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今日は週に一回開催される古物オークションに行ってきました。
こういったオークションは全国にたくさんあって、基本的には古物商の許可を取っている業者なら登録すれば誰でも参加できます。
海千山千の猛者どもがたくさん仕入れに来て、朝から晩まで熱い競りが繰り返されます。
リサイクルショップやネット販売業者、古物商の許可を取って副業にしている方などがたくさん参加していますが、
最近ではヤフオクやメルカリなど、ネットサイトのみで販売する業者が多く、実店舗を持って販売しているところの方が少なくなってきています。
そのネット販売の中でも、両巨塔のヤフオク・メルカリ。
メルカリは個人販売が原則で、値段設定して売る方式。
ヤフオクは業者も個人のOKで、最近は値段設定して売るやり方も多いですが、基本はオークションなので競り方式の売り方です。
どちらも、スマホさえあれば出品・販売ができるチョー簡単な商売。中学生でもできます。
そのリユース品がメインのオークションサイト『ヤフオク』がサービスを開始したのが1999年。2013年までは「Yahoo!オークション」という名称でした。
現在、常時5000万点の出品数がある日本最大のインターネットオークションサイトです。
私達、RESTYLEも2004年に無店舗でヤフオクでの販売から始めました。
この頃はヤフオクでブランド家具が飛ぶように売れた時期で、1,000円でスタートし、終了時間近くになると、どんどん競りあがりかなりの高額で落札されていました。
誰にでも簡単に出品できる手軽さと、どんどん競りあがるギャンブル性が相まってヤフオクで販売する業者はどんどん増えていきました。
技術が無くても多少の知識があれば仕入れができ、何かブランドやメーカーがあれば高額で売れるヤフオクでの「家具販売事業」は、誰にでも簡単にできます。
起業とかビジネスというよりは、ギャンブルに近い感じでした。
そんなヤフオクバブルも当然のごとく、長くは続かず、すぐにレッドオーシャン状態。
仕入れをする古物市場や買取の仕入れの相場はどんどんと上昇。
それとは逆にヤフオクで落札される価格はどんどん下落。
ヤフオクバブルの頃と現在の落札相場を比べてみるとおそらく、半分以下だと思います。
RESTYLEではそんな傾向がみられた10年以上前から、ヤフオク販売のみというビジネスモデルは止めて、
自社ネットショップと実店舗での販売にシフトしました。
現在は安値からのオークション方式のヤフオク販売はやめ、実店舗とオンラインショップでの販売価格と同じ値段で商品の一部をヤフオクに出品するのみにしています。
その売上比率は全体の10%〜15%ほどです。
最近ではヴィンテージモノや希少な限定品などでない限り、1,000円などの安値スタートで家具を普通にヤフオクに出品したら、原価割れするほどに激安で落札されます。
はっきり言ってまったく商売にはなりません。ビジネスモデルとして破綻しています。
そう、でも、あくまでも普通にやればの話。
通常の感覚で商売人として当たり前のモラルがあればできないことや、詐欺まがいのことをやれば、何とかヤフオクでの安値スタートの家具販売もギリギリ成り立つんです。
ヤフオクで家具を販売している中にはそんな詐欺師のような輩が蔓延しています。
そしてもっと驚くことに運営者側のヤフオクもこのことをわかっていて見て見ぬふり。同罪です。
これが『ヤフオクの闇』です。
その詐欺まがいの業者に騙されないようにするために、ヤフオクで家具を買うときは下記のことに要注意です!
①商品タイトルに『展示品』とあるのは要注意!
