【経済考】「食費の節約」に疲れていませんか?.
0.「今日の記事のポイント」
☆「食品値上げで食費が上昇しているよと、節約疲れを感じる方が増えているよ」
☆「消費は伸びていないよと、消費意欲は高くないよ」
☆「財政政策は物価が上がるよと、バラマキは効果が小さいよ」
☆「コロちゃんの清貧と節約」
1.「食品値上げで食費が上昇しているよ」
コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると「一家の食費、月9万円突破」との見出しが目に入りました。
そういえば、コロちゃんちの「食費」もジワリと上昇しているなと思いましたが、コロちゃんは「おひとり様」ですので、毎月の「食費は3万円台」です。
「9万円ってずいぶん多いな」って思いながら、記事を読んでみたら「3人家族」でしたよ。
報道では「家計調査報告によると3人世帯の24年8月の消費総額は9万3130円と前年同月比5%増。イベントが多い12月を除いた単月で、00年以降初めて9万円台を突破した」と報じられています。
この記事の中には「値上げ動向」も記載がありましたので、コロちゃんはネットで元データを探してみました。
◎「帝国データバンク:食品主要195社:価格改定動向調査」
➀「10月の食品値上げは2911品目:4月を上回る年内最大の値上げラッシュ」
➁「2024年通年の値上げ品目数(予定含む)は12月までの累計で1万2401品目、年間の平均値上げ率は17%」
https://www.tdb.co.jp/report/industry/5cvg4xyp5o/
(出典:帝国データバンク:定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査より:11月11日利用)
あらら、また上がったの?
(゚Д゚)アララ
どうやら、「値上げの波」は、まだまだ続いているようですよ。
コロちゃんは「清貧ライフ」ですから、もう「値上げ」はいい加減に治まって欲しいですが、そうはなりそうもないですよ。
なお、この「日経新聞」の「値札の経済学/一家の食費、月9万円突破」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC174DQ0X11C24A0000000/
2.「節約疲れを感じる方が増えているよ」
上記の新聞報道では「節約疲れが見え始めている」と報じられていました。その調査をしている会社がありましたよ。
アンケート調査を行なった会社は、「DELISH KITCHEN」さんですね。
コロちゃんは、まったく知りませんでしたが、ポチポチ調べると「明日すぐ作れる簡単レシピ」を毎日「FacebookやInstagram」で配信しているそうです。
コロちゃんは、「FacebookやInstagram」は一切行なっていませんから知りませんでしたが、若い女性に支持されているとありましたね。
下記をご覧ください。
◎「DELISH KITCHEN:節約疲れ調査」(少数点以下切り捨て)
●「Q.食品の値上げで節約疲れを感じることがありますか?」
➀「良く感じる :35%」
➁「たまに感じる :42%」
➂「あまり感じない:19%」
④「全く感じない :2%」
●「Q.節約のための取り組みは?」(上位3位まで記載)
➀「価格の安い食品を買う」
➁「まとめ買いをする」
➂「お惣菜やお弁当の購入を控える」
https://biz.delishkitchen.tv/blog/setsuyaku-tsukare
(出典:DELISH KITCHEN:節約疲れの実態調査より:11月11日利用)
うーむ、「節約疲れ」を感じるが「35%+42%=77%」もいらっしゃいますね。8割近い若い女性が「節約に疲れて」いるようですよ。
( ̄へ ̄|||) ウーム
そして「節約のための取り組み」を読むと、なんと涙ぐましい努力をなさっていますね。コロちゃんは、3日に1回スーパーで買い物に行っていますから、共感していますよ。
3.「消費は伸びていないよ」
皆さん「経済の好循環」と言う言葉を憶えていますか? 岸田前総理の「看板政策」でした。下記のことですね。
◎「経済の好循環の方程式」
①「賃金が上昇し消費が拡大」⇒
②「消費の拡大で物価が上昇」⇒
