【闘病考】コロちゃん妻「肺がん」になる➂.
0.「今日の記事のポイント」
☆「肺がんと宣告された時に妻は・・・と、コロちゃんの困惑と戦時モード再びだよ」
☆「人生の重要なポイントと意識を切り替えたよと、抗がん剤治療の中でママワンコが死んだよ」
☆「抗がん剤の副作用はつらいよねと、コロちゃんは病院通いと次男の結婚式の準備をしたよ」
☆「放射線治療の4日後には次男の結婚式があったよと、コロちゃんとヘタレ観」
1.「肺がんと宣告された時に妻は・・・」
コロちゃんは、「脳梗塞」の後遺症で身体が不自由となった妻の主治医を、コロちゃんが普段通っている地元の「内科医」へ変更しています。
そして月に1回は「コロちゃん+妻」は、一緒にその「内科医院」に通うことにしていました。
その「内科医院の定期健診」で、「肺に影がある」との診断を受けて「CT検査」を受けたところ「小細胞肺がん」診断されました。
「脳梗塞」で病院を退院してから、わずか3ヶ月後のことでした。
その時の妻は、「かかりつけ医」からレントゲンで影があるといわれた時も、その後の「CT検査」をみたがん専門医から「肺がん宣告」を受けた時も、何も言いませんでしたね。
コロちゃんは「できることは全部やろうよ」と声をかけましたよ。妻は「そだね」と静かに言葉を返してくれました。
その時のコロちゃんの頭の中は、限りないさみしさと、力を振り絞ろうという思いが交錯していました。
その後も妻は気丈にも、泣き言も悲しみも表に出さずにリハビリを続けていました。
ワンコの散歩も休みません。歩行器を使いながら、その後は杖を使いながら、毎朝夕にコロちゃんと妻と2匹のワンコで歩きましたよ。
2.「コロちゃんの困惑と戦時モード再びだよ」
コロちゃん夫婦は1970年代初頭の、お互いが20代前半の時に一緒になり、すでに半世紀近く共に暮らしてきました。
お互いがいない生活なんて、到底考えられません。
しかし、現実がこうなのですから、しっかりと見つめなければなりません。
この時点のコロちゃんは、60歳の時に発症した「大腸がん」は、前年に丸5年が経過してすでに「治癒」となっていました。
そして、「大腸がん」の後に発症した「悪性リンパ腫」は「治癒まで3年」を待つばかりとなり、何となく「戦時モード」が緩んで、「休戦ムード」が漂っていました。
それが、妻の「脳梗塞」と「肺がん」発症を受けて、コロちゃんは再び意識を「戦時モード」に切り替得ました。
3.「人生の重要なポイントと意識を切り替えたよ」
コロちゃんの生き方なのかもしれませんが、人生の重要なポイントでは、意識を切り替えることを何度もしてきました。
誰しもが、見栄や世間体とかをある程度気にします。それはコロちゃんも同じですが、それは平常時のことです。
「戦時モード」に入った時には、たとえ土下座しても、相手の足の裏をなめても目的を達成するためには一切気にしません。
コロちゃんのプライドは、そんなところにはないのです。コロちゃんのプライドは目的を達成するための己の姿勢自体にあります。
お金もそうです。いくらかかろうが、全財産を投じようが気にしません。「戦時モード」に入った時に気にかけるのは「目的の達成」だけです。
今回の目的は、妻の「肺がん治療」と「最後の日々」を、妻が満足するように過ごさせることです。それがたとえ1年で終わろうと、10年20年になろうとです。
ただコロちゃんは全力を振り絞るだけです。その目的のためには、涙は流せません。妻が悲しみますからね。
4.「抗がん剤治療の中でママワンコが死んだよ」
妻は「肺がん宣告」を受け、コロちゃんが大腸がんと悪性リンパ腫の治療を受けた「大学病院」に入院しました。
コロちゃんは、車いすを押しながら、家と病院を行き来する日々が始まりました。
抗がん剤治療は「シスプラチン+エトポシド(PE療法)」で、「3日間投与その後3週間空ける×4コース」です。
