59. 希望の運転手/ chofer con esperanza(3)
週明けから地方出張に行っていました。
今日からまた書いていきますよ〜。
アルゼンチンの旅行記もいいけど、
もっと自分のことを書かないといけないなあと少し反省しています。
ブログを書こうと思って、このnoteを始めたわけではないので。
こんな自己満な記事でも誰かの役に立たない意味がないと思うのです。
もっと自分と向き合って、良いネタを考えたいと思います。
希望の運転手、完結編です。
3つ目の最後のトラブルは、搭乗前の待合カウンターで起きました。
11:45発の予定で、カウンターに着いたのは11:15頃。
ギリギリだけど、幸運なことに最後まで辿り着くことができました。
と、思ったのも束の間。
僕らは前の方の席だったので、
序盤でチケットとパスポートのチェックを受けて、列に並んでいました。
しかし、一向に進まない。
15分待っても進まない。
30分待っても進まない。
待ちくたびれました。
さらに時間は過ぎ、飛行機の出発時間もとうに過ぎていました。
他の乗客も我慢できず、カウンターのスタッフに問い合わせに行きます。
スタッフは、「ここでの問題ではなく、管理棟でのトラブルで詳細は分かりません。」
の、一点張りで、真摯に対応する素振りもありません。
乗客たちもイライラし始め、カウンターには10人近くが詰め寄り、
クレームの嵐となってしまいました。
まさにカオスでした。
僕らはその横で、「待つしかないね。乗り遅れて別の便で帰るよりずっとマシだね。」なんて冷静に話していました。
疲れもあったと思います。これ以上心を乱したくなかったのです。
出発時間が1時間以上過ぎた頃、ようやく列が前に進みました。
飛行機に乗ることができました。
僕らの最高のアルゼンチン旅行は、最後の最後に波乱の出来事が立て続けに起きてしまいましたが、その日のうちにパラグアイに帰ることができたので、結果オーライです。
よかった、よかった。
そして、タイトルの運転手についてですが。
まだ書き出していませんでしたね。
朝方、1回目に空港に行き、フライト時間の変更をしり、
ホテルに戻る時のタクシードライバーのことです。
乗る前から、すごくよく対応してくれていましたが、
僕らが初めてブエノスに来たのかと思ったようで、
ホテルの道中は親切に観光スポットの説明をしてくれました。
このバラ園は時期になると素晴らしい。
このレストランはおすすめだ。
などなど、気前よくガイドをしてくれました。
僕も眠くて疲れ果てていましたが、
こんなに気分のいいドライバーはなかなかいないので、
ついつい最後にこんな質問をしてしまいました。
「最近のアルゼンチンの景気は大変みたいだけど、これからよくなっていくかなあ。」
一般的なアルゼンチン人なら、ため息とついて、政治家や国政のせいにして、
文句ばかり言う人が多いと思います。
でも、彼は違いました。
彼の言葉に感動したし、改めて僕も見習わないと、と感じました。
「この国には、大豆や小麦のような多くの作物を生み出す広大な土地がある。牛肉の輸出量だって世界トップクラスだ。年末には大統領選があって、そこで政治も景気も回復していくかも知れない。でも、俺は今この与えられた仕事を真面目に全うして、日々の生活に感謝することが最善だと思っている。」
と、言っていました。
わあ、素敵だなと思いました。
自分の仕事に感謝し、日々を全うする。
当たり前のことだけど、つい 見失いがちなものです。
自分の今いる環境をつい、人のせい、国のせい、周りのせいにしてしまうことは、
僕でもよくあります。
でも、そのままでは何も変わらない。
ただただ他人任せな人生になると思います。
日本でもよく政府や政治に文句ばかり言う人がいますが、
僕は全くの無意味だと思います。
それは間違った政策を提言していたら、
その改善策や代替え案を、考えるくらいのクリエイトさが必要だと思うし、
自分の人生くらい、自分でハンドリングしろよ、と思うのです。
まあ、僕も独立するまでは他人の文句なかり言っていましたけどね。
でも、こうやった自分で働いて、
自力で生活できるようになって、ようやくそう思えるようになったのです。
この考えを人に押し付ける気もないですし、
人の助けがなければ生活が難しい人もいることは事実なので、
僕のか細い信念として、ここに書かせてもらいました。
それでは。