震災からの10年
震災からの10年、わたしに起きたこと。
・阪神大震災の頃に比べ涙もろくなった
……これは震災の直後、日経のコラム『春秋』で使われた表現。さらに10年経って、もっと涙もろくなったように思う……それは他人の痛みを知るようになった成長だと思いたい。また、少子高齢化で、日本全体でもそうなってるのかも。
・サイエンスコミュニケーション
その重要性に気づく。科学全般の普及活動に踏み込み、その方法論に悩んだ。とりわけ、『正確な描写』と『エビデンスで殴るだけでは意味がない』こととを、今も考え込む。
・発達障害
震災直後のゴタゴタで情報交換してた心理職の方に、わたしの自閉傾向を指摘され、やがて診断が出るまでに至る。震災そのものには関係ないが、『自分の話は他人には伝わらないのだ』『自分には、人並みにできることが何一つないのだ』と気づき、その現実を消化するのに精一杯な10年だった。
また、この現実に苦しむ人がなんと多いかも知ることになった。