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【経済考】あなたは「物価が上がる」と思いますか?.

0.「今日の記事のポイント」

☆「衆議院選挙が終わったよと、物価が上がったのは2021年からだよ」

☆「みんなの物価予想を見てみようと、コロちゃんの物価予想」

☆「コロちゃんと物価高と清貧ライフ」

1.「衆議院選挙が終わったよ」

つい先日に「衆議院選挙」が終わりました。結果は「自民党+公明党の連立与党」の敗北となったようですが、それらについてはコロちゃんは踏み込みませんよ。

だって「編集長&株主様」から「政治は臭い」と言われていますからね。

ただ1点だけコロちゃんの見方を書きますと、「自民党」への逆風が強かった理由は、「ウラ金問題」が大きかったとは思いますが、長く続いた「物価高」も理由の一つではなかったかと思うのですよね。

最近はどこのスーパーに行っても、「物価上昇」を実感する日々となっていますけれど、この「物価高」はもうだいぶ長く続いていますよね。

そりゃ、「コロちゃんと国民の不満」も爆発しますって。その怒りの矛先が「政権政党の自民党」へ向かっても不思議ではないですよ。

だけど、この「物価上昇」はいつごろから始まったのかを、改めて考えてみると「はて?」と思いますよね。
(*´・д・)はて?

大分以前からのような気もしますが、それでは現在も続く「物価高」が、いつ頃から始まったのかを調べてみましょう。

2.「物価が上がったのは2021年からだよ」

それではコロちゃんが、あちこちをポチポチと「物価上昇がいつごろから始まったのか」と調べてみると、下記のグラフを見つけました。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「独立行政法人 労働政策研究・研修機構 消費者物価指数」より

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0601.html
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計より(10月28日利用)

上記のグラフは「独立行政法人:労働政策研究・研修機構」が発表した1990~2023年の「消費者物価指数」の推移です。

「消費者物価指数」には、数種類の指数があります。下記ですね。

◎「消費視野物価指数:種類」

①「総合指数」
②「生鮮食品を除く総合」(コア)
③「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」(コアコア)

上記の3種類の「消費者物価指数」がありますが、普通使われるのは「②生鮮食品を除く総合(コア)」のようですよ。

その「②生鮮食品を除く総合(コア)」が、上記グラフの「灰色実線」です。

上記グラフは「2020年=100」として作成されていますが、2022年から「物価上昇」が始まっていますね。今から2年前からですよ。

「バックデータ」から、2015年~2023年の「➁生鮮食品を除く総合(コア)消費者物価指数」を、下に書き出しますね。

◎「生鮮食品を除く総合(コア)消費者物価指数:推移:2020年=100」

➀「2015年 :98.5%」
➁「2016年 :98.2%」
③「2017年 :98.7%」
④「2018年 :99.5%」
⑤「2019年:100.2%」
⑥「2020年:100.0%」(基準年)
⑦「2021年 :99.8%」(9月から上昇)
⑧「2022年:102.1%」
⑨「2023年:105.2%」

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0601.html
(出典:独立行政法人:労働政策研究・研修機構:早わかり:グラフでみる長期労働統計より:10月28日利用)

上記の数字を見ると、➀~④は「デフレ期」ですね。その後の「規準年」の2020年は、コロナ禍の年です。

そして2021年は「コロナ禍」の影響で、「⑦2021年 :99.8%」と一旦下がりました。 

その後の「⑧2022年:102.1%」「⑨2023年:105.2%」と、年単位では2022年からの上昇となっていますが、月別の「物価上昇率」を見ると、2021年9月から上昇しています。

ですから、2024年9月現在の数値で「物価上昇はもう3年1ヵ月」も続いていますよ。

これじゃあ、いつから「物価上昇」が始まったのかを憶えていなくとも当然ですよね。3年前というと、・・・ああ「東京オリンピック」があった年ですよ。

あれはお金がかかったなー。確か「1兆7000億円」でしたね。あー、たっか!
(¥д¥)タッカ!

