118F73、118F74、118F75
118F73
正解:c
解説
本症例は、激しい胸痛、ショック状態、奔馬調律、呼吸不全の所見から、急性心筋梗塞によるポンプ失調が強く疑われる重篤な状態です。研修医単独での対応は困難であり、指導医への応援依頼を最優先すべきです。
考察
家族への予後説明や病歴聴取、看護師との治療方針の確認、気管挿管の同意取得は、いずれも重要ですが、本症例のような重篤な状態では、指導医の支援のもとで速やかに対応する必要があります。研修医単独での判断は避けるべきです。
118F74
正解:b
解説
本症例は、急性心筋梗塞によるポンプ失調から、左室拡張末期圧の増加が最も考えられます。心筋虚血により左室のコンプライアンスが低下し、左室拡張末期圧が上昇します。これにより、肺うっ血や肺水腫をきたし、呼吸不全や低酸素血症を呈します。
考察
心拍出量は、ポンプ失調により減少します。体血管抵抗は、交感神経系の活性化により増加します。肺動脈楔入圧は、左室拡張末期圧の増加を反映して上昇します。混合静脈血酸素飽和度は、心拍出量の低下により減少します。
118F75
正解:a
解説
心臓リハビリテーションは、急性期から開始し、退院後も継続することが重要です。急性期は、病態が安定した段階で、ベッドサイドでの座位や立位、室内歩行から開始します。運動強度は、症状や血行動態をモニタリングしながら、徐々に増加させます。退院後は、外来での監視型リハビリテーションや、在宅での運動療法を継続します。
考察
急性期からリハビリテーションを開始することで、廃用症候群の予防、心機能の改善、再発予防に寄与します。無酸素運動は、レジスタンストレーニングとして併用することで、筋力の維持・向上に役立ちます。胸部症状が増悪する場合は、運動を中止し、原因検索や治療方針の再検討が必要です。病棟でのリハビリテーションは、看護師や理学療法士が中心となって実施し、医師は必要に応じて関与します。
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