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曲小話3『明後日に恋をする』
はじめまして、もしくはいつもありがとう。koshiです。
今日は3曲目『明後日に恋をする』の小話。
初回未読の方はこちらからどうぞ。
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『2070』について
まずはこの曲が収録されているコンセプトアルバム『2070』の話を。
2070年の世界を、
『社会卒業式』(部族化と社会分離)
『明後日に恋をする』(恋愛)
『現世界転生』(医療と死生観)
『TOKYO2070』(スポーツ)
『タイムマシンに乗るから』(恋愛その2)
『楽園』(終活とコロニー)
といったテーマで描いたもので、連作短編小説のような感じです。
cadodeの曲作りは基本的に音が先ですが、このEPだけは私が短編のプロットと設定を先に作り、それをもとにebaさんがサウンドを作る、という手法で進めました。
いつかちゃんと本にしてみたいな。
そして、その中の一節が『明後日に恋をする』。
テクノロジーに翻弄される恋愛の話です。
「転機予報」のある未来
コンピュータとAIの行きつく先の一つとして、未来予測があると思うんですよ。
すべてが観測されて、天気に限らず、今日は誰に出会う、とかも分かる。
そして未来のマッチングサービスは「あなたは明後日に恋をします!」とか言ってくるわけ。
どう足掻いても未来が予測されていて、本当にその通りになってしまったとき、なんとも気持ちが悪いと思います。
意志を持っていることに意味はあるの?と考えてしまうけれど、結果として幸せだから、尚更もやっとする。
進化を感じるけど、同時に人間としての終わりも感じてしまう。
そんなお話でした。
そんなこんなで、
いつかにあった終わりを
絵具のような浜辺で見る
仮初だった命で
アバターになって歌う人間賛歌
となるわけですが、
「アバターになって歌う人間賛歌」のところ、気に入ってます。
あと、
灯りのない窓辺で
絵具のようなあなたを見る
曲制作時から明確に映像のイメージがあるんですけど、ぴったりの場所が見つからず、気付けばcadodeで唯一、MVもLVもまだ存在しない曲になっています。近いうち何か出したいなあ。
次は4曲目『あの夏で待ってる』です。よろしく。