「入院と退院を繰り返す」コースでしたね。
ちょうどその妻の入院中に、コロちゃんちのママワンコが「がん」で死にました。
コロちゃんは動物病院で治療をしてもらっていたのですが、ママワンコの「がん」が大きくなり過ぎていて手術は出来ずに死ぬことになりました。
このママワンコは13歳でしたね。
コロちゃんちにこのワンコが来たのは、ちょうど「長男」が社会人となって時でした、「長男」の最初の給料でペットショップから購入したワンコでした。
そして、その後ブリーダーにお願いして黒ワンコが産まれて、コロちゃんと妻と2匹のワンコは毎日の散歩をともに歩くのが日課でしたね。
コロちゃんは、このママワンコの死はショックでしたけれど、入院中の妻の方がよほど悲しかったと思いましたね。
コロちゃんは、この妻の入院中は毎日「大学病院」へ通っていましたから、死んだママワンコを車に乗せて、妻と最後のお別れをさせましたよ。
コロちゃんちには、これでママワンコの子どもの黒ワンコ1匹が残されましたよ。
ママワンコと妻の別れの場は「大学病院の玄関前」でした。妻も泣いていたなー。
。゚(゚ノД`゚)゚。ウゥ・・グスン・・・
5.「抗がん剤の副作用はつらいよね」
「大学病院」の妻の担当医は、「小細胞肺がんのステージは3C」で、「腫瘍の大きさ5~7㌢、遠隔転移無し、対側リンパ節に転移あり」、そして「5年生存率は25%」と診断されました。
コロちゃんは、もう言葉も出ません。
そして妻にとって、ショックだったことは、「抗がん剤の副作用」で髪の毛が全部抜けたことだったようです。やはり女性にはつらいことですよね。
コロちゃんは、「大学病院内」にあった「アデランスの病院内ヘアサロン」で、妻のために「ウイッグ」を購入しましたよ。これは15万円ほどしましたね。
ちょっと高かったですが、年内には「次男の結婚式」もありますから、ウイッグを購入し妻を慰めました。
この時の妻は、「次男の結婚式」には何としても出席すると考えていたようでしたね。
6.「コロちゃんは病院通いと次男の結婚式の準備をしたよ」
上記の妻の「抗がん剤治療」は3ヶ月間ほどかかりました。その間は入院と退院を繰り返します。そしてその後は通院での「放射線治療」です。
この「通院」は、コロちゃんが妻を車で送り迎えします。そして「入院中」もコロちゃんは1日も欠かさず病院へ行き妻と顔を合わせることにしていました。
さすがにコロちゃんの負担は大きかったですけれど、この時点の妻にコロちゃんがしてあげれることはこのぐらいしかないと思っていたのです。
そしてコロちゃんは、この通院時間(片道1時間強)を利用して、この後に予定されている「次男の結婚式の父親スピーチの練習」をしましたね。
皆さんもご存じの通り「結婚式」では、「新郎の父親がスピーチ」を行ないます。コロちゃんは、次男から「3分間厳守」と言い渡されていましたから、事前に原稿を書きました。
今コロちゃんが、その「結婚式スピーチ原稿」を探し出して見てみたら「738文字、スピーチ時間3分20秒」となっていましたよ。
コロちゃんは、この原稿は直ぐに書き上げたのですが、これを暗記するのにいつも苦労するのですよ。
そりゃそうですよね。「結婚式の新郎の父親スピーチ」なんて、誰だって一生に1度かせいぜい2度ぐらいしかしませんよね。
普段から「挨拶」をしゃべり慣れているような方でない限りは、上手いスピーチなんて出来ませんって。
ただ、コロちゃんは既に「長男の結婚式」でスピーチをしていますから、要領は分かっています。要するに、事前に何回も練習すれば「丸暗記」は誰でもできるのですよ。
その「事前の練習」を、コロちゃんは、妻の大学病院への行き帰りに車を運転しながら繰り返し行ないました。助手席の妻に聞いてもらいながら。
そうですね。・・・口に出してしゃべった回数は100回近かったと思いますよ。だって妻の「抗がん剤治療+放射線治療の日々」は4ヶ月間ほどかかりましたからね。