はっきり言って9割以上が嘘です。『展示品』ではなく、ほとんどが普通の中古品です。
私も仕入れに通っている業者が集まる古物市場で普通に競りで買っている輩がヤフオクで『展示品』として平気で嘘をつき出品しています。
基本的に『展示品』だったモノが中古市場に出てくる場合として、まず、住宅展示場のモデルハウスで使用していた家具があります。
これは長いと10年、短くても5~6年くらいはモデルハウス内で使っていて、来客者が普通に座ったり、打ち合わせで使ったりしているので状態があまりよくないことがあります。でも、一応『展示品』。
次に、分譲マンションのモデルルームで使っていた家具です。
これは短いと1年くらい。長くても2年程しか使っておらず、高級分譲マンションのモデルルームであればかなりの高級品を使っています。
でも、最近はリースが多かったり、最後に部屋と一緒に家具付きで売ったり、あまり中古市場に出て来なくなりました。
以前はRESTYLEでも年に1度くらいマンションモデルルームの買取の依頼があったが最近はさっぱりなくなりました。
次に、廃業・閉店した家具屋さんの家具の場合があります。
最近はニトリやイケアなどの煽りを受け、街の家具屋さんはほぼ壊滅状態。
なので、そこで展示販売していた家具が中古市場に出ることが増えました。でも、セールをやり倒した後の売れ残った家具が多いのでいいモノはなかなか少ないです。
次に、メーカーなどのショールームで使っていた家具の展示品。
家具メーカーだけでなく、住宅設備メーカーやインテリア関連メーカーなどのショールームが閉鎖や移転、改装で不要になった家具です。
これはそのメーカーによっていいモノがあるが、これも長く使っているものが多いので状態がよくなかったりします。
『展示品』として考えられるモノはざっとこのくらいなので、世の中に数としてはそんなに多くはありません。
にもかかわらず、ヤフオクではひとりの出品者だけでも『展示品』がかなりの数、出品されています。
安値からのスタートなので長くても7日でオークションは終了しますが、その7日間以下のペースで毎回毎回『展示品』の家具が出るは出るは『展示品』家具のオンパレードです。
もちろん世の中にこんなに多くの『展示品』家具が出てくるはずはありません。
『展示品』とうたえばキレイなイメージがあり、高く落札されることが多いんです。
当たり前のように平然と『展示品』の家具として出品する詐欺まがいの業者がたくさんいるので要注意です!
ちなみに、カリモクの家具はよく製造年月の記載したシールが貼られているのdすが、「1998年11月」と貼られている20年前のソファを平気で『展示品』としてヤフオクに出しているバカもいるくらいです。
20年間もどこに展示されていたんだろうか?
こうなってくると騙されるほうも少し悪い気もします。
②すべて安値からスタートしている出品者には「テコリ」に注意!
1,000円~3,000円などスタート価格が安い出品者には、業界用語で「テコリ」、要するに吊り上げ行為に注意が必要です。
これを見分ける方法は『落札されました』というサイトで落札品検索からその怪しい出品者IDで落札品を検索し、まったく同じものが数週間の間で何回も落札されていれば、その出品者はテコってます。
つまり吊り上げ行為をやっているということです。
「テコリ」ミスって自分で落札してしまっているんですね〜。
最近は落札者IDが見えなくなっているので、要注意です!
サイトこちらへ⇒「落札されました」 ちなみに”らくさつ”ではなく”おちさつ”と読むらしいです。
③出品者の「評価」は内容をしっかりと見ること!
出品者の評価で「良い評価の割合」が99.1%という場合があったとします。
これを見て「ほぼ100%よい評価だから安心。」と思うと、えらい目に合います。
評価の総数が1万件以上あると0.1%でも10件の「非常に悪い・悪い」もしくは、「どちらでもない」という評価があることになります。
これははっきり言って多い!
そして必ず、「非常に悪い・悪い」と「どちらでもない」の評価の内容を見ることが大事です。
評価の内容で出品者と落札者とがコメントでやりあっていたり、
「展示品とのことだったが届いてみるとキズ汚れが多い」、
「普通5,000円で発送でき物を 30,000円も送料として加算された!」など、
商品の状態や送料で少しでも悪い評価が付いている出品者は要注意です。
以上をチェックしておけば、ほぼ失敗はないと思います。
それでも、何かあったときは自己責任でお願いします。
私もヤフオク販売業者から刺されるかも。。