
【社会考】「楽しくない日本」の行く末は?.

☆「若い世代の楽観論が崩れたって?と、楽しい日本はどこから生まれたのか?」
☆「若者の楽観論が悲観論に変ったよと、若者はどの政党を支持しているのかな?」
☆「コロちゃんの若かった時代」

1.「若い世代の楽観論が崩れたって?」
コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞も読み終わり、ちょっとまったりとした時間が流れました。
そこで、今度はアイパッドで「新聞の電子版」をポチポチ読んでいると「楽しい日本が写す分断の芽/若い世代、崩れる楽観論」という見出しが目に入りました。
コロちゃんは「楽しい日本」というフレーズにも聞き覚えがありましたし、「若い世代」の動向にも興味がありましたので、この記事をジックリと読んでみましたよ。
この記事では、まず「石破首相は1月の施政方針演説」で「今日よりも明日がよくなる」と「楽しい日本」を目指すと訴えたが、今生じているのは正反対の『楽しくない日本』の進行だと批判しています。
その具体的例として、内閣府の「国民生活基本調査」から、若者世代の将来への悲観論が強まっていると指摘し、「希望を持てない有権者は過去への郷愁に向かう」と厳しい論調ですね。
コロちゃんは、さっそくこの「指摘」の内容を確認してみましたよ。以下ですよ。

2.「楽しい日本はどこから生まれたのか?」
もともとこの「楽しい日本」とのフレーズは、「団塊の世代」というネーミングを創造した「堺屋太一氏」の著書に出てきたものです。
「堺屋太一氏」は、元の通産省の官僚で「大阪万博(1970年)」などを手掛けた後に「作家」に転身し、主に19870~1980年代に活躍した方ですね。
「経済書」なども多数出版しており、コロちゃんもその著作を1980年代に読んでいますね。この「堺屋太一氏のフレーズ」を、今回「石破総理」はお借りして引き出してきたわけですね。
コロちゃんが、「石破総理」の「国会施政方針演説」を読んだみたところ、この「楽しい日本」は5ヶ所出てきていました。以下ですよ。
◎「石破総理の国会施政方針演説中の楽しい日本」
➀「故・堺屋太一先生の著書によれば・・・これからは『楽しい日本』を目指すべきだと述べられています。私もこの考え方に共感するところであり」
➁「これからは一人一人が主導する「楽しい日本」を目指していきたいと考えます」
➂「『楽しい日本』とは、すべての人が安心と安全を感じ、自分の夢に挑戦し、『今日より明日はよくなる』と実感できる・・・活力ある国家です」
➃「『楽しい日本』を実現するための政策の核心は、『地方創生2.0』です。これを、「令和の日本列島改造」として強力に進めます」
➄「『今日より明日はよくなる』と実感できる『楽しい日本』となるには、こうした流れ(GDP成長の停滞)を転換し、持続的な成長が必要」
うーん、上記はコロちゃんが勝手にまとめた「石破総理の施政方針演説中」の「楽しい日本」のフレーズを使った箇所なのですが、いかがでしょうか?
( ̄へ ̄|||) ウーン
コロちゃんも「今日より明日はよくなる」「楽しい日本」には賛成しますよ。
という―か、誰もこれに反対する者はいないと思いますけど、この言葉が「心を打つ」とか「納得だよ」と考える方は、誰もいないんじゃないでしょうか。
そして、その「楽しい日本への道」は「地方創生2.0で経済成長」ですよ。
その為の具体的な政策は「今年度予算の地方交付金の倍増(2000億円)」ですね。2000億円で「楽しい日本」が出来るんでしょうか。
コロちゃんは、まず「無理だ」と考えますよ。そもそも「楽しい日本」の姿が見えてこないですよ。むしろ「厳しい日本」とか「不安な日本」のイメージが強いと思いますよ。
もともと、この「楽しい日本」の言葉は、堺屋太一氏が「高度成長後の低成長の時代」を「経済成長を目指すよりも豊かな国民生活を目指そう」との論旨で使ったものですね。
だから、いまさら「本棚の奥」から引き出しても、「時代にそぐわない」とコロちゃんは思いましたよ。
なお、この「日経新聞」の「楽しい日本が写す分断の芽/若い世代、崩れる楽観論」の記事を読んでみたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

3.「若者の楽観論が悲観論に変ったよ」
上記の「新聞記事」では、「これまで将来に楽観的だった若者の間でも悲観論が強まってきた」と指摘しています。
その「根拠」として「内閣府」の「国民生活に関する世論調査」をあげています。次に見てみましょう。

