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オーケストラのトリコ
近藤です。
オリンピックが始まりましたね。
開会式でのピクトグラムのパフォーマンス、家族で手に汗握って観ました。人が工夫して一生懸命で何かをやっているのを観るのはやっぱりいいなあと思ったのでした。
土曜日に私たちのジュニアオーケストラは練習場所でもある公民館の夏のイベントに参加しました。小学校の体育館に続々と小学生とその保護者、地域の人、学校の先生方が集まって音楽あり、踊りあり、マジックあり、そして縁日あり!と楽しいこと満載の1日でした。
さて、今回の演奏はいつもとちょっと違いました。お母さんと初心者クラスに参加している小学校一年生の男の子の初舞台の日だったのです。
いつもよりちょっと神妙な面持ちで私の隣に座る彼はまだバイオリンをはじめて一年も経っていません。お母さんが隣で演奏しているからきっと安心しているだろうけどやっぱり普段より不安そう。
おまけに体育館の舞台です。気温は32度(とその時は聞きました)暑くて彼だけではなくみんなが演奏前から汗だく。疲れ気味。
待ち時間には我がオーケストラで恒例の(私だけが思っているのかもしれませんが)ゆる写真を撮影してみんなの緊張をほぐそうとしましたが、暑さのおかげですでにほぐれていました。むしろ溶けかかったアイスクリームみたいになっていた、と言ってもいいぐらいでした。
さていよいよ本番。一曲目のとなりのトトロ、二曲目の紅蓮華、と隣から彼の音が聞こえてきます。分からなくなった時はお母さんが楽譜を弓で押さえて「ここからだよ」と合図。三曲目の夢をかなえてドラえもんは大きくていい音がしていました。
練習の時の彼は弾けないと悔しくて、「むーりー!」とむくれるのだけれど、それでもなんだかんだと頑張るのを見るのは本当に楽しいものです。先生が教えたことがすぐにはできない時のグッと堪える様子と、出来た時の「見て見て、できたよ!」と言わんばかりにあごをグイッと上げて笑う様子が交互にやってくるので目が離せないのです。
練習して、たくさんの人の前で演奏して、手拍子や拍手をいただく。これは一度やると病みつきになる嬉しさ。
彼を含め初心者クラスのみんながこれからもたくさん舞台を踏むといいな。毎回楽しいと思ってくれたらいいな。なによりオーケストラで嬉しい体験をたくさんして欲しいな、と思って舞台演奏を終えたのでした。
初舞台は魔物。彼もオーケストラのトリコになりますように。
では、また。ごきげんよう。