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桜とビオラ
近藤です。
学校の桜が気持ちよく咲いています。卒業式のシーズンが桜の見ごろ、みたいになってきましたね。山の緑の中にポツポツと桜が出現して、「あんなところにも桜があったんだなあ」と発見するのも楽しいし、山の我が家周辺には桜の名所が多いので、桜並木で贅沢な気分を味わうのも楽しいし。いいところに住んでるなあと思う季節です。
春休みはオーケストラの仲間と遊ぶ、ということを目標にしていた子どもたち。しかし、部活動やお稽古事などで実際にはなかなか日にちが合いません。それぞれの家も遠くて山の我が家から自転車で行くのも大変です。ある日の前夜、「明日、ポッカリ空いたじゃないの」ということで友だち宅へ連絡。お互い時間が合いそうだということで約束成立。親同士もゆっくり会いたかったので一石二鳥。しめしめ。
さて、出かけようと準備を開始しましたが、やっぱりここはオーケストラ仲間。子どもたちはバイオリンを、私はビオラを積み込むことは忘れません。
「じゃ、ちょっとやりますか」と楽器ケースを開け、お互いの楽器を引き比べしたりするのって楽しいこと楽しいこと。普段の練習では時間がなくて出来ないことをやってみたり話したりしているこれを「遊ぶ」と呼ぶのか?と思わなくもない私でした。これ「練習よね?」と言いたいところを飲み込んだりして。
「じゃ、あの曲いきますか」「ここいまいちなんだけど」「私の音大きすぎないかな」「大丈夫。もっと大きくてもいいぐらい」「ここもう一回やってみていいかな」「その音いいね」なんて延々続くのです。やっぱり言いたくなります。「これ、遊び?練習だよね?」って。
子どもの頃、友だちと歌を歌ってちょっとハモる、とかたて笛でハモる、とか大学生の頃カラオケでハモる、とかそういうのってすごく楽しかったんですよね。それが子どもが大きくなると車移動の時は家族で合唱コンクールの歌やクイーンやアバをハモるようになり、オーケストラに入ったら友だちや家族と弦楽でハモるようになり、メロディに合わせてハモる人生がどんどん濃くなっていくっておもしろいと思っています。
私は何につけあんまりこだわりがなくて、「どっちでもいいこと」が多い方です。自分の考えがないわけじゃないけど、それ以外の考えでも全然いいんですよね。だからハモりって大好きなんです。誰かに合わせて気持ちいいなぁって音と空間を作るのは喜びです。
本当かどうか分かりませんが、あんまりこだわりがない、なんでも合わせますよ、という人がビオラには多いとか。
目立たないし、あるって気が付かないけどそれがないとなんか物足りない。時々ソロがあったらその時初めて「いたんだ」と思われるポジション、好きなんですよね。
山の中に埋もれてる桜みたいなものですね。
では、また。