③「物価の上昇で企業売り上げ増加」⇒
④「企業の売り上げ増加で利益増加」⇒
⑤「企業利益増加で賃金上昇」⇒
一番上に戻り、そのループが繰り返される。
この「好循環の方程式」の「①賃金が上昇して消費が拡大」が、「岸田前総理」が就任した2021年9月から、3年経っても達成されていないのですよ。
もう言い始めてから3年以上が経っていますから、今頃「経済の好循環」なんか、みんな忘れているかもしれませんけど、コロちゃんは「執念深い」ですから覚えているのですよ。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「独立行政法人 労働政策研究・研修機構 実質消費支出」より
上記は、「労働政策研究・研修機構」が発表した2023年7月~2024年8月の「実質消費支出」です。
ざっと見ると、2023年7月~12月は「消費支出」が大きくマイナスに伸びています。
2024年1月~8月を見ると、3月4月のみ少し上に顔を出していますが、また直ぐに下に落ちています。
グラフを大きく俯瞰すると、昨年2023年の「消費支出」は大きくマイナスに落ちていますが、今年2024年に入るとマイナス幅が縮小しているように見えますね。
上記のグラフに添付された、過去の「消費支出」を詳しく見てみましょう。下記ですよ。
◎「過去の消費支出(二人以上の勤労者世帯)」(1000円以下切り捨て)
➀「2018年:31万円」
➁「2019年:32万円」
➂「2020年:30万円」
④「2021年:30万円」
⑤「2022年:32万円」
⑥「2023年:31万円」
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0602.html
(出典:独立行政法人:労働政策研究・研修機構:主要労働統計指標より:11月11日利用)
上記の数字を見ると「2018~2023年の消費支出」は、正に「足踏み状態」ですね。「消費が増える様子」はうかがえません。
この分ですと、「経済の好循環」の「①賃金が上昇し消費が拡大」は「道半ば」となりますよね。
ここで、ちょっと「道半ば」と言う言葉についてですが、コロちゃんはこの言葉がキライなんですよ。
なぜかと言うと、「失われた30年」で「政治家の方々」が繰り返し使っていた言葉が、その「道半ば」なのですよ。
そうそう「安倍元総理」も、よく「経済最優先で取り組んできましたが道半ばです」とおっしゃられていましたね。
また「日本銀行の黒田元総裁」も、退任のあいさつで「物価 2%目標については任期中の達成というのは道半ば」とおっしゃられていましたよ。
コロちゃんは「10年経っても達成できない目標」に対しては、「道半ば」ではなく「目標設定が間違っていた」と考えるべきだと思っていますよ。
4.「消費意欲は高くないよ」
皆さん「消費性向」と言う言葉をご存じですか。「消費性向」とは、「可処分所得(手取り所得)」のうち「消費支出」にあてられる割合です。
この「平均消費性向」が高ければ、家計における「消費意欲」が高いとなりますね。
上記のグラフには、過去の「消費性向」の数字も記載されています。ご紹介しますね、多くの皆さんが「食料品」が値上げされる中で「節約」に励んでいる様子が伺えますよ。
◎「過去の平均消費性向(二人以上の勤労者世帯)」(少数点以下切り捨て)
➀「2018年:69%」
➁「2019年:67%」
➂「2020年:61%」
④「2021年:62%」
⑤「2022年:64%」
⑥「2023年:64%」
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0602.html
(出典:独立行政法人:労働政策研究・研修機構:主要労働統計指標より:11月11日利用)
上記を見ると2018~2023年の6年間で、一番消費意欲が高かった年は「➀2018年:69%」です。その後にこの年を上回った年はありません。
どうやら、まだまだ「日本経済」が浮上するのは「道半ば」・・・、あっ、この言葉はキライだったんだっけ。
(´罒`)ニシシ♡
ひょっとしたらこの「節約状態」が、今では「平常状態」なのかもしれませんね。
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?