だけど、この「物価上昇」はいつまで続くんでしょうね。上記で「3年間」も続いていることは分かりましたが、今後ずーっと続いたらコロちゃんは泣いちゃいますよ。
˚‧º·(˚>ᯅ<)‧º·˚エーン

3.「みんなの物価予想を見てみよう」

「日本銀行」では、毎年、年に4回「生活意識に関するアンケート調査」を行なっています。

調査対象者は全国の20歳以上の4000人です。回答方式は、郵送回答又はインターネット回答の選択式で行なわれています。

直近の調査は、2024年8月~9月に「第99回調査」が行なわれました。「物価」と「生活防衛」を頭において「国民の声」を聴いてみましょう。

➀「物価はかなり上がったよ」

それでは「物価に対する実感」の回答を見てみましょう。下記ですよ。

◎「物価に対する実感:現在を1年前と比べると?」(小数点以下切り捨て)

➀「かなり上がった    :63%」
➁「少し上がった     :30%」
③「ほとんど変わらない  :3%」
④「少し下がった :小数点以下」
⑤「かなり下がった:小数点以下」

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2410.pdf
(出典:日本銀行:生活意識に関するアンケート調査:第99回<2024年9月調査>:の結果より:10月28日利用)

あらら、「④⑤の下がった」が「小数点以下」でカットになっちゃいましたよ。コロちゃんは見やすいように「小数点以下切り捨て」としていますからね。ご了承くださいね。
(゚Д゚)アララ

とにかく「物価が1年前と比べると上がった」と答えた方たちが、「93%」もいらっしゃるとなっていますね。

まあほとんど全ての方が「1年前よりは上がった」と感じているのでしょう。コロちゃんも、もちろん大分上がったと感じていますよ。

➁「物価は1年後も上がると思うよ」

次は「1年後の物価に対する見方」を見てみましょう。下記ですよ。

◎「1年後に物価に対する見方は?」(小数点以下切り捨て)

➀「かなり上がる    :25%」
➁「少し上がる     :60%」
③「ほとんど変わらない:11%」
④「少し下がる:      1%」
⑤「かなり下がる :小数点以下」

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2410.pdf
(出典:日本銀行:生活意識に関するアンケート調査:第99回<2024年9月調査>:の結果より:10月28日利用)

うーむ、「①②の上がるが85%」ですね。やはり多くの方が1年後も「物価」が上がると見ていますね。

更に、日銀のアンケートでは「1年後の物価は現在と比べてどのくらい上がると思うか?」も聞いています。

その回答の「平均値は+10%上昇」となっていますね。

コロちゃんは、いくらなんでも「10%上昇はない※」とは思いたいですよ。

(※2024年9月の消費者物価指数〈生鮮食品を除く総合〉は2.4%の上昇)

そりゃもちろん「物価が上がる」とは見ていますが、なにしろ「消費が伸びていない」ですからね。どこまで「物価上昇が持続するか?」は、ちょっと「疑問」もあるんですよ。

だから、毎月発表になる「総務省」の「消費者物価指数」を、目を皿のようにして見ていますよ。

③「物価は5年後も上がると思うよ」

次に「5年後の物価に対する見方」を見てみましょう。下記ですよ。

◎「5年後に物価に対する見方は?」(小数点以下切り捨て)

➀「かなり上がる    :41%」
➁「少し上がる     :42%」
③「ほとんど変わらない:10%」
④「少し下がる:      4%」
⑤「かなり下がる :小数点以下」

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2410.pdf
(出典:日本銀行:生活意識に関するアンケート調査:第99回<2024年9月調査>:の結果より:10月28日利用)

うーむ、この5年後も「①②の上がるが83%」ですね。まだまだ5年後も「物価」が上がると見ていますね。

そして、「5年後の物価は現在と比べてどのくらい上がると思うか?」は、「平均値が7%(小数点以下切り捨て)」ですね。

上記の「1年後は+10%」でしたから、5年後は少し下がると見ている方が多いようです。

コロちゃんは、みんなの「体感物価予想」は、「総務省発表値」よりは上振れしているようにも感じましたよ。

だけど、これだけ皆さんが「物価が上がる」と予想していると、先に消費が伸びるかと思いましたが、現実はそうなっていませんね。

だって、高額の買い物があった場合は、購入を先へ伸ばすほど値段が高くなりますから、消費が伸びるとコロちゃんは考えたのですよ。しかし、そうはなっていません。

おそらく「所得の増加」が「物価に追いついていない」のだと、コロちゃんは思いましたよ。

④「所得も上がらないし、ゆとりが無くなったよ」

最後にもう少し見ておきましょう。

◎「1年前と比べて暮らし向きは?」(小数点以下切り捨て)

