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Legendary RC を買った。(その7)
デフスクリューのブチ切れ事件で止まってしまった”Legend”製作だが、椅子に座ってしばし脱力した後は何とか持ち直し、アフターパーツの入手方法を色々と調べた結果、ラジコン専門店にあった残り一つの在庫を確保することができた。
デフスクリューが千切れた原因は、単純に締め過ぎだと、説明書を読み進めて気付いた。
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リアのボールデフは無事なので、7ページの⑧に進もうと思った時に、両側のデフインナーにはめる1680ベアリングの内、デフナット側のデフインナーRに奥まできちんと差し込めなかった。
そこで原因をよく見ると、デフナットの外周がデフインナーRの外周と面になっていないといけないのに、少し飛び出ていた。
そこでハッとした。もしかして、締め過ぎて変形しているのでは…?
すぐにデフスクリューを緩めると、ボールベアリングが奥までスルッと入った。
そこから、⑧に書かれてあるボールデフの滑り調整の仕方が一気に理解できて、デフスクリューを思いっきり緩めた後で、少し締めては下の写真のようにデフジョイント左右を固定してデフキャリアを回し、またデフスクリューを少し締めてはデフキャリアを回し、を繰り返し…
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はじめはゴリゴリとした手応えで回っていたデフキャリアが、だんだん硬くなって回りにくくなり、結構な力を加えてもほぼ回らなくなる位まで締め込む、というところに至った。
この時点で、最初の状態だと明らかに締め過ぎだと認識した。
デフキャリアが割れたりせず、デフスクリューが1本千切れただけで終わって、まだ良い方だったのかもしれない。ただ、ボールなどが変形してしまっていないか心配ではある。
デフは滑ると走らないから硬い方が良い、というインプットを過大に受け取っていたことを猛反省した。
凄い早さで届いたデフスクリューとデフナットを使って、フロントボールデフを完成させる。
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デフスクリューを差し込んで締め付ける手前までは既に完成しているので、前述の要領で締め過ぎないようにデフの滑りを調整するのみだ。
組んでみると、ゴリゴリ感は無く、硬いがスムーズに動くデフができた。
そうすると今度は、リアデフのゴリゴリ感が気になる。
それに、一方のデフジョイントを回すともう片方のデフジョイントが逆向きに回るが、その硬さが全然違う。
ボールデフグリスとアンチウェアグリスでこんなにも違うのかと感心しながら、リアのボールデフをもう少し硬くするために、組み直すことにした。
作業はこれまでと同じなので写真は撮っていないが、ボールデフグリスを拭って、ボールの筋が入っていたデフプレートをひっくり返し、アンチウェアグリスをフロントより少なめに塗布して組んだ。
組み直したおかげで、ゴリゴリ感が無くなり、かつ差動の効きがフロントより少しだけ柔らかい仕上がりになった。
これでやっと先に進める。
7ページの続きを組んでいく。
ギアボックスにカウンターギアとデフギアを入れていく。
カウンターギアのシャフトには、苦手なEリングをはめてから、850ベアリングとギアを差し込む。
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反対側も同様。
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ギアボックスに入れる。
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デフギアを入れる。
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セラグリスHGを塗布して馴染ませたら、フタの縁にアンチウェアグリスを塗ってシールして、ヘックスビスで留める。
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ここはタップを立てて、木工用ボンドをネジロック剤として使用した。
フロントも組む。
ベベルギアに620ベアリングを組み…
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ギアボックスに入れる。
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横からシャフトを差し込み…
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脱落防止として、マスキングテープで留めておく。
デフギアを入れる。
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こちらもセラグリスHGを塗って馴染ませ、スムーズに回転することを確認してから、フタをする。
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リアと同様に、アンチウェアグリスでシールをしてから、ステンレスヘックスビスで留める。
表にして見てみる。
ギアボックスがとてもコンパクトなのが、よく分かる。
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フロントは高さもかなり低い。
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今まで、組んでいる途中のシャーシに対してカッコいいと思うことは時々あったが、これはレベルが違う。どこを取っても、全部カッコいい。
一つ組む毎に、カッコいいから写真を撮りたくなってしまう。
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トラブルはあったが、結果的に思っていた通りの駆動系が出来上がったので、とても満足だ。
ここから先は、抜群の機能美を見せてくれる足回りを組んでいく。
続く…
Koshichi Museum by Muuseo
https://muuseo.com/Koshichi-museum