ガラスに入った自然の世界|フィンランド・グラスアート展
9月3日まで東京都庭園美術館で開催されていた「フィンランド・グラスアート展」🇫🇮
閉幕間近ギリギリで滑り込んで見てきました。
東京都庭園美術館に行くのは初めて。目黒駅から徒歩数分、大きい道路を渡った先に見える、綺麗な緑が生い茂る場所一帯が美術館と庭園になっています🌿
門を入り、緑に囲まれた道をしばらく歩くと立派な建物(美術館)が見えてきて、ちょっとおとぎ話に入ったような気分。
こちら、元々皇族の邸宅だったんですね。外観から中まで、アールデコな雰囲気万歳の非日常感が、より展示会の世界観に引き込む要素になっていました。
フィンランドのグラスアートに関する知識は、本当に有名なものしか知らない状態。(アアルトベースとか)
それでも、元々ガラス自体が好きなこともあり見てるだけで面白く、かつ自然にインスピレーションを受けた神秘的な作品の数々が私のツボにはまり、感嘆の連続でした。
基本的に全て撮影OKでした!
全部載せるととんでもなく長くなってしまうので、とりわけ印象に残っているものを投稿したいと思います。
(練習がてら初めて目次機能を使ってみます📝)
ちょろっと作品記録
入り口を入ってすぐに登場した、北欧好きの憧れ、アアルトベース。
こちらはフィンランドの湖をイメージしてデザインされたそうです。ちなみにアアルトってフィンランド語で波を意味するみたいです。
現地でアアルト邸を訪れた時、ガイドのお姉さんが教えてくれました。
名前が波って、素敵ですね!
アアルトベースが作られる様子が覗ける、2分弱のムービーも上映されていました。型は木製!木製の型で湖をイメージした作品を作る、そんな製造の段階から盛り込まれている自然との調和に感激。
1つ作るにはなんと7人がかりだそうです。
衝撃的&印象に残った作品
今回の展示で一番、うわぁ!と衝撃を受けた作品。
一回展示部屋を出て、もう一回戻ってため息を漏らすくらい衝撃的でした。
タピオ・ヴィルッカラ作「フィヨルド」
大中小、異なるサイズの平たいドーム型ガラスの中に、フィヨルドの自然の景色がスノードームのように閉じ込められています。
シンプルで、山のような形のガラスの中に細かく表現された自然の姿、見れば見るほど気づきがあって、何回も見返しました。
あまりの凄さに、もう、放心です。
水辺のトナカイ、遠くに見えるトナカイの群れと日差し。
そして、よく見ると…
❄️底に魚が!(しかも魚のラインは、他の描写と比べて細く浅く彫られているので、くっきりしすぎていないところが水中感を強めています。シュッとした鋭いラインで、水の中を素早く泳ぐ魚を見ているような錯覚…!)
❄️トナカイの群れに1匹色の異なる子が!
❄️トナカイの手足の関節や背中の模様が、体より前の部分に掘られていてものすごい立体感!
私には、 冬の早朝、朝日が差し込むフィヨルドの世界 に見えました。
ガラスをそっと被せて、自然界の邪魔をしないように、フィヨルドの世界をこっそり覗き込んでいるような。
長く見つめるほどに、目に浮かぶ情景。
ガラスの透明感と自然がベストマッチで、澄んだ空気や水の流れまで感じられるくらい。
もうちょっとじっくり、また見たかった。
というか、家に欲しいです…笑
今回最も、強く印象に残った作品でした。
今回初めて見たフィンランドのグラスアート。ほとんどの作品が北欧の自然を感じるもので、フィンランドの人々にはきっと自然と共存することや自然の恵みを大事にすることが根本的に根付いているんだろうなと感じました。
どんな作品があったか?と聞かれたら、出てくるワードは
魚、氷、きのこ、水、鳥、木。
瑞々しい、涼やかなガラスに溢れた館内は北国の冬景色を思わせるように
「シン…」としていて、美術館の外のみならず、中もまるで森のようでした。
そんな、フィンランドならではの展示。
衝撃的にツボにハマった作品に出会えた展示。
今年の夏の大事な思い出が、また一つ増えたいい日でした🌷
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