➀「ゆとりが出て来た     :5%」
➁「どちらとも言えない  :41%」
③「ゆとりが無くなって来た:52%」

◎「1年前と比べて世帯収入は?」(小数点以下切り捨て)

➀「増えた  :19%」
➁「変わらない:51%」
③「減った  :28%」

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2410.pdf
(出典:日本銀行:生活意識に関するアンケート調査:第99回<2024年9月調査>:の結果より:10月28日利用)

うーむ、おっかしいなー?
(*´・д・)はて?

だって「春闘で賃上げ※」がされているはずなのに、「1年前」と比べると「世帯収入が減ったが3割」で「ゆとりが無くなって来たが5割」もいるんですよ。

(※春闘賃上げ:経団連発表:5.58%)

これはどっちかが間違っているか、それとも「経団連の賃上げ率5.58%」は、一部の大企業のみで全体はそんなに上がっていないかですよね。

コロちゃんは、自身の「賃上げ(年金改定率)」が「2.7%(約月3000円)※」しか上がっていませんでしたよ。

(※2024年の年金改定率は2.7%アップ)

だから、たぶんコロちゃんと同じく低い「賃上げ」しかなかった人が、世の中には数多くいたんだろうと思っていますよ。

これじゃあ、「消費」が増えないのも仕方がないですよね。どうやら、コロちゃんたちの苦しい生活はまだまだ続くようですね。

なお、この「日本銀行」の「生活意識に関するアンケート調査:第99回<2024年9月調査>の結果」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。38ページありますよ。

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2410.pdf

4.「コロちゃんの物価予想」

今日は「物価上昇をテーマ」にして、いつごろから「物価上昇が始まったのか?」を探りながら、今後どのくらい「物価が上がるのか?」の皆さんの考え方を調べてみました。

その中で、「物価上昇」はもう3年間も続いていることや、皆さんの意識としては、今後「1年後も5年後」も「10%~7%」は上がるだろうと考えていることも分かりました。

しかしコロちゃんは、そこまで長く高く「物価上昇が続くこと」には懐疑的なのですよ。

その理由は「需要の不足」です。

「日本の総人口のピーク」は、2008年の1億2808万人です(※)。その後は「総人口」は減少し続けています。

(※国土交通省:人口構造の変化より)

どんどん「人口が減り続ける国」が日本です。そうなれば「消費の上昇」は持続的な物とはならないでしょう。しかも「所得」も減り続けています。

➀「失われた30年を現金給与額で見てみよう」

さて皆さんは、みんなの「給料」が何年前から上がらなくなったのかを憶えていますか?

それを調べてみましたよ。下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「独立行政法人 労働政策研究・研修機構 常用労働者1人平均月間現金給与額」より

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0401.html
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計より(10月28日利用)

上記のグラフは、「独立行政法人:労働政策研究・研修機構」が発表した1947~2023年の「常用労働者1人平均月間現金給与額」の推移でしす。

この「バックデータ」からの数値を下に書き出しますね。

◎「労働者1人平均月間現金給与額」(1万円以下切り捨て)

➀「1995年:40万円」
➁「1996年:41万円」
③「1997年:42万円」(ピーク)
④「1998年:41万円」
⑤「1999年:39万円」
⑥「2000年:39万円」
⑦「2001年:39万円」
⑧「2002年:38万円」
⑨「2003年:38万円」
⑩「2004年:37万円」
⑪「2005年:38万円」
⑫「2006年:38万円」
⑬「2007年:37万円」
⑭「2008年:38万円」
⑮「2009年:35万円」(ボトム)
⑯「2010年:36万円」
⑰「2011年:36万円」
⑱「2012年:35万円」
⑲「2013年:36万円」
⑳「2014年:36万円」
㉑「2015年:36万円」
㉒「2016年:36万円」
㉓「2017年:36万円」
㉔「2018年:37万円」
㉕「2019年:37万円」
㉖「2020年:36万円」
㉗「2021年:36万円」
㉘「2022年:37万円」
㉙「2023年:38万円」

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0401.html
(出典:独立行政法人:労働政策研究・研修機構:早わかり:グラフでみる長期労働統計より:10月28日利用)

