#1 カーティスでの学生生活🇺🇸
初めまして、坂口あまねと申します(^^)
長唄三味線奏者、作曲家として活動しています。
(三味線を演奏する時は「杵屋小三郎 (きねや こさぶろう)」という芸名を名乗っています🪕)
三味線を専攻していた東京藝術大学を3年前に卒業し、「杵勝会 (きねかつかい)」という長唄の流派で三味線奏者として演奏活動をしていますが、この9月から米・カーティス音楽院の作曲科修士課程で2年間勉強することになり、現在留学中です🇺🇸
演奏家として、また作曲家として感じたこと、カーティスでの学生生活、音楽についてなど、記録も兼ねてのんびりシェアしていけたらと思っています😊
8月末に、日本舞踊の藤間勘十郎ご宗家の舞踊会でタテ三味線をつめさせていただくという本当に貴重な機会をいただき、その翌日に渡米。それから早くも1ヶ月以上が過ぎました。
素敵な先生や友人に囲まれ、信じられないほど恵まれた環境で学べて幸せですが、作曲科の学生生活は本当に大変です📝
作曲の大きな締切を1つ終えたので、少し最近の状況をシェアしたいと思います😊
カーティス音楽院の学生は大変少人数で、作曲科は学部生・院生合わせて6人。(対する先生は5人いらっしゃり、毎週ローテーションで違う先生にみていただけて、多角的にフィードバックをいただけるのがカーティスの作曲科の魅力です🩵)
そのため全員に平等に作品を初演していただく機会が与えられ、皆でそれぞれの作品を聴きあって感想を伝え合います。
カーティスの作曲科学生の1年間のメインイベントは、室内楽・オーケストラの作品をそれぞれ1曲ずつ作曲して提出すること。また学校から委嘱を受け来年のヴァイオリン科やピアノ科の入試課題曲を作ったりもします。（プラス、学生から個々に委嘱を受けることもしばしば）
入学すると早速、1ヶ月後に室内楽の提出作品の締め切りが迫っていることが知らされました。
授業やコンサートなどから寮に帰ってきて、作曲は夜遅くにスタート。そのまま朝の5〜6時頃まで机に向かい、授業がある日は9時頃起きます。締切が迫ると特に、今何時なのかの感覚を無くすほど、文字通り心身をすり減らして作曲をする毎日でした🥹
(これはあくまで私のスタイルで、もっと早いスピードで曲を書ける方、朝早く起きて効率よく作曲する方もたくさんいらっしゃいます😅笑)
日本では演奏家として活動しており、それも大変でしたが、作曲はそれとは全く異種類・異次元の大変さ…！
作品を書き始める時は全くゴールが見えず、締切までに書き終えている自分を想像することすらできず不安に押しつぶされそうになります😭
そしてそして…なんとか11分の室内楽作品を書き終えましたー！🎉
抹茶を題材にした、3楽章から成る作品です🍵
中学生以来の完全徹夜を経て、締切ギリギリに提出。ご褒美ケーキを食べに行きました🍰
初演は11月8日午後7時（日本時間9日午前9時）開演で、カーティス音楽院のYouTubeチャンネルでライブストリーミングもありますのでよろしければ是非ご覧ください♪（時間になりましたらこちらからご視聴いただけます）
作曲は私にとって「言葉で説明するよりもずっと正確に何かを伝えることができる」ものです。
去年の夏、初めての室内楽作品「Dream Diary」を作曲しました。自分が実際に見た夢を本当にそのまま音楽にしてみた作品です。その初演を聴いてくださったアメリカ人の方3人が、私の見た夢を各々想像して話してくださり、それが私の夢をほぼそのまま捉えていて、、本当に衝撃的でした。
それが作曲をもっと学びたいと思うきっかけになり、カーティスの受験に繋がりました。
長唄の作曲でもクラシックの作曲でも同じ。作品が完成するまでのプロセスがどんなに辛くても、その「伝わった！」という瞬間のために頑張れます😆
(Dream Diaryはこちらからお聴きいただけます)
辛い！楽しい！これぞ学生生活！！笑
絶賛、苦労しながら学んでおります😊
いつになるか分かりませんが、またご報告したいと思います。最後まで読んでくださってありがとうございました♪
坂口あまね（杵屋小三郎）