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山の中でハセツネ応援

 ここで言う「ハセツネ」とは、日本山岳耐久レース・ハセツネカップの事だ。見出しの写真は、この大会のコース上の木に括りつけられた表示のリボンと、夜間でも見える光源だ。

 この記事を書いている私も今日まで知らなかったのだか、アルピニストの長谷川恒男さんの業績を讃え、自然と山と人を愛し、未知への飽くなき挑戦心を継承し、青少年に夢を与える『日本山岳耐久レース』(24時間以内)が開かれている。それがハセツネカップだそうだ。

 年一回開かれているそうで、今年は32回目。約3000人が参加したらしい。
本日(10/13)の競技のコースは、奥多摩山域の71.5km。以下の各号の地点を通過すること。

(1)五日市中学校スタート(2)今熊神社(3)市道山分岐(4)醍醐丸(5)生藤山(6)土俵岳(7)笹尾根(8)三頭山(9)大岳山(10)御岳神社(11)金比羅尾根(12)五日市会館前フィニッシュ

 これは山道を走るトレイルランニングの大会だ。24時間以内に71.5kmを走らなければならないが、男子のトップ選手は約7時間でゴールするという。まさに鉄人と言うにふさわしい。

 このハセツネカップが近くで開催されるとの事で、私は山の会の方から「山歩きがてら応援しましょう」と誘われ、会の皆さんと計7人で出かけた。もちろん私は興味本位だった。

 私たちは山歩きも大切なので、午前9時に八王子市内の宮尾神社の裏手から山道を歩き始めた。応援ポイントは醍醐丸(標高867m)という八王子市最高峰の山頂に決めていた。ここは、スタートから15.2kmの予備関門になっていた。

 私たちは昼食休憩等を取りながら歩いてきたので、この応援地点に着いたのは14時15分だった。大会は13時スタートと聞いていたが、トップの選手がこの地点に到達したのは、私たちが着いた後、たったの15分後だった。

左は男子のトップ選手、右は女子のトップ選手

 女子のトップ選手は男子のトップ選手から約25分遅れだったが、約3000人という参加者全体の30番目位で、相当早かった。醍醐丸で応援していた人は30人以上いただろう。殆どがトレイルランニングの愛好者と思われる。

醍醐丸山頂での応援者

 写真のベンチの前、応援者の前に狭い山道があり、ここを選手が走り抜ける。選手が通過するときは、「ナイスラン!!」という声援や、鐘などの鳴り物、拍手で大騒ぎになった。山の中である。

 写真では応援者の人数が少なく感じるが、私の後方で写っていない人が大会スタッフも含めて10人以上いた。見ていると結構楽しくて、にわか応援の私も、声援や拍手をたくさんした。

目の前を走り抜ける選手

 この応援場所に来るまでに歩いた大会のコース上で、大会スタッフの方に何人も会った。カメラマンの方も2か所で会った。カメラマンの方は、目の前を走り抜ける選手を撮り終えたら、給水地点やらゴールやらに移動して撮影を続けるという。24時間のレースなのでカメラマンも徹夜らしい。

 選手もスタッフも大変だな感じた。応援の皆さんはいつまで山の中で応援するのだろうか。参加者全員が目の前を走り抜けるのを待っていたら夜遅くなってしまう。私たちは帰れなくなると困るので、15時過ぎに下山することにした。

 普段、山道を歩いているとトレランの人とすれ違ったり、追い抜かれたりすることがよくある。今まであまり気に留めていなかったが、この大会で汗びっしょりになりながら懸命に走る選手の姿を見て、少し理解が深まった。
今日の応援は、貴重で楽しい経験だった。


 

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