5.「財政政策は物価が上がるよ」
コロちゃんは、「バラマキ」がキライなんですよね。その理由の一つをまず書いてみますね。
上記したように「皆さんの節約」によって「消費が増えて来ない」ことを見てきました。しかし、「消費」が増えなければ、「経済の好循環」に進むことが出来ません。
「経済の好循環」の予定は以下ですね。
「②消費の拡大で物価が上昇」⇒「③物価の上昇で企業売り上げ増加」
この「②消費の拡大で物価が上昇」が、逆に「物価が上昇して消費が減少」になってしまっているのです。
そこで「政府・政党」は「財政政策」を進めようとしています。「財政政策」とは、お金をバラ撒いて使ってもらうことですね。
今回の「国民民主党の103万円の壁の減税」なども、主張通りに所得控除が「103万円⇒178兆円」になれば、「総額7.8兆円」とも言われています。
また「電気・ガス補助金」も、来年1月から再開されると報じられていますね。他にも「低所得者(住民税非課税世帯)に3万円の給付金の経済対策」もあるようです。
これらをすべて合わせれば、「兆円単位」のお金が「国民各層」にバラまかれることでしょう。
これが全て「消費」に回れば、その時には「物価が更に上がる」でしょうね。しかし「物価の上昇」で「消費が節約で減少」するようだと、「経済の好循環」には失敗します。
コロちゃんはこの風景を見ていて、そもそも「経済の好循環って無理筋だったんじゃないの?」と思いましたよ。
これがコロちゃんが「バラマキを嫌う理由」の一つですよ。
6.「バラマキは効果が小さいよ」
更にもう一つコロちゃんが「バラマキ」を嫌う理由を書きますね。
2020年にコロナ禍への対策として、「国民一人当たり10万円」が配られたことを憶えていらっしゃるでしょうか。
「特別定額給付金:1人10万円」のバラマキでした。
総額で13兆円の国費を投入した「バラマキ」でしたが、その後にどのように使われたのかの追跡調査が行なわれています。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「内閣府ホームページ 特別定額給付金の消費増加効果」より
上記は「内閣府」が発表している「特別定額給付金(2020年:1人10万円)」が支給後にどのくらい使われたかの調査結果です。
上記のグラフのように「支給された週(グラフの0~1週)」に一旦大きく消費されましたが、直ぐに低下しています。
この「調査報告書」には、2通りの手法による「10万円の消費増加効果」を発表しています。以下です。
◎「10万円の消費増加効果」
➀「家計簿アプリデータによる調査結果」
・「支給5週前から10週後までの一定期間内(16週間)での累積の消費増加効果は、給付額の22%程度」
➁「家計調査(公式統計)の個票情報(マイクロデータ)」
・「 支給前月から2カ月後までの一定期間内(約16週間)での累積の消費増加効果は、給付額の17%程度」
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2023/08seisakukadai22-0.pdf
(出典:内閣府ホームぺージ:特別定額給付金が家計消費に与えた影響より:11月11日利用)
上記したように、「政府」のバラマキはあまり使われていないんですよね。せいぜい「配ったお金の2割程度(17~22%)」ですよ。
さらにこの上記の資料には、下記の記載もありましたよ。
「この結果は、コロナ禍における給付金や過去に行われた給付金について消費増加効果を計測した他の研究とおおむね同程度であった」
簡単に言うと、「政府」が借金をしてバラまいても「効果は2割」しかなく、借金は増えるだけと言えますね。
これが「コロちゃんがバラマキを嫌う」二つ目の理由ですよ。
これからバラまかれる「国民民主党の103万円の壁減税」も、「年末に決まる政府の経済対策」も、これらの検証結果からは、2割程度の「消費増加効果」しかないものと思われますね。
7.「コロちゃんの清貧と節約」
今日、上記の新聞記事で「節約献立」についての紹介を、コロちゃんはじっくりと読みましたよ。そもそも「清貧」と「節約」は相性が良いのです。
「日経新聞」の記事で推奨している「節約レシピ」は以下ですよ。
◎「DELISH KITCHENに掲載されている節約レシピを参考」
➀『卵あんかけ肉うどん』をやめて『ちくわを使ったやきうどん』
➁『値上がり幅の大きジャガイモとなすの味噌汁』をやめて『もやしの味噌汁』
➂『ほうれん草と鮭のクリームパスタ』は『豆苗とツナのペペロンチーノ』
ふむふむ、世の中の皆さんは、こんな具合で料理に工夫と苦労をなさっているのですね。
_φ(゚ー゚*)フムフム
コロちゃんは「清貧ライフ」の充実の為に参考にしたいと思いましたよ。
だけど、コロちゃんは「ペペロンチーノ」なんて料理したことないよ。できるかなー?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?
今日は「清貧」と相性が良い「節約」をテーマに、「食料品の値上がり」と「節約疲れ」を見てきました。
そしてコロちゃんらしく、社会の「消費と消費意欲の風景」と、安易なバラマキが社会にどのような影響があるのかを考察してみました。
最後の「節約レシピ」は、新聞記事から教えてもらったものですが、コロちゃんは早速「竹輪ともやし」を使ってみようと思いましたよ。
皆さんも、「物価上昇」の折々で「節約」にご苦労なさっているかと思われますが、あまり「疲れないようにお過ごしくださいね。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。