走り続けないと倒れてしまう人たち。

Stray Kidsのミニアルバム「ATE」で、いまのところいちばん好きなのが「Runners」でして。

この曲はBang ChanとFelixの作詞なんですが、Felixが「2022年のMAMA AWARDSのステージで、全速力で走ったのときの景色」をもとにした曲だと話していて、その映像と一緒に聴くとさらに味わい深いわけです。

このステージ、ライブを楽しむというよりメンバー全員極まってゾーンに入ったような雰囲気で、そのあまりの張り詰め加減に、映像なのに毎回観た後に深く息をついてしまいます。
(たぶん、いつの間にか息を止めちゃってる)

曲の歌詞は基本的に「俺たちは走り続ける」という内容なんですが、「走る」ってなんぞやと考えると、私にとっては「独楽」のイメージでした。

独楽は、回転速度が速いければ真っ直ぐ安定して立って(回って)いられるけれど、回転速度が落ちるとぐらぐらして最後には倒れてしまう。
それと同じように、スキズもスピードを落としてしまったら倒れてしまうという強迫観念(강박)があるんだなと感じました。

ただ、その強迫観念って苦しいものというわけではなくて、行きつくところは「We're stunning」なので、どちらかというと一度味わってしまうと忘れられない麻薬のようなものなのかも。
やっぱり、アイドルってお互いにguilty pleasureだなと思ったり。

というわけで、勝手に意訳していきます。


眼下に広がる街を見ている
私をとりまく環境は、私自身が作りあげたものだと天はご存知だろう
まだ始まったばかりだということはわかっている
私は自分のやり方で進むだけだ これはすべて私のことなのだから

サイバネティックスってやつなのか、自分が機械になったように感じる
まるでWinter Soldierになったみたいに、これをやって、あれをやって、相手の要求を満たして
もう殻を破って逃げ出そう
私は限界を走り続ける 大声で叫びながら

もっと深く深く 沈んで、溺れて
ほんのちょっとしたよろめきであっても、転がり落ちてしまうことは百も承知

もっと深く深く 考え込んで、泣いて
あまりに多くのことで頭がいっぱいになってしまう
もう手放さなければ

私は今夜、あの光を追いかけるんだ
綱渡りでもう一歩を踏み出すような気持ちで
私はきっと大丈夫 それはもう知っている

私は走り続ける
なぜなら、私は最高で最強になれるってわかってるから
世界中に知らしめてやる
ああ、イラつく
私がすべてを手に入れるところを指をくわえて見ていればいい
私を押しのけてみればいい、できるものなら

8人で走り続けよう 警告なんて気にせず
Stray Kidsは最高で最強なんだ 世界中に知らしめてやる
ああ、イラつくよな
私たちがすべてを手に入れるところを指をくわえて見ていればいい
ピンチに直面したって、私たちは決して倒れない
なぜなら、Stray Kidsは走り続けるから

待って 私の手を取って
いま走り出すところなんだ
地平線の果てに手が届くくらいに
どこでも、だれとでも、いつでも、いつまでも
ものすごい速度でびゅんびゅん走るんだ

自分自身への挑戦のために私が失ったものがあると人は言うけれど
そんなものはシカトする
奴らが本当は私をうらやんでいることなんて、とっくに分かっているから

崖の上でぐらつきながらでも、私は歌い、踊り、笑うよ
なぜならもう、私は多くの勝利を得ることを知っているから

8人で走り続けよう 警告なんて気にせず
Stray Kidsは最高で最強なんだ 世界中に知らしめてやる
ああ、イラつくよな
私たちがすべてを手に入れるところを指をくわえて見ていればいい
ピンチに直面したって、私たちは決して倒れない
なぜなら、Stray Kidsは走り続けるから

最後までみんなで走りぬくんだ
一日中、私たちは翔けるんだ

ピンチに直面したって、私たちは決して倒れない
なぜなら、Stray Kidsは走り続けるから


いや、ものすごく強気な歌詞じゃない?
特にチャンビンのパート、かっこよすぎる。

MAMAのヒョンジンが降りてくる静謐な感じに引きずられて、一人称を「私」にしてみたけど、weの部分は特に「俺たち」感なんだよなぁ。難しい。I'm feeling edge, もいろんな訳し方ありそうだし。
でも、アイドルのイイ子ちゃんな感じのまま毒を吐くのも、それはそれでいいか。

全面的に強気なわけじゃなくて、Deeper and deeper~みたいな弱さも見せながら、最終的にはWe’re stanningにたどり着くのがスキズの曲(歌詞)の素直で面白いところだと思うなぁ。

あと、突然のCybernetic systemにも面食らったけど、Winter Soldierとは……?
マーベル映画に出てくる暗殺者(?)みたいなんだけど、よくわからかったな。そのままそこに居ていただきました。


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