➀「全年代は2000年から将来を悲観していたよ」
「内閣府」の「世論調査」の質問内容は、「あなたのご家庭の生活はこれから先どうなっていくと思いますか?」です。
最初に「全年代」の回答を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「内閣府 今後の生活の見通し」より

出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用
上記のグラフは、「内閣府」が発表した「国民生活に関する世論調査」の中の「今後の生活の見通し」の回答です。下に書き出しますね。
◎「Q. あなたのご家庭の生活は、これから先どうなっていくと思いますか」(小数点以下切り捨て)
➀「良くなっていく :7%」
➁「同じようなもの :60%」
➂「悪くなっていく :31%」
https://survey.gov-online.go.jp/202412/r06/r06-life/gairyaku.pdf
(出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用)
上記を見ると、「全年代の将来への見方」は「楽観論:7%」で「悲観論:31%」です。
コロちゃんは、この「前の年度の調査」を読んでおり、以前に「不安の時代」の投稿記事で引用したこともあります。
だけど、上記の「世論調査の結果」を見ても「悲観論が多いな」としか考えませんでしたよ。
それが、今回の「新聞記事」では、上記グラフの「今後の生活が良くなっていく」から「悪くなっていく」を引いた数字を、2000~2014年の経過グラフを作成して比較しているのですよ。
その「全年代」の「良くなっていく-悪くなっていく」のグラフは、全て(2000~2024年)がマイナスの水面下を推移する結果となっています。
「全年代の数字」は、「日本の将来を悲観的に見ている(マイナス値)」のです。しかし「若者(29歳以下)」の数値を見ると、また違った風景が見えてきます。

➁「若者はずっと楽観論だったけど、とうとう転換したよ」
次に上記の「全年代」ではなく、「18~29歳に限った回答結果」を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「内閣府 今後の生活の見通し」より

出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用
上記のグラフは、「内閣府」が発表した「国民生活に関する世論調査」の中の「今後の生活の見通し」の回答です。ただし今度は「18~28歳」の回答です。下に書き出しますね。
◎「Q. あなたのご家庭の生活は、これから先どうなっていくと思いますか」(小数点以下切り捨て)
➀「良くなっていく :13%」
➁「同じようなもの :63%」
➂「悪くなっていく :22%」
https://survey.gov-online.go.jp/202412/r06/r06-life/gairyaku.pdf
(出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用)
上記を読むと「18~29歳の若者の将来への見方」は「楽観論:13%」で「悲観論:22%」です。これだけを見ると、「若者も悲観論の方が多いな」ぐらいにしか見えませんよね。
しかし「新聞記事」では、「良くなっていく-悪くなっていく」の数値の「3年連続マイナスは初めてだ」と書いているのです。
要するに「全年代」では「2000~2024年の間は全て悲観論」となっていましたが、「18~29歳の若者」は「2000~2021年までは楽観論」でした。
そして、その後の「2022~2024年は悲観論」に転換したといっているのですよ。
更に今回調査(2024年8月)の「悲観論の数値が1968年以降で最大のマイナスになった」とも報じています。
これって、ひょっとすると「一億総総悲観ってことなの?」と、コロちゃんは思いましたよ。
(o゚Д゚)エエー
「新聞記事」では、「就職氷河期やリーマン・ショックでも変わらなかった若者の楽観優位が2022年以降、悲観論に転じた」と記載していますね。
これって、もしかすると「時代の重大な転換点」を過ぎたのかも知れないと、コロちゃんは思いましたよ。

