カワサキワールドに行った。
ネットを見ていたら、神戸のカワサキワールドで“The Champ“という展示をやっていることを知り、とても興味が湧いたので行ってみた。
カワサキワールドは、ポートタワーの隣にある神戸海洋博物館の中にあり、入口のゲートを抜けると、海洋博物館の展示品である大きな船の模型が出迎えてくれた。
帆船やタンカーなどの模型を一通り見て回り、お目当ての“The Champ“展へ。
耐久選手権でチャンピオンを獲ったマシンを中心に古いものから並べられてあり、最初に目に飛び込んでくるのは、イエローのボディが鮮やかな1974年のBol d’orチャンピオン、Z1だ。
リヤカウルのダックテール形状が暴◯族を若干連想させるが、伏せた時の視認性アップのためか高い位置に付いたタコメーターやイエローとブルーの塗り分けのセンスの良さなどがカッコよかった。
その隣には、KR1000達が並ぶ。
1981年から1983年の世界耐久選手権を制覇したマシン達で、古いカワサキと言えばこの色!という感じの少し薄めのライムグリーンとホワイトの組み合わせがどれもカッコいいし、徐々に空力を意識したカウル形状になっていくのが見てとれて面白かった。
マシンの後ろのパネルにある当時の写真の中に明らかにル・マン24時間レースのものと分かる写真を見つけて、ル・マン好きの僕は「おっ!ル・マンやん!」と一人で興奮していた。
そして今回一番のお目当てだったZXR750R。1994年の世界耐久選手権の覇者だ。
この年代のレーシングマシンが大好きで、ZXRと言えば伊藤ハムカラーが思い浮かぶが、このカワサキフランスカラーもカッコいい。
最近のスリム&コンパクトで良く曲がりそうなマシンとは違い、乗り手が力でねじ伏せてコントロールしなければならないような、いかにもタダモノではないパワーを内に秘めてそうな雰囲気が大好きだ。
Ninja ZX-7RRは、2000年の全日本スーパーバイクで井筒仁康選手がチャンピオンを獲ったマシンだ。
スプリントレース用なのでヘッドライトが無い。
ボディカラーにブラックが入ったことで見た目に締まりが出て、昔憧れたアクラポビッチのマフラーの効果もあって、お目当てだったZXRよりもカッコいいと思ってしまった。
隣には、カワサキワークスカラーではないマシンが。
ボディはブラックではなくカーボンの素地が見えていて、すごくカッコいい。
このNinja ZX-10RRは、コロナの影響で中止になってしまった2020年の鈴鹿8耐に出る予定だったマシンのようで、ぜひとも鈴鹿を攻める勇姿を見たかったと思った。
展示車の中で唯一の市販車、2021年型ZX-10RR。発表されたばかりのニューマシンだ。
ヘッドライトの形状で好き嫌いが分かれるかもしれないが、免許とお金があれば欲しいと思った。
展示は残り2台。
2013年のワールドスーパーバイクでトム・サイクス選手がチャンピオンを獲ったZX-10R。
レースでは夜は走らないのでヘッドライトがダミーのステッカーなのだが、中途半端にリアルなこのステッカーがなぜか大好きだ。そしていつもIMSAの300ZXを同時に思い出してしまう。
ラストを飾るのは、二番目のお目当てだったZX-10RRだ。(展示順はサイクスのマシンが最後だったが・・)
ジョナサン・レイ選手が1995年から2020年まで6年連続チャンピオンを獲得している現代最強のマシンで、上のZXRのところでは、昔の方が迫力があっていいようなことを書いたが、実物は迫力満点、抜群にカッコよかった。
部品一つ一つにスペシャルな感じが宿っていて、それらが集まって一台の本当にスペシャルなマシンが出来上がっているということがひしひしと伝わってきて、内心とても興奮したし、後で写真を見返すと、このマシンの写真が一番多かった。
それほど広くはないスペースに、特に派手に飾り付けられたわけでもなく淡々と車両が並べられていたが、むしろそれが各マシンそれぞれの凄みを際立たせることにつながっていて、満足度の高いイベントだった。
Koshichi Museum by Muuseo
https://muuseo.com/Koshichi-museum