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決別

近藤です。

春ですね。山にはもう一筋しか雪が残っていません。睡蓮鉢の水に反射した光は家の中深くまで入ってこなくなってきました。ああ春。

先日、我が家の台所の排水口の流れが怪しくなり、ハウスメーカーさんにお願いして見てもらいました。10年余りの間に普段掃除をしないパイプの奥深くに油が付いていました。まるで自分の体を見ているようで「排水パイプよ、贅肉をつけちゃってごめんよ」という気持ちになりました。

Oさんは「1日でつく汚れじゃないんですよ。毎日ちょっとづつ普通に生活していたら付くんです。だから毎日ボール一杯の水を流してやってくださいね。そうすれば全然違いますからね」と言っていました。

カスタマーサービスのOさんがその油汚れをすっきり綺麗に取ってくれて私の気持ちもすっきり。

「困ったなと思ったら先ずは連絡してくださいね」と言って爽やかに去っていく姿に私は覚悟を決めました。

「家の中の見たくない部分、見えない部分にある物をすっきりさせよう」と。

じわじわ溜まっていく物たちは排水パイプの油と同じで急に出現するものではないのです。収納好きの私は溜め好きなのかもしれません。キレイに収めちゃうから気がつくと収めることが目的になっている気がしてきました。そう。1日で増えた物では無いんです。毎日の生活で少しづつ増えた物たちなのです。

そんなこんなで本当に必要なもの、大切な思い出は残しておくけれどそうじゃないものは潔くいこうと思ってただいま我が家のダイエット中です。

ずっと資料として取ってあった雑誌や本もどれに何を書いてあったかをたぶん思い出せないし、仕事柄「今」に重きを置いた資料を必要とすることが多いので古いものは処分することにしました。

春は出会いの季節ですが「決別」の季節でもある。

そして決別の先に「出会い」がまたあるのだからそのための余白があったほうがいい。

などと考えてただいま迷いつつ「決別」の途中にいます。

あちこちにゴミ袋と積み上げた本が並んでいるので我が家へお越しの際は覚悟の上でよろしくお願いします。

では、また。