連載128 2024年10月のエッセイ「10月の土曜日、The Beatles 「Revolver」を聴く」
HERE COMES THE SUN (ビートルズに会えなかった)
ゆっくり時間がとれた10月の土曜日の朝にThe Beatlesを聴く。
この月報に載せているエッセイとは別な場所で公開しているエッセイですでに書いたけど、ボクが聴く音楽は圧倒的に邦楽が多い。でも全く洋楽を聴かないわけでもないのも、そこには綴った。
The Beatlesは定番の青盤・赤盤は聴いたことがあり、それはいわゆるベスト盤的な存在だ。The Beatlesの印象といえば、声ももちろんいのだろうけど、演奏の方が印象に残っている。子供のころ、バラエティ番組で「突然ガバチョ!」という番組があった。笑福亭鶴瓶が司会の番組で、OPが「A Hard Day’s Night」だった。誰の曲かも認識できないまま好きだった。それが人生で初めてThe Beatlesを聴いた時だった。
この9月、ずいぶん待たせてしまった友人との飲み会の話は、この月報の最後のページに記している。彼はガチの洋楽好きで(というと本人は違う、というかもしれないけど)、忙しい仕事の合間を縫ってサマソニとかいろんな著名アーティストのライブを聴きに行っている、音楽にすごい情熱を持った人だ。もともとの仲良くなったきっかけは音楽を通してだけど、ボクなんかとても足元にも及ばない。
そんな友人が9月の久しぶりの飲み会の席で「ボクが好きだと思って」と、サプライズでCDをプレゼントしてくれた。
いただいたのは、The BeatlesのRe-Mix(デミックス?)アルバム「Revolver Special Edition」だ。
丁寧にそのRe-mixについての解説本も一緒にいただいた。
このアルバムは1966年に発売され、2022年にジャイルズ・マーティンとサム・オケルによってリミックスされ発売された。ボクは知らなかったけど、このアルバムは各方面で評価がものすごく高い。ボクがここで書いてもウィキにしかならないので興味のある方は自分で調べたり聴いたりしてください。ボクはThe Beatlesのベストじゃない、オリジナルアルバムを聴くのは初めてなので、もちろん語る資格など微塵もないのだけど、感想を書いておこうと思う。
このアルバムは14曲入り35分で聴けるアルバムだ。赤盤・青盤に入っている曲もそうだけど、一曲の時間が短い。このアルバムでは長くても3分だ。昔の曲ってそういうものだったんだな、といつも思う。おかげで何回もリピートできる。それと曲のタイトルがいい!短くて秀逸だ。英語ということもあるのだろうけど
こういうところは自分のセンスにも取り入れたい。よく知られているThe Beatlesのイメージから少し離れて、少しオリエンタル、というかよくは表現できないけどサイケデリックというのかな、そんな印象を抱かせる曲も数曲ある。実験的なアルバムと評されるのも頷ける。そして聴けば聴くほど味わい深い。何回も聞くと全ての曲がいい曲に思えてくる。
とても全曲について語ることはできないので、僭越ながらこの中で3曲選ぶとしたら、順不同で
「Taxman」
「Eleanor Rigby」、
「Here, There And Everywhere」
にした。
最初の曲「Taxman」、ロックの曲調のイントロに心掴まれた。ギター(でいいのかな)の音がボクの好きなTMGEの「マシュマロ・モンスター」を思い起こさせるのもあるのだけど、”体に合う”音楽だ。でも2つの音楽が似ているかどうかとか、そんなことは瑣末なことなのでどうでもいい。どちらも好き、でいいじゃないか。やっぱりボクはロックが好きなんだな、と感じた一曲でした。
「Eleanor Rigby」これは何かバイオリンみたいな弦楽器が入ってる? 本を見ると弦楽八重奏だそうだ。そして、ちょっとドラマティックでやや暗めな曲調が好みだ。
最後の「Here, There And Everywhere」すごく優しい曲で心が癒される。ハードなロックもいいけど、こういう曲も必要。
日本語訳は見ないで曲調で選ばせてもらった。多分、訳を読むとまた違った感想になるのだろう。そして解説本も当時の背景とか、その筋の通の人たちが語る分が楽しい。めちゃくちゃ詳しく書かれていて、読んでいるだけで楽しい。この本は2022年の本で、友人はきっと探して注文してくれたのだろう。
みんなThe Beatlesが好きなんだな。
程度の差はあるにしろ、ボクも好きだよ。
駄文で申し訳ないが、最後に、いつも気を遣ってくれる友人に、ありがとう、を捧げる。
2024年10月現在、当時を振り返って
1週間前の月報検討会のプレゼンテーションのトップページにこっそり載せたフリーエッセイ。
冒頭のHERE COMES THE SUN (はビートルズの曲だけど、副題の「ビートルズに会えなかった」は渡辺美里の曲から。
久しぶりに会った友人は変わらないように見えた。虫を育てていると言う。真似しようとは思わないが、尊重する。決して真似はしないよ。この友人には今回のことだけではなく、おすすめの洋楽のCDを編集してプレゼントしてもらったこともある。それは今でも車の中で聴いている。
音楽はやっぱりいい。そんな、いい時間を過ごせた。まだまだ、そんな思いを続けたい。だから、今の境遇に負けないようにしなきゃ。最後には勝つ、それだけを信じて生きる。
あとがきは短いけど、このへんで。
またね、bye-bye
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