腕のいいアパレル量産工場とは・・
こんにちは!
よくブランドさんから「腕のいい量産の縫製工場を紹介してほしい」とリクエストをいただきます。ですが、ここでハッキリ申し上げます… 腕のいいアパレル量産工場 は単純には存在しません!!
もちろん、優秀な機材が揃っていたり、経験豊富な職人さんがたくさんいる工場はあります。また、一流ブランドの商品を美しく縫い上げる量産工場も確かに存在します。ただし、それは長年にわたる商品開発の積み重ねと、パタンナーや他の工程との緻密な連携があってこそ、やっと希望通りの商品が仕上がるのです。
今回は、そんな「腕のいい量産工場」に必要な条件を、5つにまとめてご紹介します!
1. 十分な商品開発が必須
デザイナーやパタンナーとの密な連携が不可欠です。工場が無理なく対応できる仕様でなければ、キレイな裁断・縫製・仕上げは難しくなります。商品開発の段階で、技術的なコンセンサスを取ることが重要です!
2. リードタイムは大事
短すぎる納期は、必ず品質に影響を与えます。どんなに技術が高い工場でも、リードタイムが足りないと品質リスクが増えるのは避けられません。人間が機材を使って生産している以上、時間が足りなければ必然的にミスが増えることをご理解ください。
3. 美しさと品質を求めれば、ある程度コストがかかる
「キレイな仕上がりで、工賃が安い!」そんな工場があれば、すぐにスケジュールがいっぱいになってしまいます。美しさや品質を求めるなら、それ相応のコストがかかることはご理解ください。単価はロット数や商品の意匠性などによって異なりますが、優れた技術には対価という事です。
4. どんなアイテムも完璧にできる工場は存在しない
幅広く対応できる工場はありますが、どんなアイテムでも、どんな生地でも美しく仕上げられる工場はありません。工場には得意・不得意があり、技術力の高い工場ほど、アイテムや仕様、生地を絞り込んで専門性を高め、美しい仕上がりを実現しています。
5. 経験と慣れも重要
高品質で美しい仕上がりを求めるなら、確実な方法として「数をこなすこと」です。 同じ商品を何度も生産することで、工場のスタッフも作業に慣れ、生産ラインが確立され、ミスも減少します。慣れこそが高い品質を維持するための重要な要素です。
まとめ
「腕のいい量産工場」とは、単に技術力が高いだけで実現できるものではありません。上記の条件を組み合わせて、ブランドのコンセプトやアイテムやバジェットに基づいて計画的に進められることで、やっと希望通りの製品が希望通りの納期で希望通りのコストで仕上がる可能性が出てくるのです。
これから生産を控えているブランド様には、ぜひこのポイントを押さえた上で、ご相談いただければと思います。
弊社もお力になれることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください!