臨採日記【瓜】
葉月十五日、
年ごろこれはと思ふ人々の、
死にたまふこと、おほくなりぬ。
志村けん、さくらももこ、桂歌丸、
安倍のおとど、エリザベス女王、
ほかにも、数へ挙ぐること耐へず。
儚く思ひて、慌てるほどにもあらで、
母にぞ電話しける。
翁は息子として酷き輩なれば
銭の無心のほどを装へり。
思ひたるより、母の声か細きありけるに
帰りなむとする心の定めをまた固くするなり。
げに話したきことの多きや、
これは愉し、かくは知りたるや、
かつての想ひ出づることどもも、
あれやこれやと語りたきものを、
「会ひ見て」と留め置く。
ただ、
今年こそは帰りたることをば告げしか。
前の日、瓜はめばの歌の心に占めにしかど、
思へらく、
またKYS動画に心をとらへられたるにや。
このごろKYSたる名を
「きる、ゆあせるふ」
すなはち
「なんじ、自身を殺せ」
たりなりぬるを心憂く思ひなどすれど
かの所長の才は
「英語2」なりとも有名なりけるに
このほど
「きーぷ、ゆあせるふ」
すなはち
「なんじ、自身を徹せ」
と読み替えたり。
やはらかく
かくありたくもがなと覚えし。