どんな頭の持主でも、100回も繰り返せば「全文暗記」することは誰だって出来ますよ。
そして、これがコロちゃんの主目的だったのですが、車の助手席に乗っていた妻に「次男の結婚式の新郎の母の気分」に浸って欲しかったことがありましたね。
ともすれば「肺がんの治療」などは、気分が落ち込む要素しかありません。しかも「5年生存率25%」とも宣告されています。
そんな妻に「新郎の母親気分」をできるだけ長く味わって欲しいと、その時のコロちゃんは考えていましたよ。
7.「放射線治療の4日後には次男の結婚式があったよ」
妻は「抗がん剤治療」が終わると「放射線治療」がありました、10日間です。
その最終日が、次男の「結婚式」の4日前でした。
妻を「結婚式」に出席させるオペレーションは、コロちゃん一族の総力を挙げた大作戦となりました。
家族の全員が、妻を「結婚式」に「新郎の母」として出席させることに全力を振り絞りました。
長男一家には幼児と乳児がいます。妻も車での移動でないと、ちょっと無理ということで細かい打ち合わせを重ね、準備を入念にしました。
妻は、「新郎の母親」ですから、本人はなんとしてでも出席したいのは当然です。おそらく妻はその場を「自分の人生の集大成」と強く意識していたようでした。
「結婚式」の最後には、新郎新婦と両親が並んで、父親が出席者にお礼のあいさつをするのが定番です。
事前の準備で、妻が立っているのがつらいだろうと、息子たちが大きな椅子を手配してくれていたのですが、いくら進めても妻は座ろうとはしませんでした。
立ち振る舞いに、妻の「覚悟」がほの見えましたね。
コロちゃんは、そこに「妻の矜持とプライド」を見ました。妻は立派に「花婿の母」を務めあげた「心の強い女」でしたよ。
8.「コロちゃんとヘタレ観」
今日の「コロちゃん妻肺がんになる➂」では、最初の「抗がん剤治療+放射線治療」とその後の「次男の結婚式」までしか書けませんでした。
この後は、いよいよ妻の「最後の日々」が待っているんですよね。
コロちゃんは、何度この時のことを思い出しても、心がキリキリと痛みます。コロちゃんは、自他ともに認める「ヘタレ」なのですよ。
しかし、この「こころの痛み」こそがコロちゃんをコロちゃんたらしめている「感性」だと思っています。
コロちゃんは、自分や他者に優しくない「価値観」は認めていません。やはり人間は、「やさしさがあってこそ人間だ」と思うのですよ。
ものの見方には、何事も価値観が付きまといます。「優しさ」は「弱さ」だとする見方もありますが、「思いやりがあり情がこまやか」とする見方も成り立ちます。
もう少し言葉を探すと、「繊細だ・丁寧だ」と言う言葉には「ポジティブ感」がありますが、逆に「細かい・重箱の底をつつく」とネガティブに捉えることもできます。
また「人間が大きい、包容力がある」も、同じように「ボーっとしている、うどの大木」と見る方もいるでしょう。
これらの言葉は、みな「同じ言葉」を価値観で真逆に評価しているのですよ。
コロちゃんはだから「弱虫」と言われようと、自分の「ヘタレ」には胸を張っていますよ。これがコロちゃんの「ヘタレ観」ですよ。
まあ、このようにして既に70年以上も生きてきていますから、今更変わりようがないとも言えますけどね。
明日の「コロちゃん妻肺がんになる」は、なんとか終了まで進みたいのですが・・・、はぁ、妻の逝く場面は書きたくないなー。
もう3年経ったから、少しはあっさりと思い出せるかと考えていましたが、まだまだ「3年前の妻の死」はコロちゃんの心から血を流していましたよ。
いやいや、亡き妻に後ろから蹴飛ばされないように、明日はしっかりこの「コロちゃん妻肺がんになる」をキチンと書きますよ・・・多分。
(^^)v
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。