いやいや、疲れたー。やっと書き終わったよ。
ε- ( ̄、 ̄A) フゥー

しかし、こうやって「➀1995年:40万円」~「㉙2023年:38万円」の29年間を見ると、正に「失われた30年」ですね。

コロちゃんが、気が付いたことは下記ですよ。

❶『「③1997年:42万円」が「現金給与額」のピークで、「⑮2009年:35万円」がボトムだった』

この後者の2009年のボトムは、「2008年のリーマン危機」の影響ですね。

❷『「⑧2002年:38万円」から「㉙2023年:38万円」の間の、22年間の「現金給与額」は「35~38万円」の間を行ったり来たりしているだけで、増えていない』

❸『「➀1995年~㉙2023年」の29年間の「現金給与額」は、「③1997年:42万円」をピークとして、その後の「㉙2023年:38万円」に至るまで一度も上回った年がない』

いやいや、上記を書き出すのにはコロちゃんも疲れましたけれど、それだけの価値がありましたね。

特に❸の『29年間の「現金給与額」が、1997年の42万円を上回ったことがない』などは、丁寧に数字を見ないととてもわかりませんよ。

コロちゃんが言いたいのは、この「現金給与額」の推移では「消費」が増える訳がないと言うことです。

➁「給料が増えなければ消費も増えないよ」

「お給料」が増えなければ、「お買い物」も増える訳がありませんよ。

そして「消費」が増えないならば、「需要の減少」で「物価上昇」が、どこかで「物価が下がる」となるのではないかと言うことです。

言うならば「所得低下と人口減少によるデフレの再来」ですね。

これは「素人のおじいちゃんのコロちゃんの言う事」ですので、あまり当てにはなりませんよ。だけどコロちゃんは、そのように考えているということですよ。

ただし、これは「国内要因」です。海外要因の「過度な円安」とか「原油の高騰」などがあれば、「物価上昇」の要因となる可能性はありますけれど、コロちゃんはあまり心配していませんね。

それは、経済には「レジリエンス(復元力)」がありますから、一時的な「円安や原油の高騰」などは、直ぐに元に戻るとコロちゃんは考えていますよ。

だからコロちゃんは、いずれは「物価上昇」の流れは止まると見ていますよ。

5.「コロちゃんと物価高と清貧ライフ」

さて、最後に「コロちゃんと物価高と清貧ライフ」について一筆書いておこうと思いますね。

今のコロちゃんは、「家計上」では「物価高」に対してあまり心配していません。それは、今のコロちゃんの清貧生活は「年金所得」で支えられているのですが、さほど出費が多くないのです。

だから、少々の「物価高」でも少しの倹約で吸収できます。それが「清貧生活」の強みですね。

つらつら考えるに、コロちゃんの「年代別の家計簿」は以下の様でしたね。

◎「コロちゃんの年代別の家計簿」

➀「20代:何でも見てやろう、何でも体験してみよう、どこへでも行ってみよう」

➁「30代:子どもに遊びと体験を、住宅ローンを払おう」

③「40代・50代:子どもの学費を捻出しよう」

④「60代:大腸がん・悪性リンパ腫・肺がんと闘おう」

(大腸がん・悪性リンパ腫はコロちゃん、肺がんは妻)

⑤「70代:清貧ライフでお金かからず」

今から振り返って見ると、コロちゃんの人生でお金を切実に必要としていた時代は➀~④でしたよ。今のコロちゃんは、既にあまりお金のかからない「清貧ライフ」になっていますね。

だから、コロちゃんは偉そうに皆さんに「物価が上がってもこういう生活をすれば良いんだ!」などど言うことは、到底できません。

ただ、今の若い方には「今は大変だろうけど、そこを乗り越えればあとは楽になる年代が来るよ」とお伝えできるかと思いましたよ。

今日は「あなたは物価が上がるかと思いますか?」と題して、「物価高」について書いてみました。

コロちゃんの結論は「今後いつまでも物価上昇が続くとは思えない」でしたが、皆さんはどうお考えでしょうか?

一つの「思考実験」として、そんなことを考えるのもたまには面白いですよ。コロちゃんは、新聞を読みながら、しょっちゅうそんなことを考えていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

sujith taによるPixabayからの画像


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