4.「若者はどの政党を支持しているのかな?」
上記で「石破総理」が「楽しい日本」を提唱し、若者が世論調査では「将来を悲観的見ていること」が分かりましたが、そうなると若者の「石破総理の支持率」はどうなっているのでしょうか?
コロちゃんがポチポチ調べてみましたが、年代別だと「政党支持率」しか見つかりませんでしたね。下記ですよ。
◎「NHKの2月の支持率調査」(小数点以下切り捨て)
●「自民党」
➀「18~39歳:16%」(若者)
➁「40代 :24%」
➂「50代 :23%」
➃「60代 :35%」
➄「70代 :35%」
➅「80歳以上 :48%」
➆「全体 :31%」
https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/
(出典:NHK:選挙WEB:今の支持政党(年代別)より:2月17日利用)
うーむ、上記を見ると「自民党」の支持率は、やはり「わかもの(18~39歳)」は低いですね。そして「高齢者ほど高い」ですね。
( ̄へ ̄|||) ウーム
じゃあ「立憲民主党」は、どうなっているのでしょう。下記でしたよ。
◎「NHKの2月の支持率調査」(小数点以下切り捨て)
●「立憲民主党」
➀「18~39歳: 3%」(若者)
➁「40代 : 2%」
➂「50代 : 7%」
➃「60代 :11%」
➄「70代 :11%」
➅「80歳以上:13%」
➆「全体 : 9%」
https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/
(出典:NHK:選挙WEB:今の支持政党(年代別)より:2月17日利用)
なんやなんや、この党も「自民党」と同じじゃないですか。「若者(18~39歳)」はわずか「3%」しかありませんよ。しょうがないですね。
(っ`Д´)っダメジャン
最後にもう1つ「国民民主党」を見ておきましょう。
◎「NHKの2月の支持率調査」(小数点以下切り捨て)
●「国民民主党」
➀「18~39歳:16%」(若者)
➁「40代 :11%」
➂「50代 :10%」
➃「60代 : 6%」
➄「70代 : 3%」
➅「80歳以上 : 2%」
➆「全体 : 6%」
https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/
(出典:NHK:選挙WEB:今の支持政党(年代別)より:2月17日利用)
ほうほう、こちらの「国民民主党」が、若者(18~39歳)の支持が流れ込んでいますね。
(  ̄O ̄)ホウホウ
よく見ると「自民党:19~39歳:16%」と「国民民主党:18~39歳:16%」と同じ支持率ですよ。「若者の支持」が「政権政党」と同じ支持率とは・・・。
( ̄へ ̄|||) ウーム
これが今の「若者の流れ」なんでしょうか?
σ( ̄^ ̄)はて?

5.「悩みと不安のタネは健康・老後・資産だよ」
コロちゃんは、「若い方の将来の悲観論」を転換するためには、「将来の不安を無くす」しかないと考えていますね。
上記で見た「内閣府の世論調査」では、「日常生活の悩みや不安」についても調査をしています。若者の「日常生活への悩みや不安」を見てみましょう。

➀「若者の7割以上が悩みや不安をかかえているよ」
最初は「若い方(18~29歳」の「日常生活の悩みや不安」の世論調査を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「内閣府 日常生活への悩みや不安」より

出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用
上記のグラフは「内閣府」が毎年行っている「世論調査」の中の「日常生活で悩みや不安を感じているのか?」という質問への回答です。
年齢層は「18~39歳の若者」です。下に書き出しますね。
◎「Q. あなたは、日頃の生活の中で、悩みや不安を感じていますか。それとも、悩みや不安を感
じていませんか?」(小数点以下切り捨て)
➀「感じている :38%」
➁「どちらかといえば感じている :37%」
➂「どちらかといえば感じていない:13%」
➃「感じていない :4%」
https://survey.gov-online.go.jp/202412/r06/r06-life/gairyaku.pdf
(出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用)
上記を読むと「不安を感じている➀+➁」が「75%」ですね。「不安を感じていない➂+④」の「17%」を大きく上回っています。
今の社会で「若者たち」は大きな不安を抱いているようですよ。
それでは、次にこの「不安を感じている75%」方に、さらに「どのような不安か?」を聞いた回答を次に見てみましょう。

➁「不安は健康と老後だよ」
次の「世論調査」の回答は、「若い方」ばかりではなく「全年代」の「不安がある」と答えた方の回答になります。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「内閣府 悩みや不安の内容」より

出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用
上記は、一つ上で聞いた「日常生活で悩みや不安を感じている」と回答した方へ「どのような悩みや不安か?」と聞いた回答です。
上位3位までを、下に書き出しますね。
◎「どのような悩みや不安を感じているのか?」(小数点以下切り捨て)
➀「自分の健康について :63%」
➁「老後の生活設計について :62%」
➂「今後の収入や資産の見通しについて:58%」
https://survey.gov-online.go.jp/202412/r06/r06-life/gairyaku.pdf
(出典:内閣府 国民生活に関する世論調査:令和6年8月調査:2月17日利用)
上記を見ると、今の方の「悩みと不安」は「①健康・➁老後・③資産」に尽きるようですね。
うーむ、この悩みと不安の「健康・老後・資産」を持つのは、少し以前でしたら「高齢者だけ」だったように思えるのですよね。
( ̄へ ̄|||) ウーム
だって、過去の若者たちは常に「出世すること・豊かになること」を目指していて、不安よりは「チャレンジ精神」の方がはるかに勝っていたように思えるのですけどね。
それが、今では「若者たち」も「不安を抱えた悲観論者」になってしまったことには驚きましたよ。

