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パルミー添削提出への道(6) ~ イラスト道最大の謎「色ラフ」に迫る.
「パルミー添削提出の道」は,2か月(添削の間隔)かけて1枚の絵を描く試みを記録しています.改めてPRですが,お絵描き講座パルミーは,講座と添削どちらも絵を描く力になります.添削を利用しない手はありません!
前の記事では,アナログで大ラフを描いたところまででした.今回はそこから色ラフ(カラーラフ)をつくるのですが,色ラフの講座というものはなかなかみかけません.パルミーにも,タイトルからしてそれらしいのは「ラフの描き方講座」しか存じませんが,これは大変勉強になりました.
なぜ色ラフをつくるのか?
ただ,色ラフは,ラフという名前とは裏腹に,初心者にとっては,面倒さは本番の塗りと大して変わらないので,最初はなかなか色ラフを作る気になりませんでした.その気が変わった理由は,一言でいうと時短になると気づいたからです.具体的には,
ラフの不具合を発見できる
無駄な線画を引かなくなる
1.はいろいろな先生がおっしゃっていますが,デッサンの狂いが,塗りで露呈するからです.あと私の場合,瞳を塗るとかわいくなくなるのです.線画を仕上げてから塗って気づくとダメージが大きいです.
2.は,ラフから地道に努力して線画をつくり,いざ塗ると不要な線が多くてむしろ邪魔・・・ということがよくあったからです.慣れた方,プロの方はそういうことはないのでしょうが・・・.
ラフを貼り付ける
前回の記事で,最初に塗るラフとして選んだ6番のラフの画像を家庭用のインクジェット複合機のスキャナで読み取り,CLIP STUDIO PAINTに貼り付け,サイズ調整してからラスタライズ→輝度を透明度に変換します.ラフには極力手を入れず,あえていえば,黒ずんでいるところを消してやるくらいです.
鉛筆線画を取り込むときにおすすめなのは,除算レイヤーを使ったクリーンアップ(CLIP STUDIO TIPS)です.
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ラフが次第に色ラフに変わっていく工程
ついに色が入ります! 私はレイヤーを分けてミリペンでベースカラーを塗りました.「キャラ内部をグレーで塗りつぶす」のがよく知られていますが,この時点では服の模様や色が未定だったので,ベースカラーの塗分けをしておいたほうが,っその後の試行錯誤と調整がスムースにいくと思ったからです.ミリペンを使うと,塗り分けるのもあとで色を拾うのも楽です.
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絵は,これまでも,そしてこれからもいろいろ工程がありますが,個人的には,この「ベースカラー塗り」のときに絵の印象が一番悪くなる,と思います.塗分け結果をはっきりさせるためにどぎつい色を使っている場合はもっと最悪です.きっちり塗り分けようとすると時間がかかりすぎてハマるので,心を鬼にして,きっちり塗り分けるのは諦める(執着しない)ようにしています.
3番の子(中央)のスカートの色を変え,スカートのプリーツの奥を白っぽい色に変えました.これだけで結構印象かわってきたのは良いニュースです.立体感と奥行きが出てきました.
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ユニフォームの色とデザインを試行錯誤していきます.最初に集めたチア関係のイラストたちに描かれているユニフォームを参考にしつつ,なるべく被らないように決めていきます.ここで参考になるのは写真よりイラストです.私は最初のころは(デッサンの練習で勧められる)実写の写真ばかりリファレンスとして集めていましたが,イラストも積極的に集めることで,色ラフや塗りが楽になりました.
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1,2番の子はチア部という設定なので,少し癖のあるオリジナルぽいユニフォームにしてみた
足回りは,現実ではみんな白,なことが多いのですが,せっかくのイラストなので,ユニの色にあわせて,模様もつけてみました.ここまでくるとなんとかなりそうな気がしてきます.
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地味だけれど手を加えた感じがする
髪と瞳の色を変えてみました.キャラがそれぞれ少し立ってきたと思います.しかし,2番の子の髪色はポンポンと重なっていたので,後で変えようかと思いました.
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ここまでくると,少しでも見栄えをよくしてやろうという気になってきます.影や肌の赤みを足してやります.ここらへんもやはりイラストが参考になります.乗算レイヤーを作って影を足すのは楽で,今回も一部使っていますが,特に肌は,自分で影色を拾うのがベストと思いました.
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色ラフはこれくらいにしておきましょう.
色ラフを作ってみての感想は,これでいってみようかな,というところです.そういうわけで,ラフ6番を採用し.ここから完成度をあげていきます.