118F1
ユニバーサルデザインはどれか。
a. 手話通訳
b. 電動車椅子
c. 点字ブロック
d. 障害者用駐車場
e. 駅のホームドア（転落防止柵）
正解：e
解説
ユニバーサルデザインとは、年齢、性別、国籍、障害の有無などに関わらず、できるだけ多くの人が利用可能なように製品、建物、環境をデザインすることを指す。選択肢の中で、この概念に最も当てはまるのは駅のホームドアである。
a. 手話通訳：聴覚障害者向けのサービスであり、すべての人を対象としたデザインではない。
b. 電動車椅子：移動に障害がある人向けの補助具であり、すべての人を対象としたデザインではない。
c. 点字ブロック：視覚障害者向けの誘導用ブロックであり、すべての人を対象としたデザインではない。
d. 障害者用駐車場：障害者向けの専用駐車スペースであり、すべての人を対象としたデザインではない。
e. 駅のホームドア：ホームからの転落事故を防ぐために設置されるが、障害者だけでなく、子供や高齢者、外国人など、あらゆる人の安全性を高めるための設備である。したがって、ユニバーサルデザインの概念に最も合致する。
考察
ユニバーサルデザインは、障害者だけでなく、高齢者、子供、妊婦、外国人など、社会的弱者を含むすべての人が、安全かつ快適に利用できる環境を目指すデザイン思想である。バリアフリーがある特定の人のために障壁を取り除くことを目的とするのに対し、ユニバーサルデザインは最初からすべての人に配慮したデザインを行うという点で異なる。
ユニバーサルデザインの7原則としては、1.公平性、2.柔軟性、3.直感的に分かりやすいこと、4.認知できる情報、5.失敗に対する寛容さ、6.少ない物理的努力、7.接近・利用のためのサイズと空間、が提唱されている。
医療や福祉の分野でも、ユニバーサルデザインの考え方は重要である。例えば、病院の案内表示やサインを分かりやすくしたり、待合室の椅子の高さを調節可能にしたりするなど、さまざまな工夫が可能である。医療機器のデザインにおいても、使用者の特性を考慮した設計が求められる。
ユニバーサルデザインは、個人の尊厳を守り、社会参加を促進するための重要な概念である。ハード面での環境整備だけでなく、サービスや情報提供のあり方についても、ユニバーサルデザインの視点を取り入れていくことが望まれる。医療や福祉に従事する者は、こうした考え方を理解し、実践していくことが求められる。
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