リアルタイムなエッセイVo.26「結局、生きてるだけで、いい」
2024年5月3日、金曜日、晴れ。
ゴールデンウィーク後半4日間のスタートだ。今朝は朝から、前から言いたかったことをつれあいに伝える。ボクもそうしないとパンクしちゃうので、正直に伝える。あらかじめ言っておくけど、仲が悪いとか、そういう話ではない。
つれあいがどう考えたかは知らないが、ボクは行き先を告げずに、つれあいを誘い朝9時半に車に乗り込む。いつもと逆方向に車を走らせるボクに、つれあいは「どこに行くんだろう?」と思っていた。ほどなく車は坂を登って下り高速の入り口に。今日は隣県のイオンモールに行くのだ。
今住んでいる市に県随一と言われるようになったイオンモールができたのは数年前。その前は車を走らせてよく隣県のイオンに行っていた。今でもこっちのイオンの方が大きいし、いろんなものが豊富だ。小一時間ほど高速に乗り、降りて程なくして到着。ゴールデンウィークといえども10:40ではまだ駐車場に余裕がある。
こういう時、いつもつれあいとは別々に行動する。時間だけ決めて自由にそれぞれが動く。一緒にずっと買い物していたのは本当に若い時だけだった気がする。一箇所で固まられると、こちらは手持ち無沙汰になるし気を遣うし遣われる。といってもつれあいは一度夢中になると、周りが見えなくなるタイプなので、気を遣われるというよりは、ただただ、けっこう忍耐強くボクだけが待っていなければならなかった。なので今のお互い別行動方式が定着した。
今の家での普段の生活もそれに近い。ボクが会社から帰る頃には眠りについていて、夜中に起きるつれあい。ここ1ヶ月ほどはそれが顕著で、けっこうなすれちがい。なのでボクは帰ったら夕食を2人分作り、夜中起きてくるつれあいに用意だけしておく。
こんなことが続くと、流石にストレスになる。
そこで冒頭に戻り、ちょっと最近の言いたいこと伝えるシーンとなる。
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モールでは最初に二人でオムライスのお昼を食べて、その後午後3時に待ち合わせをすることになった。
ボクは本屋で本を3冊買い、HMVでCDを1枚買い、キッチン用品を爆買いし、あとは個人的に必要なものを少しずつ買った。
つれあいは別々の行動だけど、最初に行ったのはボクと同じ本屋だった。視界に入ればやっぱり気になるもの。「なんかあった?」「まだ見てるとこ」簡単な話をしてまた別れる。その後はしばらく見ることもなかった。
一人で行動していて、ふと考えた。
ボクたち二人の関係性を。
いろいろあるにはあるけど、思考の波は巡り巡って原点に帰る。
それは、つれあいに対する責任だ。今がどういう形であれ、それに至った半分はボクの責任。だからほっとくわけにはいかない。なにがあろうとボクが責任をとる。だから、ただただ、生きてるだけでいい。それだけでもうけものではないか。結局はそうなるのだ。
3時半、待ち合わせでフルーツジュースを飲んで一息入れたところで、帰ることにする。ボクは朝より、やさしい気持ちになった。
1時間後、地元に到着。
二人で夕食にチェーン店のラーメンを食べる。
久しぶりに長い時間一緒にいた気がするし、お互いがお互いに気を遣えた、そんな一日だった。
お風呂に入り終り、今は夜9:17を回った。
つれあいは先に寝室で休み、ボクはこのあとビールでも飲むつもりだ。
長い一日の意味を噛み締めながら。
いい夢を。