセージを一件読み上げる」だけです。
(送信も出来るよ)

3:点々アイコン
電話アイコンの横にあるやつ。
押すと色々なアイコンが現れます。
「無料通話」「メッセージ」「ラジオ」「翻訳」「天気」etc...。
「ふむ、この画面でタッチ操作するのか」と思わせといて、実はこれ……。

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コマンドガイドという名の説明書なのです。
この機能を使いたいときは、こんな風に喋ってくださいという説明書。

え……っと、ホーム画面に陣取ってまで必要ですか、このボタン?
ただの説明書ボタンでした。

不満点2:LINEアプリ程度の連絡先操作、メッセージ表示機能をタッチ操作でできるようにしてほしい。音声操作縛りがマイナス評価。


あと、ホーム画面はカスタマイズ性が皆無。
通話リストや時計モード、最新ニュースがスクロールするくらいは欲しい。なぜ広々と空白を残しているのか。
(天気と連動して背景が変わるのだが……)

不満点3:ホーム画面のカスタマイズ


4.ビデオ通話

肝心のビデオ通話だが、大きな不満点はなかった。
ただ、「カメラの画質」が良くない。
相手側は数年前の格安スマホ「Huawei nova lite」を使用したのですが、「Clova desk」が断然暗い。

通話での不満点ではないが、ひとつ思ったことは「Clova desk」用のアカウントが欲しいということ。メッセージ機能だけは可能らしいが、通話機能はオリジナルアカウントが必要。
ビデオ通話を試みようとすると、当たり前だが「スマホ」と「Clova desk」両方に通知が来る。
暫定対策としては、スマホ側のライン通知をオフにしておくこと。

不満点4:「Clova desk」オリジナルアカウントを用意してほしい


5.まとめ

さて、軽くテストを行ったが、実際に運用すべきか悩むところだ。
あまりにも音声操作縛りが強すぎる。
せめて、せめて連絡先リストが選択できればよかったのだが。

結局スマホでアカウントを作る必要もあるので、タブレットにLINEをインストールして、連絡先のショートカットを作ったほうがより扱い易いのではないのか。(若干値は張るが)


少なくとも、スマートディスプレイの中では「連絡用」としては一番優秀だと思う。
ただ上記にも書いた通りタブレットという選択肢も十分考える余地がある程度の使い勝手である。正直、定価28,000円であることを考えればタブレットをお勧めする。
今回はSALE価格 9,800円であってもこの評価。

Amazon echo show 5なんてかなり頻繁にSALE価格 5,980円ですよ。

機会があれば「高齢者見守り端末」としてのAmazon echo show記事も書いてみようと思う。

(おわり)


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