教育×コーチング 〜可能性を信じる〜
「オランダ流コーチング」の本を読んで、「相手の可能性を信じて傾聴する」という考え方に出会った。
この本、そしてその著者である石川尚子コーチとの出会いは、私と目の前の学生達との関わり方を劇的に変えてくれた。そしてそれだけではなく、そこから更に学びが広がっているので、本当に感謝しかない。
今回は、「可能性を信じる」事で何が変わったのか。について。
以前の私
留学生をサポートする姿勢は、今も以前も変わらない。しかし以前の私は困ったり、悩んだりしている学生がいたら、とにかく「何とかしてあげなくちゃ!」「アドバイスして変えてあげなくちゃ!」と、非常に前のめりな関わり方だったと思う。
時にはダメ出しもしまくった。心の中で「いやいや、その考え方は甘いで」「いやいや、それではあかんやろー」「いやいや、それ、思いっきり言い訳やん」と、まー、とにかく厳しいツッコミを心の中でしまくっていた。
そんな厳しいツッコミをグッと飲み込んで、「そういう時はこうしたら良いよ」など、良かれと思って経験から出てくるアドバイスをたくさんしていた。教えてあげようとしていた。心の中で既にダメ出しをしちゃっているので、アドバイスというか、上から目線だった事もあったと思う。
中にはそんなアドバイスを実行して問題解決する学生もいた。けれども、何度言っても変わらない学生や、こちらの意図することが伝わらない学生がいた。そんな時はイライラした。そこまで悪いアプローチでは無いはずなのに、何かがうまくいっていない。
どーしたら良いのだ・・・ そんな壁にぶつかった。
コミュニケーションに悩み、自分のやっている事は何なのかにも悩み始めた。
オランダ流に出会ってからの私
「オランダ流コーチング」やコーチングの考え方を知る様になってから、「相手の可能性を信じて、傾聴する」「答は相手の中にある」という事に出来るだけ意識する様にしてみた。
学生の中に「出来る」資質がある。今はそれが表に出てきていないだけ。じゃあ、今、この子には何が必要なんだろうか。どんな背景が「今」を形成しているのだろうか。
そんな風に意識を向けるだけで、「何でアドバイスが伝わらないんだ」とか「何で伝えたアドバイスに沿わないんだ」とかいう、自分の中に湧いてくるストレスもかなり軽減された。これは大きな気付き。
自分だったらこうするのに、と「私」中心の考え方で相手を動かそう(例え相手に良かれと思っていたとしても)として、うまく行かないからイライラしていたんだ。そもそもこのストレスは自分が作っていたのだと、気が付いた。
「答は相手の中にある」のだから、その答を探しに行ける様な環境を整える。私は私のまま、相手は相手のままでいるので、大きなストレスを感じにくくなった。更に、何もアドバイスしてないのに、教えてないのに、目の前の子が動き出す!
現在の私
熱い想いで書きつつも、今でも心の中でのツッコミは多々ある。けれども、その子自身をダメ出しする様なツッコミは激減したと思う。「おぬし、まだそう来るか!」イライラよりはワクワク(?)この子はここからどう変化していくか、という「ここから」を応援してあげる気持ちに変換していける様になってきたかなぁ、と思う。これは、本当にコーチングマインドのおかげ。
相手が変わったのでは無くて、私が変わったって事なんだなぁ。
ここから
引き続き、アドバイスや教える事は必要以上にしないで、相手の可能性を信じながら、声に耳を傾ける事を意識していきたい。そして相手の内側に答を見つけにいける様な質問力をもっと磨いていきたい。
「相手の可能性を信じる」
子供に対するそんな大人の眼差しに私はとても感動する。以前にもこんな記事を載せた。
何度見ても泣きそうになるのはなぜだろう、と最近、自分の内側へ問いかけている。この辺は、思い当たるエピソードがあるので、また綴りたい。
なぜ「子供」、なぜ「教育×コーチング」なのか。そこに対する想いの原点に繋がっていきそうな気がする。
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