6.「不安の払拭が最優先だけど・・・」
さて、ここまで順を追って見ていくと、「石破総理」の提唱された「楽しい日本」に向かうためには、多くの若者たちの悩みのタネである「健康・老後・資産の不安」を解決しなければなりません。
コロちゃんは、若者たちは周囲の年配者たちが「健康・老後・資産」で苦労している姿を見ているから、自分たちの将来に不安を感じていると思うのですよ。
だから、その「不安の解決」のためには、周囲の年配者たちが「健康・老後・資産」で安心して生活している姿が見られるようになれば良いと思うのですよ。
いうならば「楽しい日本のロールモデル像」を実現すれば、若い方々も安心して「明るい未来」が見えるのではないかと思うのですが・・・そんなことが出来るのかな?
σ( ̄^ ̄)はて?
現状の「貧しい高齢者の姿」を一掃するような「魔法の杖」はないでしょうね。
今「日本経済」は、「失われた30年」はとうに行き過ぎて、いよいよ「40年」に向かおうとしています。
その中で「正しい道」というのがあるのかどうか、試行錯誤で悩ましい今後となりそうだと思いましたよ。

7.「コロちゃんの若かった時代」
コロちゃんは、かつて30代の青年だった時代は「1980年代」でした。その頃のコロちゃんは、将来の「健康・老後・資産」のことを考えたことは、一切なかったように記憶しています。
当時のコロちゃんは、「子育ての真っ最中」で「25年の住宅ローン」で家を購入し「毎月10万円を超す返済額」にヒ―ヒ―言いながら、お仕事に全力を傾注していましたよ。
(*´Д`)ヒィーヒィー
その最中のコロちゃんに、将来の心配を考える余裕はありません。足元のハードルを乗り越えることに集中して全力を尽くしていましたよ。
若いコロちゃんは、「遠い将来に起こるかもしれない災難に心配すること」などは全く考えもしなかったですね。それこそ「杞憂※」でしたよ。
(※杞憂:杞は中国古代の国名。天のくずれ落ちることを心配して寝食をとらなかったという故事:心配する必要のないことをあれこれ心配すること:知古代中国の書:列子より)
むしろ若者とは「難関を乗り越える事」に集中できる年代でしょう。コロちゃんもそうでしたよ。
ただ今から考えると、その当時の1980年代という時代は、目の前の「団塊の世代」が「一億総中流時代を謳歌していた」からこそ、コロちゃんがそのように感じていたのかも知れませんね。
1980年代当時のコロちゃんの職場では、「中年の先輩(団塊世代)」の方たちは、ほとんどが「自宅を購入して家族と暮らしていた」のですよ。
当時のコロちゃんの会社は「中小企業」ですよ。それでも「真面目に働けば妻と子どもと家と車」ぐらいは手が届く時代だったのですよ。
それに比べると、現在の「日本」はまるで「別の国」のように変わってしまいましたね。
現在「日本」を率いる「石破総理」は、「日本」を「楽しい国」にするとおっしゃっていますが、施政方針演説で聞いた「地方創生」ぐらいでは、とても「楽しい国」にすることは難しいでしょうね。
コロちゃんは、もう「日本が縮む国」になることは既定路線だと考えています。
ですから、それを認めたうえで「賢く縮む道」をハッキリと表明した方が、先行きの見えない不安を小さくする道なのではないかと思いますよ。
それが「今後の楽しくない日本」への道の「不安」を、少しでも抑える道だとコロちゃんは考えていますよ。
今日は「新聞記事」の「楽しい日本が写す分断の芽/若い世代、崩れる楽観論」から、いろいろと調査して考察をしてみましたよ。
コロちゃんは、出来れば「石破総理」を応援したいのですけれど、この内容ではちょっと難しいと思いましたね。
皆さんは、この「不安」についてどうお考えでしょうか?
「不安」は目に見えないだけに、あっても意識をしないことも多いかと思いますが、どうやら今の「日本」では充満しているみたいですよ。
是非、たまにはお考えになってみるのも興味深いと思いますよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
